ホームステージングは空室対策として有効的か?

最近の賃貸物件の空室対策として、注目度が上がってきているのが、空室部屋を分譲マンションの見学でよく見かけるようなモデルルームにし、見学された方に良い印象・生活するイメージを湧き立たせて、成約に結び付ける「ホームステージング」をする物件が増えていています。
賃貸物件の募集部屋は、基本的には家具などは置いていないので、ホームステージングをされた部屋は、見た目的にも華やかになりますので、第一印象としてはものすごくプラスになると思います。
ただ、賃貸を探されている方にとって、一番大切なことは、室内がおしゃれであることはもちろんのことですが、入居後快適に暮らすことができるのか?そのイメージが持つ部屋でなければ、支払う家賃が高いといった印象を持たれてしまいます。
ホームステージングの問題点
最近賃貸物件の空室対策として行われている「ホームステージング」
確かに、ホームステージングをする前と後では、お部屋の印象が180度変わりますので、お部屋見学をされたお客様にとっては「良い印象」が残り、成約につながる可能性が高くなりますが、ただその一方において、ホームステージングをしている賃貸の中には、退去リフォームにあまりお金をかけない物件が、意外に多いこと。
賃貸の退去リフォームは確かに、費用が高額になる恐れがあることから、費用をあまりかけずに、ホームステージングでお部屋の印象度上げれば、お客様には裏のことまではわからないと感じている方もいるとは思います。ただ賃貸業界に携わっている方は、お部屋を一目見るだけで「生活しやすい部屋かどうか」は一目瞭然でわかります。つまり、ホームステージングをしている部屋の一部は、退去リフォームをかけないで行っている物件があることです。正式契約が決まった後、当然家具などは撤去されてしまいますが、家具がない部屋を見たお客様が、果たして納得されるかどうかは、懐疑的。

ホームステージング頼みの集客が危険な理由

「ホームステージング」をしている賃貸物件は、まだまだ少ないので、例えば不動産賃貸物件ポータルサイト上で、お洒落な家具などが配置されている部屋をお客様がご覧になれば「見学してみたい」という気持ちになります。
ただその一方で、もしエリア内でホームステージングをしている物件が多くなったら、どうでしょうか?退去リフォーム費用をかけずに低予算のホームステージングで集客することが可能になれば、多くの管理会社では導入を行います。
その結果、お客様の立場から見れば、どの部屋も同じならば、家賃が安い所に入居した方がいいという考えに至ります。これでは今までの集客(家賃値下げ)と同じ結果となってしまいます。
質の高い部屋のみが生き残れる
不動産賃貸業界は、今後少子高齢化の波にが急速に広まることから、人口が増えない限り、確実に空室の数は毎年増えていくものと思われます。
今までは、築年数が経過した古い物件は、お客様から敬遠されていましたが、最近では古い物件であっても、室内をしっかりとリノベーションさえ行っていれば、古くてもいいと考える人が多くなってきました。
つまり、お客様がお部屋の価値を理解して頂ければ、むしろ新築より家賃が安いリノベーション賃貸の方が、家計的部分においてもメリットがあるので、集客的にも有利となるはず。
ただし、リノベーション賃貸は、新築物件と比べて「居住性」の部分は劣っていますので、その部分をしっかりとリノベーションで解消しなければ、たとえホームステージングをしても、長期入居して頂ける可能性は、低くなります。
