お金をあまりかけない賃貸空室対策は、本当に成功するのか?


賃貸物件を募集する際には、最低限の空室対策は行わないと、賃貸サイト上において「お部屋探し」をされている方は、同じ家賃帯のお部屋を比較するので、集客上不利になってしまうことは、避けられません。


賃貸サイトでは事実上家賃勝負となってしまいます

空室を少しでも埋めるために、退去後に「リフォームやリノベーション」工事を行っている物件は、結構多いと思いますが、ただオーナー様の中には「リフォーム費用を出して本当に集客効果が期待できるのか?」といった疑問を持っている方もいるはずです。


確かに、費用を出しても「成約期間が長く」なってしまったら、その期間分の家賃は入金されないことになるので、機会損失が大きくなってしまい、結果的には「リフォームをしたこと」が失敗になってしまいます。


近年の空室対策では、費用をあまりかけない方法(ホームステージング)をメインとした集客が人気を博していますが、では費用をかけない集客をした場合、本当に効果があるのかというと、長期的な視点で見ると「効果は薄く」なってしまいます。



①空室対策をするわけとは?

空室対策を強化する根本的な理由は、お部屋に魅力がないからです

そもそもどうして空室対策をするのかというと、ズバリ「空室対策をしなければ、集客上において不利」になりやすくなるからです。


その代表例としては、新築物件が挙げられます。

新築物件は、昔も今も「根強い人気」があり、エリアや時期によっては「建物が完成する前に満室」になっていることは、決して珍しい事ではありません。


では、どうして「家賃や初期費用が割高」な新築物件に、多くの人が入居したがるのかというと、新築という付加価値が高いからです。


新築の定義は、築1年未満で入居履歴がない事。

つまり、新築物件は「今まで誰も生活したことがない」部屋であり、しかも最新設備が充実していることから、家賃が高くても「納得することができる」から、入居したくなるものと推察します。


一方、空室対策を強化しなければならない物件は、築20年以上経過した物件が多くなってきています。その理由は「ズバリ築年数が古い」から。


築年数が古くなると、新築物件と比べると「設備的に明らかに劣ってしまう」ことから、家賃が相場並みに設定していないと、家賃が高いイメージがついてしまいますので、それを払拭するためには、空室対策は必要不可欠となってしまいます。



②リフォームとホームステージング、どちらが重要?

長いスパンで考えた時には、リフォームやリノベーションを行った方がオトクです

近年の空室対策では、ホームステージングがとても人気となっており、一部の物件では、最低限のリフォーム+ホームステージング強化によって、賃貸サイトに掲載後、早期に部屋が埋まっているとのことです。


賃貸オーナーの立場で考えると、費用負担が少ない空室対策で、早期に部屋が埋まることができれば、ぜひ実践してみたいといった考えが浮かんでしまうものですが、ただこれをするためには、家賃相場を無視することはできません。


家賃相場は、一部の主要エリア以外は、確実に値下がり傾向となってしまい、概ね10年を一つのスパンとして、一気に値下がりになることから、たとえ満室にできたとしても「新築時」の家賃と比べると、明らかなに収入減となりますので、収益が確保できるかどうかは、物件次第となります。


因みに…

弊社所有物件がある、甲府市大里町における2LDK家賃相場によると

・新築時家賃相場:7.8万円
・築10~20年家賃相場:7.1万円
・築20~30年家賃相場:5.7万円

であり、アパートローンに関しては毎月の返済額は、概ね一定であることから、家賃相場並みに募集家賃を設定した場合、新築時と、築20~30年の家賃相場の差は、2.1万円。築年数が経過している物件では、修繕費もそれ相応に発生していることから、家賃相場並みの募集で満室になったとしても、修繕費の支払いなどによって、収益性が確保できるかどうかは、微妙なところ。



③家賃相場並みの募集は、必ずクレームが入る

家賃相場並みに家賃設定をしている物件では、入居者の質が悪くなります

よほどのエリアではない限り、家賃相場は確実に値下がりしていきます。


そうなると、同じ物件内なのに「家賃に乖離」が生まれてしまいます。

賃貸物件にご入居されているお客様は、意外なほど「賃貸サイト」をご覧になっているので、現在ご入居中の部屋と、募集中の部屋の家賃に「乖離」が発生し、自分達の部屋の家賃が「高い」場合には、クレームを言ってくるお客様は、必ずいます。


また家賃相場並みに設定することによって、入居者の質が悪くなること、またそれに付随するかのように、家賃滞納リスクが上昇してしまうので、賃貸経営上あまりよくない流れとなってしまいます。


今では多くの賃貸物件において「家賃保証会社」を利用していることから、家賃滞納をされてしまったとしても、保証会社が立て替えてくれるので、滞納リスクはほぼないと言っても過言ではありませんが、もし滞納期間が長期化になれば、保証会社は「確実に不動産明け渡し訴訟」を起こし、強制退去をさせてしまうことから、物件イメージとしては悪くなってしまいます。



賃貸経営上においては、安い空室対策はダメ

賃貸経営上においては、安い空室対策では、利益確保が難しくなります

安定した賃貸経営を行うためには、家賃相場並みの募集設定は、オーナー様の家賃収入が減少してしまうばかりではなく、入居者の質を落とすことになるので、トラブルが続き、物件全体の評判が悪くなってしまうので、おススメすることができません。


また家賃相場を意識したホームステージング集客にしても、そもそも設備が古いものをそのまま活用していることから、見た目的には「おしゃれ」であったとしても、成約が決定すれば、当然ステージング類は撤収してしまうことになるので、その時「お客様が満足して頂ける」ようなものかというと、満足して頂けない可能性が高くなるので、もしお客様が嫌気を指してしまったら、たとえ家賃相場並みに家賃設定していたとしても、家賃が高いイメージとなり、早期退去につながる恐れが出てきます。



それならば、資産価値を高めるリフォームやリノベーションを行った上で、家賃を値上げして募集をし、納得して頂いた上でご成約して頂いた方が、結果的に長期入居が可能となり、長期入居が可能になれば、リフォーム・リノベーション費用を回収+利益確保が可能となることから、長い目で見た場合には「安い空室対策は効果が薄い」と思われます。


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