どうしてアパート経営は失敗してしまうのか?


世間一般的には、不動産賃貸業=不労所得のイメージがつきやすく、確かに毎月振込まれる金額は、正直なところ「上級クラスの役員」並みの金額になっていることから、資産運用的に「やってみよう」と考える方は、一定数はいるのではないでしょうか?


ただ、今の不動産賃貸業は「人気エリアに物件がある」「築年数が浅い」ケースならば、比較的キャッシュフローは回りやすくなるため、赤字になることはあまり考えにくいのですが、一方「地方都市にある」「築年数が経過している」「リフォームなどを行っていない」物件では、賃貸空室率の上昇に伴い、家賃を値下げしても埋まりにくくなっているため、キャッシュフローが回りにくくなってしまい、生活費の一部をアパートローン返済に回している方も、現実的にはいます。


アパート経営は30年前後は続くため、当初の計画通りにはなかなか進まないものです

新築当初は、募集開始したらすぐに埋まっていた物件が、年数の経過と共に「部屋が埋まりにくくなっている」背景には、賃貸市場における急激な変化が原因であると考えられます。


①人口減少

日本は今後少子高齢化の波が急激に進んでいくので、特に地方都市においては、その影響をダイレクトに受けやすく、すでに一部のエリアにおける賃貸空室率は「常時30%台」になっている所もあり、今後日本の人口が伸びなければ、首都圏であっても空室率上昇は避けられないこととなり、空室率50%時代も決して大げさなことではありません。


②地価の下落

地価が下落してしまえば、当然ながら家賃も値下がり傾向となってしまい、地方都市においては郊外に賃貸アパートが次々と立っているため、家賃相場の値下がり傾向が年々急激に進んでいしまうことから、家賃を維持していくことが難しくなってしまいます。


③貸し手市場から借り手市場へ

今から30年以上前は、賃貸物件の供給数は「足りなかった」ため、賃貸物件に入居する事自体が難しい時代でした。昔からある「礼金制度」は、まさに時代を象徴するものであり、入居許可を出してくれたオーナーさんに「感謝を表す目的」のために、謝礼金を差し出すのが当たり前でした。


しかし、今の時代は「人口減少」「賃貸から戸建て住宅住替え」が加速しているので、完全な「借り手市場」となってしまい、さらに借主が「重大な契約違反」を犯したとしても、借地借家法による「借家権」があることから、正当理由なしでは退去させること不可能となってしまい、また正当理由を証明するには「司法判断を仰ぐ必要」があるので、パワーバランスが完全に逆転してしまっています。


④修繕費の増加

建物が古くなれば、当然ながら「設備劣化」も多くなり、修繕費が多くなってしまいます。特に賃貸物件の場合においては、物件が大きいことから「大規模修繕工事」を行うにしても、数百万~数千万円単位の金額が動いてしまうので、修繕費を詰め建てていないオーナー様の場合は、借り入れを新規に起こさなくてはならなくなることから、経営を圧迫させてしまう要因になってしまいます。


⑤サブリースの大きな罠

2000年代以降に建築された賃貸物件は、原則として「サブリース契約」になっている可能性が高いです。サブリース契約とは、物件を丸ごと管理会社が「借り上げ」を行うもので、それをお部屋を探されているお客様に「又貸し」をすることによって、毎月空室の有無に関わらず「一定額の家賃」が振り込まれることから、空室による家賃減少リスクから解放される面においては、安定した賃貸経営を行うことができます。


ただ、家賃相場は年々値下がり傾向となってしまうので、いつまでも同じ家賃で貸すことは不可能となってしまいますので、物件を借り上げている管理会社においては、現在の家賃と適正家賃に大きな乖離が発生していて、なおかつ稼働率が悪化している物件においては、借地借家法第32条1項=家賃減額請求権を起こし、家賃減額をしてもらうように、オーナーさんにお願いするケースが多くなります。


一見すると「ご入居者様ではない管理会社が、どうしてこんなことを言うんだ!」と怒り心頭になってしまいがちになりますが、実はサブリース契約の大きな罠とは、物件を借り上げている管理会社は「借主」に該当してしまうため、稼働率が一定規模減少してしまうと、たとえ契約期間内であったとしても「家賃減額交渉」を行う権利があり、もし強硬にオーナーさんが突っぱねてしまうと、最悪「サブリース契約そのものを解除」してしまいます。


こうなってしまうと、オーナーさんとしては「新しい管理会社に管理契約」を結ぶ必要性が出てきますが、基本的に管理会社を交代した場合においては、サブリース契約は結ばない会社の方が大きく、大抵は「集金管理」のみとなってしまうことから、空室が発生してしまうと、その分の家賃は入金してこないので、キャッシュフローは完全に悪化してしまう可能性が高くなります。



賃貸アパート経営を成功させるためには、エリアは当然重要となります。ただすでに賃貸アパートがある物件において、正直エリアがあまりよくない所は、苦戦を強いられる可能性が出てきますが、やり方次第では経営を改善させることは十分可能となります。


築年数が経過した物件でも、やり方次第では人気物件になることも!

①物件イメージをよくする

物件のイメージが良くなければ、仮に募集している部屋が気に入ったとしても「ここで暮らしたい」というイメージがわきませんよね。

賃貸経営の業績を改善させるためには、とにかく物件のイメージをよくすることが求められます。そのためには、物件清掃はもちろんのこと、敷地内ゴミ置き場をきれいにする、さらに共用廊下がある物件においては、年1回蛍光灯の交換をするといった「地道な活動」を続けることによって、その姿は「入居者様」「外部の方」はしっかりとみているので、物件を紹介してもらえる可能性が高くなります。


②御入居者様の声を大切にする

賃貸経営を成功させるためには、可能な限り「長期入居」をして頂くことがとても大切になります。賃貸の設備は、当然ながら長期間使用していくと「劣化」してしまうことから、いつ設備不良が発生するか、予測することができません。


その時に、オーナー様が積極的に対応することによって、ご入居者様にとっては「オーナーさんが真摯に対応してくれている」ことに対して「評価」してくれることから、長期入居をして頂ける可能性が高くなります。


③アパートローンの見直しをする

賃貸物件の家賃は、新築時と比べると「値下がり傾向」となっている場合が圧倒的でありますが、ローン返済に関しては、オーナー様が金融機関に相談しない限りは、毎月一定額の支払いをしなければなりません。


もし家賃収入の減少によって、アパートローンの支払いが厳しくなってしまっている場合においては、金融機関に積極的に相談を持ち掛け、支払期間の延長や、場合によっては「アパートローンの借り換え」等を行い、キャッシュフローを正常化にすることによって、安定した経営を実現することができます。


④差別化した部屋を提供する

賃貸物件数の供給過剰状態は、解消する気配がない以上、同じような部屋を貸したところで、価格競争に陥ることは、避けられません。また築年数が経過している物件では、家賃値下げが横行していることから、家賃相場以下に家賃設定をしたとしても、今の時代では「すぐに部屋が埋まる」ようなことは、それほど多くはありません。


それならば、他社物件が真似することができないぐらい、差別化リノベーションを展開することによって、家賃相場より家賃が高くても「入居したくなるような部屋」を提供したほうが、トータル的においてはオトクになることは間違いありません。


マーケティング用語で「バリュープロポジション」というものがありますが、これは

顧客が求めていて、自社にしか提供できない価値

のことです。


賃貸業界に置き換えてみると、お部屋探しをされている方は、どのような方であっても「おしゃれな部屋に住みたい」と考えているはずです。おしゃれな部屋と言っても、様々な部屋がり、代表例で言えば「新築物件」「築10年未満物件」「リノベーション物件」などがあります。


ただ賃貸に住む方は、当然「家賃」や「初期費用」は抑えたいと思うはず。


賃貸業界流の、バリュープロポジションとは「おしゃれな部屋に住みたいけれど、家賃や初期費用がオトク物件を提供すること」が該当するのではないでそうか?

このような部屋があれば、例え築年数が古くても「ここの物件にしかないものだから入居したい」と誰もが思うはずであり、さらに賃貸業界では「イノベーションのジレンマ」がまだ発生していない=リノベーション物件でも同じような部屋ばかりが多いため、他社リノベーション物件が真似することができない部屋を提供することができれば、今まで先頭を走っていたリーダー的管理会社物件が手掛けているリノベーション部屋より、圧倒的に人気になることは明白となります。




今回ご紹介した事例は、全て弊社物件で実践済みです。

もともと弊社所有物件は、日本一空室率が悪い山梨県にあり、弊社物件周辺には、築年数が経過している物件が乱立しているので、家賃値下げ競争が半端なく発生しております。


このような状況下の中、築28年の物件を所有している弊社では、徹底したリノベーションを展開し、企業努力で初期費用の見直しを行い、さらに賃貸サイト上においては、築年数や家賃などを自由に入力・検索されてしまうことから、サイト内における集客では限界を感じたので、物件専用HPやInstagramやTwitterをフル活用し募集を行った結果、2021年10月には全ての部屋が埋まり、満室を実現。現在募集する部屋がないので、過去最高家賃収入を得ることが可能となりました。




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