効果があると言われている賃貸空室対策術は、今後通用しなくなります。

築年数が経過している物件をお持ちのオーナー様の多くは、空室保証=サブリース契約ではないことから、空室が発生してしまうと、その部屋が埋まるまでは「家賃が入金」してこないので、一日も早く空室を埋めるべく、対応をしなければなりません。


ただ、一部エリアを除いた地方都市においては、「地価下落」が続いていることから、築年数が経過すればするほど「家賃相場」は下落していくので、家賃を据え置く事は、基本的には難しくなってしまいます。


空室が埋まらない理由を家賃に原因があると言っている専門家は、オーナー様の将来をしっかりと考えてはいません

一般的に、賃貸空室が長期化になってしまう背景には

募集家賃が家賃相場より高い

恐れがあるからと言われています。


今の時代、大多数の方が「大手賃貸サイト」から、お部屋検索をする時代となってきたので、必然的にお部屋募集をする際、どの物件でも物件情報を掲載することになります。


エリア内にある一つの物件で「集客強化のため、家賃を数千円値下げ」してくると、必然的に家賃相場にも影響を与え、競合他社でも「他社が家賃を下げてしまうと、自分達が管理している物件だけ浮いてしまう」と判断して、値下げに踏み切る可能性が高くなります。


築年数が経過すればするほど「家賃が下落」しているのは、エリア内にある競合他社が家賃値下げに踏み切る→相場が下がる→他社も追随するといった「負のスパイラル」が必然的に生まれているからです。



家賃値下げを1回でもしてしまうと、もう後戻りはできません

賃貸空室コンサルタントの方々は、現在の賃貸募集方法が「確立」していること、また家賃相場を無視してしまうと、部屋が埋まりにくいと考え、募集に苦戦している物件では、まずは相場並みに家賃を下げることを提案してきます。


それを聞いたオーナー様は、相場と乖離しているのは致し方がない事だから、家賃相場並みに募集家賃にすることに同意される方が多いのですが・・・

これは完全にNG行為なんです!


どうしてNG行為なのか、弊社物件がある甲府市大里町における2LDKの築年数ごとの家賃相場を見ていただくと、一目瞭然です。

築年数

家 賃

新築

7.8万円

1~5年目

7.8万円

5~10年目

8.4万円

10~15年目

6.9万円

15~20年目

7.1万円

20~25年目

6.3万円

25~30年目

5.7万円

現時点における甲府市大里町の2LDK家賃相場は、一部の築年数において若干前後しているものの、概ね築年数が経過すればするほど「値下がり傾向」は続いています。


空室対策において、家賃相場通りの家賃設定を安易にしてしまうことが、どうしてNGなのかというと、大多数のオーナー様は、金融機関から「アパートローン」を満額借りて賃貸経営をされていると思います。


ここまで話せば、もうお分かりだとは思いますが、相場並みに家賃設定をし続ければ、確実に収益が減少することになり、利益を確保すること自体が難しくなってしまいます。


【グラフの説明】 甲府市大里町において2LDK・20戸を持っていると仮定

・新築~築10年まで:新築当初の7.8万円、満室し続けたと仮定した場合の1年間の家賃合計

・築10~20年まで:築10年目の6.9万円、稼働率90%で計算した1年間の家賃合計

・築20~30年まで:築20年目の6.3万円、稼働率80%で計算した1年間の家賃合計

上のグラフから分かる通り、家賃相場通りに家賃設定をし続ければ、当然ながら1年間の家賃収入にも影響を与えるだけではなく、築年数が経過すれば、設備も当然古くなってくることから、修繕費が増加傾向となります。さらに外壁なども劣化してくることから、10年に1度のスパンで、外壁塗装工事も行わなければならなくなると、家賃相場並みに家賃設定をして募集をした場合、稼働率が悪くなれば、一気に赤字転落になってしまう可能性が高くなります。


さらに賃貸経営的にもう限界を感じて、売却をしようと思っても、家賃が値下がり傾向な物件は、収益性が確保できないと判断され、売却価格が相場より低くなる可能性も高くなることから、売却でアパートローンを完済しようと思っても、完済が難しくなる可能性の方が高くなります。



家賃を相場以下に設定しても、昔みたいに早期に部屋が埋まりにくくなっています

今までならば、家賃を相場並みに値下げ/もしくは相場以下に値下げすれば、比較的早期に部屋が埋まっていましたが、近年では「賃貸物件供給数が飽和」状態となっていることから、家賃値下げをしても埋まる物件と埋まらない物件の差が歴然としてしまい、完全な2極化が進んでいます。


さらに賃貸業界においては、賃貸空室率を減らすべく、築年数が経過している物件では、リノベーションを行い、物件資産価値を高める動きをしていることから、今後リノベーションをしている物件としていない物件においても、二極化が進むことが予想されます。



弊社は1993年築の2LDK賃貸アパートで、2018年から空き部屋を順次リノベーションを行っていますが、他社には真似することができない「差別化リノベーション」を展開したことによって、家賃を今までと比べて最大10%値上げしましたが、そのことによって集客に悪影響が及ばないよう、賃貸サイト集客は維持しつつも、物件独自HPや公式サイトを開設・物件情報をSNSなどを利用して配信し続けた結果、今年10月には募集していた部屋全てが埋まり、満室となりました。


差別化リノベーションをすることによって、当然ながら「高額な費用」となってしまうものの、利子補給がある公的融資制度をうまく利用することによって、月々の負担を軽減させることで、収益に悪影響が及ぼ無いように配慮しています。


家賃値下げをしている物件では、広告費を別途設定している可能性が高くなっていますが、広告費を出す費用があれば、その費用をお部屋のリフォームなどに使った方が、結果的に貼お客様からも喜ばれますし、長期入居につながる可能性もありますので、安易な家賃値下げは厳禁です。


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