客付けに強い仲介会社が本当にあるのか?
更新日:5月20日
不動産賃貸経営を成功させるためには、空室期間を短縮させることが重要となります。一般的な賃貸借契約では、退去連絡は退去日から1か月前に行うことになっているため、貸主は退去予測を把握することは不可能です。

早期に部屋を埋めるためには、仲介会社の協力が不可欠となります。
大手管理会社に管理委託している物件では、直営の仲介会社を運営しています。大手管理会社のメリットは法人仲介に力を入れていることから、幅広い客層にお部屋紹介をすることができると言われています。
それでは、大手管理会社が運営している仲介会社に客付けをしてもらえれば、成約期間を短縮することができるかどうかというと、残念ながらそうではありません。
本投稿は、客付けに強い仲介会社は存在しない理由について、お伝えいたします。
▼目 次
1.賃貸募集方法は原則同じ

物件を募集する際、仲介会社では大手賃貸検索サイトに物件情報を投稿します。
仲介会社が同サイトを積極的に利用している理由は、同サイトは築年数やエリア、家賃等といった条件を自由に入力することができるため、誰でも簡単に短時間で希望物件を絞り込むことができるからです。
そのため、よく利用されていると言われる主要サイトの「SUUMO」「at-home」「Home's」等に物件掲載を行っています。
築年数が浅い物件は入居希望者が多いことから、比較的早期に部屋が埋まりやすいのですが、賃貸物件の供給数は全国的に見て飽和状態となっていることから、築年数がある程度経過している物件は価格競争になりがちとなり、募集をしても早期契約に結び付けることが難しくなってしまいます。
空室期間が長くなってしまうと、家賃値下げを検討せざるを得ません。
家賃を値下げすれば反響数/成約率は高くなりますが、その一方で同サイトはだれでも閲覧することができるため、同じ物件内において家賃乖離が発生してしまうと、最悪借主から家賃減額交渉が入りやすくなり、トラブルの引き金になってしまいます。
▶家賃値下げによるトラブルに関しては、過去記事をご覧下さい。
2.広告料出しても効果は期待できない

地方都市においては賃貸空室率が深刻となっております。
築浅物件は一定の需要があるため空室率が悪くなることは、それほどありません。
しかし築年数が20年以上となっている物件では、家賃を抑えたいと考えている方以外はまず選択しないことから、どうしても価格競争となりがちになり、対応できない物件は空室期間が長期化してしまいます。
賃貸業界的に早期に部屋を埋めたい場合、広告料を別途設定すると効果的と言われています。
ただ先程もお伝えした通り、お部屋探しをされる方は「事前に内見する部屋を決めてから仲介会社に問合せ」を行うため、仮に広告料設定物件と内見予約した部屋との条件が近くても、あまり効果は期待できません。
弊社物件でも一昔前、部屋が全く埋まらない時期があったため、一時期広告料を設定していましたが、結果は1件も成約をとることはできませんでした。
3.早期に部屋を埋めたいなら独自集客が効果的

大手賃貸検索サイトは借主にとってはメリットがありますが、貸主にとってはデメリットの方が大きいです。
希望条件に1つでも合致しないと詳細画面上には掲載されないため、築年数が経過している物件はどうしても不利になってしまいます。
そこでおススメなのが、貸主自ら集客を行うことです。
弊社物件は日本一空室率が悪い山梨県にあり、更に不人気の和室部屋が標準となっていますが、オーナーである自分が独自で集客を行ったことによって価格競争からの脱却ができ、収益性を高めることに成功しました。
▶弊社収益性改善の取組に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】【2022年】アパート経営の失敗対策を実体験をもとに解説します。
独自集客を行うにあたって注意すべきところは、予め契約手続きをしてもらう仲介会社を指定しておくことです。
貸主からお客様を紹介してもらい、自社で契約手続きを行うことができれば、仲介会社にとっては好都合となります。そのため予め契約先を決めておくことによって、双方がwinwinの関係となることから、仲介会社側もサービスしてくれる可能性が高くなります。
4.まとめ

今回は、客付けに強い仲介会社は本当にあるのかどうかについて、お伝えいたしました。
正直なところ、空室率が全国的に悪化していることから、募集部屋のクオリティーが低下していると仲介会社側も積極的に募集して来ない可能性があります。
さらに反響率が悪い物件は、大手賃貸検索サイトに掲載していたとしても、費用対効果が期待できないため、物件掲載を取りやめてしまうことも考えられます。そのため一定以上のクオリティーがない物件は、どんなに頑張っても客付けさせることは難しくなってしまいます。
一方で築年数が経過していたとしても、しっかりとリノベーション対応している物件は、需要が高いことから仲介会社側も積極的に紹介してくれます。
2022年度の弊社繁忙時期においては、3月末までは満室状態が続いていましたが、同月~5月にかけて連続3件の退去が発生してしまいました。しかし、4月後半から6月にかけて相次いで成約となりまた満室となりましたが、3件とも他社仲介会社からのご紹介によるものでした。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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