家賃値上げ目的の空室対策をした結果、コロナ禍でも満室を実現しました。


賃貸物件の空室を埋める時、専門家の方や賃貸物件を所有しているオーナー様の多くは、人気設備を導入したり、また現在設定されている家賃が、相場と乖離していた場合、相場に近い家賃設定を行えば、空室対策には有効的と考えていると思います。


ただ、現在では「大手賃貸サイト」に物件情報を掲載することから、特に築年数が経過している物件では「築年数が古い」ということだけで、物件検索画面に掲載することができないといったデメリットがあり、またリノベーションをしたとしても、大手賃貸サイト上における「リノベーション定義」に合致しなければ、たとえリノベーションをしたとしても、リノベーションページには掲載されないことから、空室を埋めるためには「賃貸サイトに沿った募集」を行わなければならなくなります。


特に築年数が経過している物件では、資産価値がどうしても低下してしまうので、価格競争に飲み込まれやすくなってしまい、たとえ成約ができたとしても、毎年の様に家賃値下げを続けていれば、利幅が狭くなってしまい、損益分岐点もその分高くなってしまうことから、物件によっては、自転車操業的な運営を強いられてしまいます。



弊社所有物件がある山梨県甲府市は、全国でも空室率が最も悪いと言われているエリアではありますが、弊社所有物件においては「コロナ禍であっても、家賃値上げを目的としたリノベーション」がお客様に評価され、今月ついに全室満室となりました。



どうして築年数28年目で、家賃相場を無視した家賃設定にも関わらず、全室満室となったのか?その理由について、お伝えしていきたいと思います。


目 次

1.お客様が求めている賃貸とは?

2.家賃相場を気にしていると、経営的にはダメになる

3.弊社のリノベーションとは?

4.賃貸空室対策で多くの方が勘違いしていることとは?

5.まとめ 5.まとめ

1.お客様が求めている賃貸とは?

お客様が求めている賃貸とは?

1)賃貸物件の不満点

賃貸物件を探されている方は、物件に対して「自分らしい生活ができるかどうか」を非常に求めていますが、ただ現実的には「賃貸に入居した方の約7割は「入居したことに対して不満」を感じている」「築年数が経過した物件では、室内の機能性(断熱、湿気、防音)が悪くなる」と考えていることから、どうしても部屋探しをする時に「築年数」は考慮してしまいます。


実際に、新築物件の募集が開始されると「部屋が完成していない」のにも関わらず、満室になってしまうことは、決して珍しいことではありません。


どうして家賃が割高になっている新築物件は、すぐに部屋が埋まるのかというと「自分達が描いていた生活が実現できる」からであり、まあ家賃設定が高くなっていたとしても、払う価値があるから、たとえ無理したとしても入居したいといった考えが生まれるのではないでしょうか?


2)リノベーションは築古物件にとって効果的。ただ…

築年数が経過したとしても、室内がおしゃれに改装されているリノベーションをしていれば、お部屋探しをされている方にとっては「築年数は経過しているけれど、新築と殆ど変わりがなく、また家賃も安い」ことから、入居に前向きになるはずです。


ただ、リノベーションをするとなると「予算的にも高く」なることから、コストを抑えるためには、どうしても既製品を導入せざるを得なくなることから、リノベーション賃貸物件は、どの物件でも「同じような部屋」に見えてしまいます。


もし同じような部屋が沢山あるとすれば、当然お客様は「家賃が安い部屋」を選ぶ傾向となってしまいますので、せっかくリノベーションをしたとしても、供給数が多くなれば、最終的には、価格競争の波に飲み込まれてしまいます。



3)お客様が求めている賃貸とは?

お客様が求めている「賃貸像」に近づける部屋を提供することができれば、例え築年数が経過している物件であったとしても、入居して頂ける可能性は大。


では、お客様が求めている賃貸とは、一体どのようなものでしょうか?

・おしゃれな賃貸で、友達に自慢できるような部屋

・初期費用を抑えて、その分新生活費用に回したい

・設備が壊れた時、すぐに対応できるような部屋 など…


弊社が今回満室を実現したのは、弊社が考えている「バリュープロモーション戦略」に沿ったリノベーションを展開した所が大きいのですが、詳細に関しては、後述とさせて頂きます。



2.家賃相場を気にしていると、経営的にはダメになる

上記のグラフは、弊社所有物件がある甲府市大里町における「家賃相場」


賃貸物件は「築年数が経過」してしまうと、エリア内外において新築物件が建設されてしまうこともあるので、どうしても資産価値は下がってしまいますが、ただ築10年と築20年を境に、相場が一気に下落していることがお分かりになると思います。


相場に適した家賃設定をすれば、確かに集客という意味においては「成功」すると思われますが、ただ殆どのオーナーさんは「借入を起こしてアパート経営」をしているので、制約ができたとしても、相場並みに家賃設定を行えば「利幅が減ってしまう」のは時間の問題となり、最終的には損益分岐点が非常に高くなってしまい、数件空いてしまうとすぐに赤字になってしまいます。



3.弊社の空室対策とは?

1)他社が真似することができないリノベーションを展開

弊社所有物件は、築年数が経過していることから、2018年以降空き部屋を順次リノベーションを行っていますが、弊社が手掛けているのは「ナチュラルテイストに特化」したリノベーション。


ナチュラルテイストとは、可能な限り「自然素材の材料」を室内に取り入れた部屋のことを指しますが、ただこれらを用いてしまうと、リノベーションコストが高くなってしまい、大抵の管理会社などでは、まず採用しない手法。


弊社はこれを逆手にとって、他社が決して真似することができないリノベーションを行うことによって、お客様のニーズに合った部屋を作ることが可能となったため、家賃値上げをしたとしても「この部屋にしかない特別なもの」であることを主張することができるので、価格競争に巻き込まれにくくなります。


因みに写真のキッチンは、元々は新築当時から使用していたキッチンをリメイクしたもので、キッチン扉は無垢材に、またキッチンパネルは新しく変えただけですが、賃貸でナチュラルキッチンがある物件は、ごく少数であることから、お部屋探しをされている方=特に所税の方は「ナチュラルテイスト」に興味を持っていただけているので、家賃予算が合致すれば、入居して頂ける確率は、ものすごく高くなります。



2)漆喰を施工することで、室内機能性を改善

リクシル住宅研究所の調べによると、賃貸物件の築年数が経過すればするほど、室内の機能性(湿気、断熱、防音)に対して不満を感じる方が多くなり、そのうちの約3割は、不満を解消するために「引越しを検討」していることがわかっています。


近年では、賃貸空室率を改善すべく、リノベーションを手掛ける物件は多くなってきているものの、室内の機能性よりデザイン性を最優先している物件が多いことから、お客様の多くは、室内の機能性の部分に対しては「満足」している方は少ないと思われます。



そこで弊社では上級グレードのリノベーション部屋のみ、自然素材の漆喰を居住空間(天井は除く)に施工していますが、漆喰を施工することによって「調湿性」「消臭性」「吸音性」が期待できることから、通常の部屋と比べると室内の利便性は向上することが期待できます。


実際に、弊社リノベーション部屋にご入居されているお客様が、漆喰の部屋で生活したことによって、夏季電気代が以前住んでいた賃貸物件と比べると、数千円安くなっていたので、びっくりしたとのことです。



3)予算をかけなくてもリノベは成功します

弊社物件では、リノベーションを限定的にすることによって、家賃をリーズナブルな価格に抑えた部屋も提供しています。


上の写真は、今年の7月に退去になった部屋をリノベーションしたのですが、こちらの部屋は「家賃を据え置きて」いる関係で、フルリノベーションすることができません。


弊社リノベーションで高い評価を頂いている「無垢材のキッチンカウンター」は、完全手作りになってしまうので、1台製作するのに約30万円近い費用が発生してしまうので、今回試験的に「キッチンカウンターをIKEA製」のものに切り替えたところ、募集開始と同時にすぐに部屋が埋まってしまいました。



4)脱・賃貸サイト集客

脱・賃貸サイト集客

賃貸物件を検索する時、多くの方が希望条件を入力しますが、もし希望条件に1つでも合致しない物件は、検索画面上に一切掲載されません。


築年数が経過している物件では、特にその影響を受けやすくなるので、成約率が悪くなってしまいますが、ただTwitterやInstagramといったSNSに物件情報をアップすることによって、ハッシュタグ検索をした方が物件情報を見てくれる可能性が高くなり、実際弊社物件においても、公式サイト(HP・Instagram・Twitter)からお問合せ・ご契約された方、全体の約8割強を占めています。


総務省が発表した「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報公道に関する調査報告書」によると、賃貸物件入居対象年齢層でもある20~30代にかけては、Twitter・Instagram利用率は50~70%であることから、日常生活においてSNSは必要不可欠な情報源となっています。


SNSのメリットは、情報拡散が可能であることと、入居条件(築年数や家賃)などの検索がない事から、ダイレクトに情報を送ることができるので、価格競争にはなりにくくなる点です。



4.賃貸空室対策で多くの方が勘違いしていることとは?

賃貸空室対策を行う際、多くの方が勘違いしていることは…

賃貸空室対策のゴール=募集している部屋の成約

ととらえているところですが、真の意味における空室対策のゴールは、長期入居して頂ける物件にすることです。


折角入居して頂いても、入居後における対応(例えばクレーム対応、設備交換対応)がまずければ、たとえ家賃が安くても「長く住みたくはない」と誰もが感じてしまい、更新のタイミングで住み替えをされてしまいます。


もし入退去の入れ替わりが頻繁に起こってしまうと、当然収益にも影響が出てしまい、さらに退去原因が「管理上の問題」であったならば、そのことが「口コミ」で広まってしまい、募集をかけたとしても、入居してくれなくなってしまいます。



顧客満足度を高めるためには「物件清掃回数を増やす」「設備交換には積極的に対応する」といった地道な活動を心がけることが必要です。もしお客様の声をしっかりを聴いていると、それがきっかけで「お友達を物件を紹介」してくれる可能性が高くなりますので、もし現在空室対策で悩んでいるオーナーさんは、物件清掃をオーナーさん自ら行うことをおススメします。



5.まとめ

賃貸物件の供給数は、全国的に見ても「供給過多」となっていることから、今後空室率はますます増加傾向になってしまうのは、時間の問題となり、物件によって入居率のいい物件と悪い物件との格差は、さらに拡大していくものと思われます。



ただたとえ空室率が悪くなったとしても、ニーズに合った部屋を提供することができれば、築年数は特段関係なく、集客することは可能と推察しています。


日本一空室率が悪い山梨県で、相場家賃を無視しても、資産価値が高い部屋を提供することができたことによって、コロナ禍でも満室が実現できたということは、他県であっても満室にすることは十分可能であると推察します。


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