家賃値下げばかりの集客は、家賃滞納リスクが急上昇します。


こんにちは。


不動産賃貸物件数は、地方都市では明らかに供給数が過多状態となっていることから、空室がとても目立つようになり、空室対策を今後強化しない賃貸物件においては、空室率が上昇し、賃貸経営そのものにも影響が出てくるものと思われます。


空室対策には主に2つあります。

ひとつは、室内を付加価値を付けたリノベーション部屋に改装し、家賃を値上げして収益確保を目指す方法。

あとひとつは、家賃を値下げすることにより、空室期間中の機会損失リスクを減らし、収益を確保する方法。


どちらを行うのも一長一短あり、またこれが正解という結論を出すことは、なかなか難しいのですが、ただ家賃を値下げして収益を確保する方法に関しては、今後そのやり方では難しくなってきます。




近年の賃貸業界は、家賃滞納リスクを減らすため、ご入居されるお客様に管理会社が指定する「家賃保証会社」に保証料を支払うことを必須としている物件が非常に多くなりました。


家賃保証会社ができるまでは、家賃滞納した方に対して「管理会社の担当者」が、お客様がいる時間帯が多い、夜7~8時ごろにお部屋に訪問し、家賃回収業務を行ってきましたが、近年「働き方改革」が社会的に浸透してきたことから、家賃回収業務に関しては、合理化の一環として、外部に委託(家賃保証会社)する管理会社が多くなりました。



家賃保証会社では、家賃が3か月滞納すると、基本的に「法的手続き」に入ります。

法的手続きとは、ご入居者様を強制的に「退去」させるための法的根拠=賃貸借契約違反による強制退去を法的に認めてもらうこと。


家賃保証会社の考えにもよりますが、法的手続きに入る前までに、滞納家賃を全額支払えば、訴訟は取り下げてもらえますが、訴訟に至り裁判に移行したら、もう後戻りをすることができなくなり、また家賃を滞納しているお客様が、裁判で勝訴することはほぼ皆無なので、家賃保証会社の訴えが全面的に受け入れられ、結果的には強制退去をせざるを得なくなります。




強制退去になった/家賃滞納を繰り返すお客様に対して、家賃保証会社ではブラックリストに掲載されます。


ここで問題になるのは、家賃保証会社のブラックリストは、他社の家賃保証会社にも情報が提供されてしまうことから、お部屋を借りたいと思っていても、家賃保証会社が入っている管理会社の物件には、入居すること自体ができなくなります。


また家賃滞納を繰り返しているお客様に関しては、更新のタイミングで「管理会社から更新はしない」と通告されるケース(家賃支払い能力がないという判断)が非常に高まり、この場合、お客様・管理会社の両社が合意していないので、契約満了と同時に退去しなければなりません。



家賃滞納が原因で、退去になってしまったお客様は、家賃が安い物件に入居しようと思っていても、その物件が家賃保証会社に入っていたら、入居はできません。





家賃滞納・強制退去されたお客様が、お部屋を借りたいと思う場合、比較的借りることが可能な物件は、自主管理をされている物件。


自主管理をされている物件は、基本的に家賃保証会社に入ることができないので、家賃滞納歴がある方であっても、入居審査に通ることは可能にはなりますが、家賃滞納を繰り返しているお客様は、恐らく違う物件でも家賃滞納を繰り返してしまう可能性が高くなります。


自主管理されている物件では、家賃回収は全てオーナー様が行うことになりますが、もし家賃滞納期間が長くなれば、当然オーナー様も退去を促すことになりますが、ただお客様には居住権が認められている以上、強制的に退去してもらうためには、提訴して判決=法的な根拠を得る必要があります。


オーナー様が弁護士を雇って提訴することになれば、多額の裁判費用が発生し、勝訴して強制退去処分が認められても、ご入居者様が家賃支払い能力がほぼ皆無だったら、はっきり言えば泣き寝入りをしなければならなくなります。




家賃値下げは、一見すると集客対策としては有効的に思えるものの、家賃保証会社を使っている物件の場合、滞納歴があるということだけで「入居拒否」となってしまいます。つまり家賃滞納歴がある方が今後増えていけば、家賃値下げしかしていない物件は、今後不利になる可能性が高くなります。



それならば、収益を上げるリフォームやリノベーションをして、滞納リスクを減らすことを考えた方がベストではないでしょうか?



#家賃滞納 #集客 


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