
繁忙期なのに空室が埋まらない理由は、本当に管理会社の責任ですか?
賃貸業界の繁忙期も、早いもので折り返し地点を過ぎてしまい、残り1か月弱となりました。コロナ禍ではありますが、学生向き賃貸物件以外では、昨年同様の入退去数であることが、弊社所有物件を管理している管理会社からの報告で分かっています。

繁忙期において、募集している賃貸アパートに「お問合せ」が少ないと、どうしても物件を管理している管理会社に対して「何をしているんだ!」とつい語気を強めてしまいがちですが、繁忙期において空室部屋が埋まらない理由の原因は、本当に管理会社の責任でしょうか?
空室部屋が埋まらない本当の理由とは
賃貸物件を探されている方の多くは、SUUMOなどといった「不動産賃貸物件検索ポータルサイト」を活用しています。同サイトは、お客様が希望する「エリア」「築年数」「家賃」等を自由に設定できることから、希望条件にひとつでも合致しない物件は、この時点で検索画面上に残ることはできません。
築年数が経過した物件においては「家賃」をできる限り「相場」に合わせなければ、物件を見てもらうことすらできませんので、どうしても価格競争の波に飲み込まれてしまいます。
ただ最近のお客様は、家賃が安ければいいという考えをお持ちの方は、少なくなってきているので、成約率はそれほど高くはなりません。
管理会社の責任を追及する前に
現状のお部屋探しは「賃貸系ポータルサイト活用」「事前に物件見学候補を決めている」「仲介店舗訪問数の激減」しているので、管理会社の仲介会社が「自社管理物件」を紹介しようと思っても、お客様が「この部屋だけを見せてほしい」と言われてしまうと、どうしてもオーナー様物件をご紹介すること自体、難しくなってしまいます。
賃貸系ポータルサイト上でしか物件集客をしていない物件では、同サイトに依存しなければどうすることもできないので、この責任を管理会社に全てに押し付けるのは、如何なものでしょうか??
ポータルサイトに依存しない集客を目指す
賃貸を探される方全員が、賃貸系ポータルサイトを活用しているわけではなく、今の時代はSNSを日常生活においても活用している方が多いので、SNSに物件情報を掲載することにより、物件が魅力的だったら、お客様のページに飛ばせることが可能となります。
実は弊社所有物件は築27年を超えていますが、弊社では賃貸系ポータルサイトに物件情報は掲載しているのと同時に、物件公式サイト上からも物件情報をUPしています。
弊社所有物件では、室内をフルリノベーションをしてお部屋を貸し出していることから、物件の写真をInstagramやTwitterなどに投稿しています。
賃貸物件を借りる方の年代=20~40代が多いと思いますが、この年代の方はSNSを常に活用しています。今年1月に弊社所有物件で募集していたお部屋が全て埋まりましたが、3部屋募集中の内2部屋にご入居して頂いたお客様は、当物件公式Instagramをご覧になった方でした。
SNSを活用することによって、築年数や家賃だけで判断されることは一切ありませんので、価格交渉になりにくくなり、また物件自体がしっかりとリフォーム・リノベーションをしていれば、ハッシュタグ検索をした方にとって、物件が魅力的に感じてしまうことから、お問合せ件数が増加しやすくなります。
SNSを活用した集客は少ない
弊社所有物件がある山梨県は、全国一空室率が悪い県。約3割は空室状態となっていますが、ただ大手管理会社においては、SNSを活用した集客をしている所はあまりないことから、オーナー様ご自身でSNS集客を行うことにより、物件をより多くの方に知ってもらうことが自然とできることから、空室対策においても効果的と言えます。
またSNSを活用した集客である程度成績を残せることができれば、今度は管理会社に対して「マージン減額交渉」をすることもしやすくなるので、オーナー様にとってはとても魅力的な集客と言えそうです。