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空室の原因は賃料なの?

更新日:6月2日



空室がなかなか埋まらない時、原因は賃料と考えてしまう貸主は多いはずです。


空室期間が長期化すると、家賃収入に影響が出てしまうため早期に客付けをさせなければなりません。空室による家賃機会損失を早期に解決したいのであれば、賃料を値下げするのが一番ラクな方法です。



ただ安易な値下げを行ってしまうと、値下げの連鎖が止まらなくなってしまい負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高くなります。



一般的に賃料値下げをする前に、募集中の部屋の賃料が適正賃料になっているか把握することが重要と言われていますが、実は適正賃料通りに設定しても空室問題を根本的に解決することは難しいです。


本投稿は空室原因が本当に賃料なのか、事例を交えてお伝えいたします。



 

▼目 次

1.適正賃料について

 1)適正賃料の算出方法

 2)チェックポイント

2.空室の原因は本当に賃料なのか?

3.適正賃料に沿った設定をしなくても大丈夫?

4.まとめ

 

【本記事でお伝えする結論】


"空室対策における適正賃料で重要なポイント”


1.適正賃料について

適正賃料について

不動産鑑定評価をする際の算定方法として

  • 積算法:物件と土地の購入価格から不動産価格を算出する方法

  • 収益分析表:対象物件の純利益+必要所経費を加味して算出する方法

  • 賃貸事例比較法:対象物件と条件が同じ他社物件を比較し算出する方法

があります。


この内、賃貸賃料算定の際に用いられるのは「賃貸事例比較法」です。

しっかりとしたデーターを把握するには成約済み物件も入れなければなりません。ただ成約済み物件は不動産業界関係者のみが閲覧できませんが、実は貸主でも簡単に適正賃料を調べることができます。


貸主でもできる適正賃料の調べ方とチェックポイントについてみていきましょう。


1)適正賃料の算出方法


SUUMO賃貸経営サポートを利用することで、貸主でも簡単にエリア内の適正賃料を調べることができます。エリア/築年数など条件を入力することによって、周辺賃料相場や初期費用相場などが表示されるため、物件比較を簡単に確認することができます。


募集物件賃料が適正賃料より高い場合、反響数や問合せ数などを加味して、適正賃料に合わせると結果が出やすいと言われています。


2)チェックポイント


同サポート内には、設備相場ページが掲載されています。事前に募集物件を登録することによって周辺物件の設備装着率を比較することができるため、競合他社物件との設備チェックを簡単に把握することができます。



2.空室の原因は本当に賃料なのか?

空室の原因は本当に賃料なのか?

部屋探しをされる方は、賃貸検索サイトを利用されていることが多いです。


同サイト内にある検索画面では、希望条件を入力することができるだけではなく、エリア内の家賃相場も調べることができます。その結果希望条件に合致した部屋が家賃相場より高い場合、安い物件の方に流れてしまうので、空室期間が長期化してしまいます。


管理会社や仲介会社担当者が「適正賃料」にしてほしいと主張するのは、上記が理由です。



ただし、近年の賃貸市場は物件供給数増加による空室率の悪化により、適正賃料に設定しても早期成約が難しくなっています。こちらをご覧下さい。



賃貸経営サポート調べによると、弊社物件がある甲府市大里町の平均賃料は5.1万円となっています。


エリア内において現在複数の物件が募集を行い、適正賃料に合わせています。しかし数か月前から募集を行っているものの一向に決まる気配がありません。



一方弊社物件の家賃は部屋によって差異があります。

適正賃料と比べて約1~2万円以上高い設定となっていますが、本執筆時の2023年3月4日現在満室状態となっています。


もし適正賃料が正しいのであれば、今回ご紹介した他社物件は成約になってもおかしくはありません。


適正賃料に合わせた募集を行っているのに、空室期間が長期化している。ここに適正賃料のジレンマが発生しています。


弊社物件においても過去に募集中の部屋が一向に決まらず苦慮していましたが、あることに気づいたおかげで、窮地を脱することができ現在では安定した賃貸経営を行うことができています。


 

▶弊社が集客に苦戦していた時の詳細は、過去記事をご覧下さい。

【アパート経営】相続してから空室0にするまでやってきたこと①

【アパート経営】相続してから空室0にするまでやってきたこと②

 

次章では、弊社物件があることに気づいたことで適正賃料集客から脱却に成功したことをお伝えいたします。




3.適正賃料に沿った設定をしなくても大丈夫?


弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き部屋を随時リノベーションを行っています。


築年数に応じた適正賃料で募集してしまうとキャッシュフローの悪化を招くと弊社では考えているため、リノベーションを機に家賃を8~10%値上げして募集し物件独自サイトを開設し集客を強化しました。



その結果、2020年以降は増収増益を達成することができ、2022年度は家賃収入が過去最高を更新することができました。



弊社が収益を改善できたのは、独自サイトの開設もありますがそれ以上に物件のクオリティーを上げたことです集客ターゲットが好むような部屋=カフェスタイルに特化したリノベーションを行うことで、イメージ通りの部屋に近づけることができたため、適正賃料を無視しても安定的な集客を行うことができました。



実は先程ご紹介した弊社物件周辺にある募集中の部屋は、いずれも「原状回復程度」のリフォームしか行っていません。弊社物件に入居される方は、弊社物件賃料が適正賃料より高いことは承知しています。そのことについて入居後借主にヒアリングをした所「家賃以上の価値があるから」と回答して頂きました。


つまり、顧客が望んでいて競合他社が真似することができず、自社だけが提供することができれば、適正賃料に沿った集客からの脱却を図ることができると言えます。逆に賃料が適正であっても部屋のクオリティーが低ければ、家賃帯で探している方以外は敬遠されてしまうのではと考えます。



4.まとめ


今回は空室原因が本当に賃料なのか、事例を交えてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。



募集する際、適正賃料に合わせることで早期成約が可能となると言われています。


しかし、近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態となっているため、競争力が低下している築年数が古い物件は、価格競争を激化しています。そのため家賃相場自体が値崩れし適正賃料とは言えない状態となっています。


賃貸経営に行き詰っている貸主の多くは、適正賃料に合わせた集客を行っています。収益を改善させるためには適正賃料からの脱却を図らなければなりません。


今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。


過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。



 

有限会社 山長

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

▶︎まずはお気軽にお問い合わせください

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