【危険】ホームステージング頼みの賃貸集客

更新日:9月22日


地方都市における賃貸空室率は、年々上昇傾向となっていることから、しっかりとした空室対策をしなければ、仮に繁忙期であっても「空室が埋まる」という保証はないと言っても過言ではないぐらい、年々集客が厳しくなってきています。


特に、一昨年から世界的に流行している「新型コロナウイルス」は、賃貸集客においても「赤信号」を灯してしまい、まん延防止等重点措置/緊急事態宣言が発出されると、お部屋探しをされる方の人数が減ってくるので、事態が申告する前に、しっかりとした空室対策を行わないと、あっという間に繁忙期が終わってしまいます。


ホームステージング頼みの賃貸集客が危険な理由

近年における空室対策として、脚光を浴びているのが、

低予算リフォーム+ホームステージング

です。これは、退去後に行うリフォーム工事を「限定的」し、そこにホームステージングを強化することによって、室内印象を少しでも「よくしよう」とする方法で、実際にこのやり方を行ったオーナー様の多くが、早期に客付けに成功しているとのことですが、ただこの集客方法は、賃貸際に依存していることから、残念ながら「大変危険」な行為と言わざるを得ません。



理由①:集客媒体が賃貸サイトに依存している

お部屋探しをする方の多くは「大手賃貸サイト」を活用しています。

築年数が浅い物件の場合、エリアや繁忙期など好条件がそろっていれば、募集開始と同時に「すぐに反響を得やすく」なるので、早期に部屋が埋まりやすくなります。


一方、ホームステージングをしなければ集客することが難しい物件は、基本的に「築年数がある程度経過」している物件が多く、さらに古い物件になると「価格競争」になってしまうことがあるので、ホームステージングを強化しても「価格競争に巻き込まれてしまう」可能性が極めて高くなります。


どうしてこのようなことが言えるのかというと、お部屋探しをされている方の中で、「家賃を抑えたい」と考えている方は、必然的に「築年数が古い」物件を選択してきます。また検索画面上において、希望家賃(下限~上限)を入力することができることから、一日でも早く部屋を埋めたいと考えている物件は「家賃値下げ」を簡単に行ってくる+検索画面上には、物件の外観写真と物件名、家賃が記載されているため、どうしても家賃帯が安い物件の方を選択してしまう可能性が高くなることから、家賃が少しでも高いと反響が得にくくなります。


理由②:募集中の部屋と入居中の部屋の家賃乖離が発生

賃貸サイトでの集客依存をしていると、どうしても価格競争が激化してしまいます。

その結果、現在募集中の部屋の家賃と、ご入居中の部屋の家賃乖離が発生してしまいます。

実は、現在ご入居されている方は、以外ではありますが「よく賃貸サイトをご覧になっている」ので、募集中の部屋の家賃の方が「安い」場合、ほぼ確実視と言ってもいいほど、管理会社にクレームを言ってきます。


クレームだけならまだいいのですが、問題なのは「更新時に家賃減額交渉」が入りやすくなること。今の時代、更新のタイミングをもって「家賃減額交渉」をしてくる方が多くなってきていますが、賃貸サイト集客に依存していて、家賃値引き集客をしている物件では、まず間違いなく交渉が入りやすく、また交渉が認められないと「退去カード」をちらつかせてくることから、オーナー様としても「非常に厄介」な問題となってしまいます。


理由③:年間家賃収入が減少

家賃相場並みに家賃設定をしていると、当然ではありますが「満室となったとしても、家賃収入は減少」してきます。さらに築年数が経過すれば、修繕費は多くなってしまうので、場合によっては「稼働率は良いのに、利益があまり生み出せない」可能性が高くなり、さらに家賃値下げ集客をしていると、入居者の質が悪くなったり、家賃滞納率も高くなってしまうことから、家賃値下げをした代表はとても大きくなってしまいます。


理由④:リフォームをしなかったことが致命的に

築年数が経過している物件は、目視できない部分が破損していることが予想されますが、定期的なリフォームをすることによって、破損個所を早期に発見することができて、入居後クレームが発生することを予防してくれます。


これは弊社物件でも実際にあったのですが、洗面脱衣所の床材を交換するため、クッションフロアをはがしたところ、床材の一部が「腐食」していて、隣接している壁の一部が「カビだらけ」になっていました。


すぐに緊急修繕を行ったことによって、事なきを得たのですが、もしクッションフロアをはがしていなくて、そのまま使用し続けていた場合、恐らく床材が外れてしまい、大クレームとなっていました。低予算リフォームを推奨しないのは、この様な事例は、どの物件でも起こり得ることであり、仮に予見ができなかったと思っていても、そのことをお客様の前で説明することは、100%できないからです。


理由⑤:紹介したくない物件になるかも?

退去連絡をもらった時点において、仲介会社では「すぐに再募集」を行います。

不動産賃貸業界は、1件でも多くの契約をもらう=満額の仲介手数料をもらうことを使命にしているので、お部屋が決まりやすい物件を「最優先」に紹介する傾向です。しっかりとリフォーム・リノベーションをしている物件は、入居後も「お客様からのクレームが入りにくく、また物件自体に満足して頂ける」ことから、仲介担当者も「優先して紹介」してくれる可能性が高くなります。


ただ、仲介担当者から見て「リフォーム工事が甘い」「物件管理がしっかりしていない」物件は、仮にお客様から「この部屋がいい」と言われても、入居後「クレームに発展してしまう要素が多く」なってしまうことから、違う物件を紹介したくなってしまいます。


これは営業成績が良い担当者が良くする手法ですが、最初「わざとリフォーム工事が甘いような部屋」を見せて、次に「担当者が客付けしたい優良な部屋」をみせることによって、早期に契約を促すやり方をしていますが、場合によってはオーナー様物件が、所謂「捨てコマ」的な扱いをされてしまう可能性がありますので、その点は十分注意が必要です。


リフォーム/リノベーションをしっかりしている物件は、担当者レベルでも高評価

仲介担当者(これは他社物件でも言えることですが…)は、リフォーム/リノベーション工事がしっかりしていて、また管理の質が高い物件を「積極的」に紹介する傾向であり、また家賃が多少高くても、お客様が納得できるような部屋であれば、担当者がしっかりと説明することができれは、成約して頂ける確率は、高くなります。



どうしてこのようなことが言えるのかというと、日本一空室率が悪い山梨県に物件を所有している弊社において、家賃相場完全無視+家賃値上げ集客をした結果、家賃相場の影響を一切受けずに、昨年9月末に全室満室を達成したのですが、お部屋探しをされている方にとって理想的な「ナチュラルテイストに特化した部屋作り」「入居後のイメージを持たせるため、入居者アンケートの実施」を行うことによって、家賃が高くても十分価値を見出せる説明を行ったからです。



実は、賃貸集客上において、ここまでの説明をする物件/仲介会社はまずないと思いますが、ただこの部分は「お部屋探しをされている方」が最も気にするはず。


一般的な賃貸物件は、家賃に見合った部屋を提供するので、入居後のイメージ戦略を持たせることは難しいのですが、弊社物件では、ナチュラルテイストに特化した部屋作りをしているので、入居後に「おうちカフェ」をいつでも楽しめる/入居後の対応もオーナーがしっかりとしていることを「証明」することができるため、家賃が高くても「お客様が納得して頂ける」確率が高くなり、実際「お部屋見学をされると、約8割の確率で契約」して頂けるといった実績を作っています。



誰にでも真似することができるステージングは、今後同質化になる可能性が高くなります

ホームステージング頼みの集客の一番のデメリットは、誰にでも真似することができるため、エリア内において、ホームステージング集客をしている物件が「複数」あった場合、同質化になってしまうため、新たな価格競争が発生してしまうこと。


これを防ぐためには、徹底した差別化戦略は必要となります。

今後の賃貸業界は、確実に空室率が上昇することが懸念されるので、集客が厳しくなってしまいますが、ただ顧客ニーズに合った差別化できている部屋を提供することができれば、大空室時代を迎えたとしても、集客に苦戦を強いられることはないはずです。



2022年2月1日 一部追記

ホームステージング集客に依存している物件では、退去後リフォームは消極的となっています。

これは管理会社担当者からの報告ですが、築年数が経過した賃貸マンションにおいて「老衰が発生」し、最初はどこが原因なのか「手あたり次第」で探していた結果、なんとキッチン水栓の排水管(壁の中にあるタイプ)が劣化によって、漏水を引き起こしていたとのことでした。


このようなことは「レアケース」と言えるものの、ただリフォームをしないで集客をするという行為は、緊急的な問題が発生していたとしても、見逃してしまうことになるため、もし管理事故が発生してしまうと、オーナー様の物件に対する評価が下落してしまう可能性が出てきてしまいます。


 

有限会社 山長


取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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