収入減になったから家賃減額してほしいと言われた場合、どうしたらいい?

更新日:9月9日


不動産投資は、お客様が賃貸物件に入居してもらうことによって、家賃権利収入が発生します。そのため、入居されているお客様からの要望に関しては、出来る限り対応した方が、長期入居して頂ける可能性が高くなります。


基本的に、お部屋探しをされている方は「ご自身の収入に見合った部屋」を探してくるので、最初から家賃支払いがきつくなるような方は、まずいないといっても過言ではなく、その点については、物件管理をしている管理会社も、しっかりと入居審査時に把握しているので、その点は大丈夫だと思います。


しかし、勤務先の業績悪化や、2年前に発生した新型コロナウイルスの出現などによって、契約者様ご自身の責任ではない所で「収入が減少」してしまえば、当然ながら「家賃支払いもきつく」なってきます。


もし契約期間中において、ご入居者様から「収入が減少して家賃支払いがきつくなったから、家賃を減額してほしい」と言われた場合、どのように対応した方がいいのでしょうか?

 

▼目 次

1.基本的に減額はしないほうがいい

2.特段の理由がある場合は、要検討

3.特段の理由以外の要求は、拒否したほうがいい

4.まとめ

 

1.基本的に減額はしないほうがいい

基本的に減額はしないほうがいい

ご入居者様から「家賃減額請求」があるときは、大抵「契約更新時」が多いです。


入居時の家賃については、年数が経過してくれば「確実に相場自体が値下がり」するので、更新のタイミングで「家賃減額請求」を主張される方は、エリア内の家賃相場を事前に把握した上で、主張してきます。


正直なところ、資産価値が高い物件(新築/築浅/リノベーション物件)では、家賃相場の影響受けにくいことから、交渉をしてくる方はそれほど多くはありません。一方で「減価償却が終了してしまっている設備を使用し、原状回復程度のリフォーム程度しかしていない」築古物件では、「もともと家賃が安いから入居」してくる方が多いため、どうしても「家賃減額交渉」が入りやすくなってしまいます。


家賃減額に関しては、「貸主および借主双方の合意」がなければ、「今までと同じ家賃」となってしまいます。家賃値下げを拒否したため「更新せずに退去」されることを恐れて、つい「借主が主張する家賃で合意」をしてしまう方もいると思いますが、これをしてしまうと「他の入居者様にただ漏れ」となってしまい、次々と家賃値下げをしなくてはならなくなるので、利幅を減らすことになります。


非常に難しい問題ではありますが、もし仮に値下げをするのであれば、壁紙の減価償却は6年で終了してしまうので、6年目をひとつの節目として対応されてみてはいかがでしょうか?

またもし、値下げをする場合には「他の入居者様に他言無用」でお願いしますと、契約更新の際に直接伝えておくと、よりいいです。



2.特段の理由がある場合は、要検討

2年前に発生した「新型コロナウイルスの世界的蔓延」は、世界経済にとって大打撃となってしまいました。


特に、飲食/観光業に携わっている方は、行動制限の影響をダイレクトに受けてしまい、休業や廃業を余儀なくされ、その余韻は今でも残っています。

業績悪化などによって、収入減少となってしまうと、当然ながら「家賃支払いが厳しく」なってしまい、場合によっては「滞納してしまう」可能性も高くなってしまいます。


支払いが厳しくなれば、当然ながら管理会社などに「相談」されるケースが多くなりますが、管理会社などでは「収入減少による家賃支払いが厳しくなった」ことについては「理解」してくれるものの、ただ最終決定権はあくまでも「貸主」にあるため、自分達ではどうすることもできないのが現状。


もしこのような相談を受けた際、「拒否してあくまでも家賃支払いを求める」という考え方も一理ありますが、ただ家賃支払い能力が殆どない方に「それを求めても、恐らく滞納してしまうリスク」が高くなり、契約時に保証会社がついていれば「代位弁済」をしてくれるので、貸主サイドから見れば、家賃入金がストップすることはありません。

ただ「強制退去になる可能性が非常に高くなり、そうなってしまうと物件評判が低下」してしまうことは避けられません。



特段の理由があり「酌量の余地がある」と貸主が判断した場合においては、賃貸借契約を一部変更することによって、契約中であっても「変更すること」は可能です。ただし、もしかすると借主側が「ウソをついている」可能性も決してゼロではありませんので、例えば現時点における「収入が証明できる証明書」等を提出してもらい、減収になっていることが事実であれば、契約書を一部変更することによって、長期入居してもらえる可能性が高くなります。



3.特段の理由以外の要求は、拒否したほうがいい

近年の賃貸業界は、需要より物件供給数が多いことから、「借り手市場」と言われています。そのため、お部屋を募集する側=仲介会社/管理会社/貸主にとっては、少しでも早く入居してもらいたいがために、様々なサービスや値下げなどを行っています。


このため、同じ物件なのに「募集している部屋の方が家賃が安い」こともありますが、もし他の部屋の家賃が、自分達の部屋より安いことを知ってしまえば、「クレームを言いたくなる」気持ちは理解できない訳でもありませんが、ただ家賃値下げは「キャンペーンとしての意味合い」が強く、故意で値下げをしたわけでもありませんので、このような要求を更新時などに行われた場合には、「応じることができない」と拒否したほうが賢明です。


もしこれを安易に認めてしまうと、確実に次の更新時にも「同じ対応」をしてくることが予想されるので、要注意です。



4.まとめ

会社の業績がいつ悪化するかは、正直誰も予想することができません。

そのため、もし突然入居者様から「収入減になってしまったので、家賃を減額してほしい」と言われた場合、どのように対応すればいいか、分からなくなってしまいますよね。


ケースバイケースではありますが、特段の事情がある場合以外は、安易に値下げに応じないほうが得策です。


家賃の値下げは「トラブルに発展する可能性が高い」「収益悪化が懸念される」ので、収益性を高めたいと考えている投資家の方は、「値下げなどはせずに、募集時において資産価値を高めるような部屋を提供し、家賃を値上げ」して、家賃値下げリスクを予防しています。


 

有限会社 山長


取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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