家賃相場が下落した場合、家賃見直ししたほうがいいのか?

更新日:9月10日


お部屋探しをする際、大手賃貸検索ポータルサイトを活用される方は、ものすごく多いことから、物件を募集する側の貸主/管理会社も、仲介会社にお願いして、物件情報を同サイトに掲載してもらうように、依頼をかけます。


大手管理会社では、自社HPを持っていますが、反響率の面で言えば「確実に同サイト」の方が上手となっているため、現在では賃貸検索=大手賃貸検索ポータルサイトという構図が出来上がっています。


同サイト掲載することによって、必然的に生まれてしまうのが「エリア内における同築年の家賃相場」です。

お部屋探しをされている方/現在入居されている方にとって、家賃相場はとても重要となってきます。同築年に建てられた物件の家賃相場と、自分達が今後/現在入居している部屋の家賃に「乖離」があれば、当然不均衡となっていることから、家賃を相場並みまで下げてほしいと、つい言いたくなってしまいます。


しかし、お部屋を貸す側の貸主/管理会社にとって、家賃値下げは「家賃収入/管理費収入の減少」を意味しているので、こちらは逆に値下げをしたくはないというのが「本音」。


それでは、エリア内における家賃相場が下落した際、現況の家賃を見直したほうがいいのでしょうか?


 

▼目 次

1.家賃値下げ交渉がどうして発生するのか?

  1)入居前(築に閑散期)

  2)契約更新時

2.値下げしたことによる効果とは?

  1)メリット

  2)デメリット

3.値下げ交渉が入りにくくする、唯一の方法とは?

4.まとめ

 

1.家賃値下げ交渉がどうして発生するのか?

家賃値下げ交渉がどうして発生するのか?

1)入居前(築に閑散期)

不動産賃貸業界においては、1月~3月までは、多くの方が物件探しをされることから、繁忙期となり、人気エリアや築浅物件などでは、募集開始と同時に埋まってしまうことも、決して珍しくはありません。


そのため、仲介会社側にとっても、若干のサービス対応はするものの、それ以上の対応は基本的には行わない場合が多いのですが、5月の大型連休後においては「お部屋探しをされる方が、とても少なくなる」閑散期を迎えることから、この時期に募集を行っている物件は、正直反響率を高めたくても、お部屋探しをされる方そのものが少なすぎるため、少しでも反響に繋げようと、貸主の許可を得て「値下げ対応」に応じることがあります。


エリア内において、1つの物件が値下げしてしまうと、競合他社物件も「追随」する傾向となるため、家賃相場が下落してしまいます。


2)契約更新時

賃貸物件の契約形態は、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2つあり、大多数の物件では、前者を採用してます。

両者の契約形態を簡単に説明すると、前者は「更新し続ければ、そのまま入居することが可能」に対して、後者は「期限が定められた契約で、原則更新はできない」ことになっています。


普通借家契約の契約期間は、殆どが2年設定となっているため、更新時期を迎えると、管理会社から更新手続き書類が送られ、更新をする場合には手続きを行う必要があるのですが、一部のエリアを除けば、大多数の都道府県において「更新料を支払う」ことになることから、更新月だけは「通常の倍の家賃」を支払うことになります。


借主側としたら、「このまま住み続けるのだから、サービスしてほしい」と考えるのが普通であり、それを裏付けるため、エリア内の家賃相場や、近隣の同築年の家賃と比較して、このぐらいまで下げてほしと、交渉してくる方がいます。



2.値下げしたことによる効果とは?

値下げしたことによる効果とは?

1)メリット

値下げに応じたことによる「メリット」は、やはり「顧客満足度」が高くなり、長期入居してもらえる可能性が高くなります。例えば、家賃5万円で、2年毎の更新時に「5000円値下げ」してもらえれば、値下げをしなかったときと比べて、ものすごくオトクに住めることになります。


わかりやすく、表で表すと…

2年

4年

6年

家賃合計

値下げなし

120万円

120万円

120万円

360万円

値下げあり

120万円

108万円

96万円

324万円

家賃値下げに応じてくれたことによって、6年入居した場合「36万円オトク」となり、実質7か月分の家賃がゼロになることになるので、借主としてみたら、余程の理由がない限り「退去はしたくはない」と考えるのが普通です。


2)デメリット

家賃値下げは、お客様にとっては「歓迎」されます。

ただ、家賃値下げ/更新時における減額に応じた場合、その情報は「他の入居者様」にただ漏れとなってしまう可能性がとても高くなり、1回でも値下げに応じてしまうと、他の方にも同様の対応を取らなければならなくなるので、収益悪化は避けられません。


賃貸業界あるあるですが、よく「空室期間が長期化」になるより、家賃を値下げして募集をし、早期入居させることができれば、「空室による機会損失を防ぐことができる」と言われています。


確かに機会損失という部分だけを見れば、値下げした方がいいかもしれません。

しかし、現実的な部分としては、物件の家賃維持が難しくなり、値崩れを引き起こしてしまう可能性が「とても高く」なり、その結果収益性が低下してしまい、経営的には厳しくなってしまう可能性が、高くなってしまいます。


この部分をしっかりと踏まえた上で、対応しなければ「稼働率が良いが収益性がない」物件となってしまいます。



3.値下げ交渉が入りにくくする、唯一の方法とは?

値下げ交渉が入りにくくする、唯一の方法とは?

築年数が経過している物件では、退去後のリフォーム工事をあまりしない物件が多くあるため、価格競争が発生しやすくなってしまいますが、貸主側としては「家賃値下げは可能であれば、避けたい」のが本音です。


では、築年数がある程度経過している物件において、家賃値下げ交渉が入りにくくするための方法があるのかというと、実はあります。


それは「資産価値を上げて募集」をすることです。


例えば、新築物件は「管理会社/仲介会社にとってはドル箱」。

その理由は、家賃帯をエリア内において最も高くしても、入居したい方はとても多いのですが、これは明らかに「物件の資産価値が高い」から。


物件価値は、築年数に応じて減少してしまい、それは家賃にも反映してしまいますが、ただ築年数が経過したとしても、リノベーション対応などを行うことによって、資産価値が向上し、家賃帯を高く設定(ただし新築並みにするのは無理がありますが…)しても、需要は十分見込めます。


弊社物件は、1993年築ということもあるので、2018年以降「空き部屋を随時リノベーション対応」し、フルリノベーションを行った部屋に関しては、家賃を最大10%値上げして募集し、現在では満室状態となっているものの、更新を迎えられたお客様から「家賃値下げしてほしい」という交渉は、一度たりともありません。

6年入居した場合の家賃合計額

2年毎に6000円下げた場合

388.8万円

リノベ前 家賃6万円

432万円

リノベ後 家賃6.6万円

475.2万円


値上げしたことによって、当然ながら収益を上げることができ、また弊社物件においてリノベーションを行う際には、費用が多く発生してしまうことから、金融機関から借りれを起こして対応しているものの、長期入居さえしてもらえれば「入居中に完済」が可能となり、その後は100%利益に変わり、また弊社リノベーション物件は「経年変化を楽しめるナチュラルテイスト」に特化している部屋となっているため、仮に退去されたとしても、資産低下があまり起きにくくなることから、家賃維持することが可能となります。

弊社の考えでは、家賃値下げをするより、費用は掛かってしまうものの、リノベーション対応して家賃を値上げした方が、結果的には収益増加を期待することができ、長期入居すればするほど、収益の差は歴然となってしまい、返って値下げを繰り返していると、そちらの方が機会損失額が大きくなってしまいます。

4.まとめ

賃貸募集を行う際、確かに家賃相場は、借主/貸主とも「気になる存在」となってしまいます。


不動産賃貸業界は、今後人口減少が確実に発生してくることから、一部の大都市圏以外では、空室率が悪化することは明白となっています。つまり家賃を値下げしても「借りる人」が少なければ、部屋は埋まりにくくなってしまいます。


ただ、賃貸物件を探されている方の中には、家賃は高くてもいいから「品質が良い物件」を求められる方は必ずいます。このようなお客様は「家賃相場などはあまりに気にされない」ので、入居期間中に相場自体が下がっても、物件管理の質を高めることができれば、交渉してこない確率が高くなります。


賃貸業界で生き残っていくためには、家賃相場が下がったから値下げするのではなく、このぐらいの品質があるから、家賃値下げは難しいと、胸を張って主張できるような物件づくりをしなければなりません。



 

有限会社 山長


取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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