空室改善・家賃アップしたいけれど、何から始めればいいの?
更新日:2022年9月16日
築年数が経過してくると、どうしても「原状回復程度のリフォーム」では、空室を埋めることが難しくなってしまいますので、空室が埋まりにくくなった場合は、何かしらの対策を講じたほうがいいと思われます。
ただ予算をかけてリフォームやリノベーションを行うとなると、当然ながら「捻出できる費用」は限られてしまいますので、その費用の中から「効果的な空室対策」を行わなければならなくなります。
初めて大規模リノベーションをしたい場合、何から始めればいいのでしょうか?
目 次
1.空室が発生している要因を分析

「募集をしても、部屋が埋まりにくくなっている」場合、必ずと言ってもいいほど「原因」がありますので、まずは空室がどうして埋まりにくくなっているのか、市場分析をすることが、何よりも重要なことです。
この分析をしっかりとしないまま、リノベーションなどの空室対策をしても、失敗に終わってしまう可能性が高くなってしまいます。
では、市場分析を行う場合、どのようなやり方があるのでしょうか?
(1)エリア内における競合他社の分析
まず行うのは、オーナー様が所有している物件周辺にある「競合他社」が、どのような部屋を提供しているのかを知ることです。
SUUMO賃貸経営サポートを活用すると、エリア内における競合他社物件において、現在募集している部屋を確認することができますので、他社物件の内装や設備を確認することができ、オーナー様物件とどこが違うのか、一目瞭然でわかります。
(2)家賃相場の把握
家賃相場に関しても、無視することはできません。
同サポートには、同築年の家賃相場を確認することができますので、オーナー様物件の家賃が、相場と比べて高いかどうか、一目瞭然で把握することができます。
(3)ターゲット層を確認
例えば、オーナー様物件が「ファミリータイプ」の場合、入居される方は「20~30代のカップル、新婚さん、子育て世代の夫婦」が想定されます。ただ実際にご入居されているお客様の詳細、及び過去の詳細に関しては、管理会社の方がより把握していますので、管理会社担当者に、今までのお客様の年代層などをヒアリングしておくと、空室対策をする上で、ものすごく役立ちます。
また、賃貸検索サイト上に掲載されている募集部屋に関しては、写真と実物とでは「意外に違っていること」もあります。特に建物外観に関しては、実際に確認しないとわからない部分が多いため、少し面倒になってしまいますが、エリア内にある競合他社物件を、オーナー様自身が直接確認されることをおススメします。
2.予算内でどのくらいの効果が期待できるのか

空室改善/家賃アップを目指すとなると、予算をつけたリフォーム及びリノベーションを行う必要性が出てきます。
オーナー様がご準備できる費用には「限界」があるため、費用に見合った空室対策を行わなければなりませんが、では予算に見合った対策とは、一体どのようなものがあるのでしょうか?
リフォーム費用を抑えつつ、現状の家賃を何とかキープしたい場合には「リフォーム」、ある程度の費用が掛かることは承知しつつも、収益性を高めたいのであれば「リノベーション」がおススメとなります。
(1)リフォーム
原状回復とリフォームは、一見すると同じにみえがちですが、厳密に言うと違います。
原状回復とは、入居前の状態にまで戻す意味合いが強く、基本的には「壁紙交換」が主となります。また原状回復を行う場合「まだ使用できる壁紙」はそのまま使うケースが多いので、完成後のクオリティーがあまりよくないケースが出てきてしまいます。
一方、リフォームは「壁紙交換」はもちろんですが、設備交換や電気交換などを行うケースが多いため、原状回復と比べると、部屋のクオリティーは高くなります。そのため「原状回復」の部屋と比べると「家賃維持」「早期客付け」がしやすくなりますが、家賃値上げは難しくなってしまいます。
(2)リノベーション
リノベーションは、内装や設備交換はもちろんですが、場合によっては「間取り変更」も行うので、新築並みのクオリティーを出すことが可能となり、家賃値上げは十分に可能となってきます。
リノベーションを行う際、どのくらいの費用をかければいいのか、気になってしまいがちになりますが、一般的な回収期間は「3年~3年半」。一見すると費用がものすごくかかってしまうと思われがちですが、仮に入居期間が6年と仮定した場合、回収までに3年~3年半かかったとしても、約3年は利益が残る計算となり、さらにリノベーションをすると「家賃相場の影響を受けにくくなる」ので、結果的には収益を高めることが可能となります。
3.リノベーションのメリット

(1)集客力が凄い
築年数が経過している物件と聞くと、誰もが敬遠したくなるものですが、昨今では「リノベーションが社会的にも認知」されつつあるので、デザイン性・利便性が高いリノベーション物件は、集客力の部分でもとても優位に立ちます。
集客力で優位に立つことができると、当然ながら「仲介会社」は「契約成立に伴う仲介手数料が欲しい」ので、積極的に案内・紹介してくれる可能性が高くなります。
(2)家賃値上げが可能となる
築年数が経過してくると、物件資産価値が低下してくるので、どうしても家賃維持は難しくなってしまいます。しかし、リノベーションを行うことによって、資産価値が向上することから、家賃を値上げしても、成約に繋げられる可能性は高くなります。
(3)入居者の質が良くなる
家賃と入居者の質は「比例」すると言われています。
仮にリフォームやリノベーションをしたとしても、入居者の質が悪ければ、長期入居してもらえない可能性が高くなってしまいますが、家賃を値上げ目的のリノベーションを行うことによって、「所謂クレーマー的な方」は入居してこなくなりますので、賃貸経営上有利になることは間違いありません。
4.弊社リノベーションのメリットとは?
弊社物件は、築年数が30年近くたつこともあるので、2018年以降「空き部屋を順次リノベーション」を行っていますが、弊社が行っているリノベーションは、ナチュラルテイストに特化した部屋作り。
自然素材の無垢材や漆喰を室内に導入しているので、コストが高くなってしまいますが、ただ長い目で見た時、確実に弊社リノベーション方法の方が「ランニングコスト」を抑えることができます。
(1)キッチン
弊社リノベーションでは、キッチンは全て「オリジナルのナチュラルキッチン」に変更しています。ナチュラルキッチンにした理由は「時間の経過と共に、無垢材が飴色に変色」する性質を利用し、ナチュラルインテリアが好きな方は、必ず「経年変化するナチュラルキッチン」が好きになるはず。
時間が経過しても「価値が軽減しにくい」キッチンとなることが予想されているため、あえてキッチンを生かしたリノベーションを展開しています。
(2)ランニングコストがかかりにくい漆喰
上級グレードのお部屋には、自然素材の漆喰を施工しています。
壁紙と比べると、漆喰は倍以上のコストがかかってしまいがちになりますが、漆喰は壁紙と比べると「日焼けがしにくい」ので、仮に長期間ご入居されたとしても、退去後に行われるリフォーム費用を抑えることが可能となり、また仮に漆喰壁が破損したとしても、簡単に補修工事ができることから、トータル的に見た時、漆喰の方が利便性が高くなります。
5.まとめ

空室改善家賃アップしたい場合、まずは「エリア内にある競合他社」がどのような対策をしているのかを、把握することが重要で、さらにオーナー様が「今後どのような賃貸経営を行いたいのか」によって、リフォーム/リノベーションのどちらがいいのかが、違ってきます。
リフォーム/リノベーションを行うことによって、物件の資産価値は向上することから、集客上優位に立つことは間違いありません。ただ「他社と同じような部屋作り」をしてしまうと、物件供給数が飽和状態となってしまっている「今の時代」では、確実に価格競争になりがちになりますので、「お部屋探しをされている方が、賃貸物件に対して何を望んでいるのか」をしっかりと確認した上で、対応することが、最も重要になってくると思われます。

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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