施工費を抑えたいが賃料はアップしたい。どちらも叶える方法とは?
更新日:2022年11月22日
築年数が経過している物件は、物件資産価値が低下しているので、どうしても家賃維持はもちろんのこと、家賃値上げをすることは非常に難しくなります。
昨今の賃貸市場は「地方都市を中心に物件供給数が増加」傾向となっているため、何も対策をしなければ、家賃値下げをせざるを得なくなってしまいます。
更に現在問題となっているのは、一昔前であれば「家賃値下げ」すれば、比較的部屋が埋まりやすくなっていたものの、物件供給数が飽和状態となっている今、家賃を下げても空室が長期化してしまっているところが出始めています。

オーナー様の立場で考えた場合、「家賃は可能な限り維持/もしくは値上げ」して収益をよくしたいと考えているはずです。
有効的な対策として「リノベーション」があげられます。
リノベーションとは、古くなった部屋の設備や内装を「一新」させることによって、資産価値を高める手法のこと。
資産価値を高めることができれば、家賃相場を意識した集客から脱却することができ、更に家賃値上げも可能となることから、リノベーション前と比べると「収益改善」を期待することが可能となってきます。
さらにリノベーションすると、資産価値が高まるので、家賃相場の影響を受けにくくなることから、家賃値下げを回避することができるメリットも生まれます。
しかし、リノベーションをすると「施工費が高く」なってしまい、新たな借り入れを起こす必要が出てきやすくなることから、オーナー様の中には「そこまでしてまでリノベーションをする必要性があるのか」といった考えが浮かんでくるはずです。

そこでおススメなのが、リノベーションを全て行うのではなく、対応する個所を限定的にすることによって、施工費を抑えることができ、クオリティー次第では「家賃維持」はもちろんのこと、値上げも十分可能となります。
弊社物件は、築29年目の2LDK賃貸ですが、2018年より空き部屋を順次リノベーションを展開しています。
フルリノベーション対応している部屋は、家賃最大10%値上げに成功し、またリノベーション個所を限定的にしている部屋は、家賃はリノベ前と据置としています。
施工費を抑えたい場合、いくつかのポイントがありますが、そのポイントをしっかりと把握しておかないと、せっかくリノベーションしたとしても、集客が難しくなってしまいますので、要注意となります。
1.リノベ対応が必ず必要なところとは?
施工費を抑え、さらに家賃を値上げ(据置)にするためには、必要な部分だけは、必ずリノベーション対応を行う必要があります。
最低限対応しなければならない所とは、キッチンです。
キッチンは賃貸物件において「華」というべき部分であり、キッチンがよければ「成約率が高くなる」と言っても過言ではありません。
ただキッチンを変えるとなると「それなりの費用が掛かってしまう」のも事実。
古くなったキッチンを「少しでもおしゃれにする方法」としては、キッチン扉に「リメイクシート」を貼る方法がありますが、ただリメイクシートを貼ったとしても、キッチンパネルそのものが古くなっていることから、全体的な印象がどうしても悪くなってしまいます。
キッチンに関しては、費用は掛かってしまうものの、交換しないと「家賃維持」すらできませんので、交換されることをおススメします。
2.水回り部分は、必ずしも交換する必要がない
キッチン以外の「水回り」部分において、家賃を値上げしたいのであれば「交換」されることをおススメしますが、ただ交換しなくても「現在の設備が古く」なければ、そのまま活用されても、集客に影響が出るとは考えにくいです。
弊社物件において、家賃を据え置きしている部屋では「キッチン以外の部分は、基本的にはそのまま活用」していますが、それによって集客に影響が出てしまっていることは、ほぼありません。
(1)浴室
築年数が古い物件の浴室水栓は、「ひねるタイプ」のものが多く、これが設置されていると「築古物件の象徴」的な印象が強く出てしまいます。そこで弊社物件では、退去後にひねるタイプの水栓があった場合には、「サーモスタット混合水栓」を取付けています。
(2)トイレ
賃貸のトイレは、築年数関係なく「生活感が丸出し」になってしまい、おしゃれとは程遠い存在となっています。そこでおススメなのが「壁紙交換」することによって、見違えるぐらいおしゃれなトイレにすることができます。
写真のトイレは、トイレ本体はそのまま活用し、壁紙と床を交換しただけでですが、どこから見ても「築古物件のトイレ」には見えないはずです。工夫次第で部屋の価値を高めることは、十分可能です。
(3)洗面台
洗面台に関しては、シャワー水栓が取り付けられてあるものであれば、交換する必要性はありません。なぜならば「新築物件」においても、同様のものが設置されているからです。
3.ワンポイントで部屋の印象を変える
まずは上の写真をご覧下さい。
これは昨年弊社物件で行った「リフォーム部屋(玄関)」のビフォーアフターですが、ワンポイント変えただけで、室内印象はガラリと変わってきます。
正面にあるアクセントクロスは、そのまま生かていますが、床材を「白系のクッションフロア」に変更することで「室内が明るく」なり、さらにリフォーム前の玄関照明は「明るさ的に問題」であったので、なんと「IKEA製の照明」(照明本体自体は1000円を切っています)を取付け、リフォームを機に「人感センサー」に切り替えました。
4.まとめ
今回は、施工費は抑えたいけれど賃料アップさせる方法について、お伝えしました。
正直なところ、賃料アップさせるためには「資産価値を上げる必要性」がでてくることから、原則としてはフルリノベーションを行わなければなりません。
ただ、現状家賃のままで募集をしたいと考えている場合には、最低限のリノベーションを行うだけでも、十分対応することは可能です。
実際弊社物件においても、リノベーション個所を限定的に行った部屋であっても、早期成約させることができたことから、施工費を抑えたいと考えているオーナーさんにとっては、有効的な対応方法と言えます。
リフォームやリノベーションを管理会社に委託しているオーナー様の中には「どのように対応したらいいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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