
ファミリー向け賃貸集客で、重要なこととは?
更新日:2022年9月19日
日本は今後「超・少子高齢化社会」となり、賃貸市場においても、今までとは次元が違うぐらい、厳しい時代になることが予想されます。
日本の人口が減少したとしても、未婚者の数は増加傾向となっているため「世帯数」で見た時には、単身向け賃貸アパートは、今後空室率の悪化を防ぐことが期待できる一方で、ファミリー向け賃貸アパートの場合は、未婚者数の増加に伴って、空室率が悪化することが懸念されます。
空室率が悪化してしまうと、サブリース契約をしているオーナー様は「契約更新時に、家賃減額請求」を受けてしまい、集金管理対応となっている物件でも、家賃を値下げは避けられようもありません。
ただ家賃を値下げしても、お部屋探しをされる方が「減少」してしまえば、家賃を下げたことに対する「費用対効果」は、まったく見込めなくなってしまうので、もしこのような状態になってしまうと、もう打つ手はないように見えてしまいます。
しかし、上記はあくまでも「今までのやり方をしていた」場合のことで、集客方法を見直すことで、今後苦戦が強いられるファミリータイプ物件でも、集客することは十分可能となるといえますが、どうしてそのようなことが言えるでしょうか?
目 次
1.集客ターゲットは誰?

どのような業界においても言えることですが、商品を販売する時「どの年代層に訴えれば、購入してもらえそうなのか?」予めペルソナ設定をしてから、商品開発/集客・販売をしますよね?
賃貸集客も同じようなことが言えると思います。
今回は「ファミリー向け賃貸」となっていますが、そもそもファミリータイプ物件に入居する方は「大抵は20~40代のカップル/新婚/子育て世代の家族」が中心となりますよね。
では、上記対象者が部屋探しをする際、当然ではありますが「事前に物件情報をリサーチ」した上で、数件の物件を内見/比較されると思います。
この際「部屋探しにおいて、リードする方」は、男性と女性どちらが多いのかというと、ほぼ100%の確率で「女性」であり、女性側が気にいるような部屋であれば、成約につながる可能性は高くなります。
一方、集客に苦戦を強いられてしまう物件特徴としては、集客ターゲットが嫌うような部屋を提供している物件。例えば「築年数が経過しているのに、新築時から使用している設備がある」「部屋全体が暗い」「パッと見ておしゃれではない」ような部屋は「女性には響かない部屋」となってしまうため、どうしても敬遠されてしまいます。
2.集客ターゲットに響くような部屋を提供

話は変わりますが、女性は「おしゃれなカフェのお店」がとても好きですよね?
カフェで販売されている「カフェラテ」「マキアート」は、1杯当たり400~500円位はするので「決して安い」とは言えません。
ただそれでもカフェのお店に行く女性が多いのは、カフェラテなどが美味しいのはもちろんですが、それ以上に「カフェに行くことによって心身をリフレッシュ」したからだと思います。
カフェのお店側も、お客様がリフレッシュしてもらうことができるよう、内装や照明には力を入れている所が多いのですが、もしそのような空間が「賃貸にあったら」少なくとも、一回ぐらいは見学したいと思うはず。
弊社物件は1993年に施工された2LDK賃貸。
2017年までは、リフォームを強化することによって、何とか集客することはできたものの同年の繁忙期、今までの成功事例が全く通用せず、繁忙期でありながら「募集部屋を全て埋める」ことができなくなってしまい、更には同年3月末「2部屋同時退去」が発生してしまったことから、それ以降「リフォームからリノベーション」にかじを切り賃貸集客をした結果、今では集客に苦戦を強いられることなく、安定した入居率を維持することができました。
弊社リノベーションは、ナチュラルテイストに特化した部屋作りを行っており、可能な限り「無垢材や漆喰」を室内に取り入れています。
自然素材の材料を室内に導入することによって、おしゃれなカフェのお店に近づけることができることから、「カフェのような暮らしをしたい」方にとっては、弊社リノベーションはまさに理想的な空間となるため、内見された当日にお部屋申込を頂けることも、珍しくはありません。
3.ただ単におしゃれにするのはNG

これは多くの賃貸オーナー様が「勘違い」されることですが、募集している部屋を「ただ単におしゃれ」にしても、訴求効果的には、あまり期待することができません。
賃貸オーナー様が考えている「おしゃれ」と、お部屋探しをされているお客様の「おしゃれ」な部屋は、一見すると同じような意味合いに聞こえますが、実は全く違っています。
お部屋探しをされているお客様は、「ご自身が持っている家具や雑貨類」が「お部屋と調和するか」「家具などを置いた際、窮屈にはならないか」等を想像しながら見学されています。
その際、個性が強いアクセントクロスなどが施工されていると、「家具と部屋との調和が取れにくい」だけではなく「疲れやすい部屋」となってしまい、折角アクセントクロスを施工しても、逆効果になってしまう可能性が高くなります。
弊社リノベーション部屋においては、白を基調とした部屋作りをしています。

一見すると「地味に見えてしまいます」が、ただ室内に用いる色を「2~3色」にする(もしくは同系色にする)ことによって、シンプルだけど居心地がいいインテリア空間を作ることができます。
4.仲介会社を味方につける

お部屋をきれいにリノベーションしても、成約に繋げられなければ、意味がありません。
お部屋を早期に客付けさせるためには、仲介会社の協力は不可欠。
仲介会社は「成約に伴う仲介手数料」が、唯一の売上となるため「自社他社問わず、成約に繋げられそうな部屋」があれば、積極的に案内してくれます。
リノベーション物件は、室内空間がおしゃれになっているので、同築年でリノベーションしていない部屋と比べると、圧倒的に成約率は高くなりますが、ただ先程もご紹介した通り、お客様が好まれるような部屋を提供することができなければ、たとえリノベーションしたとしても、空室期間が長期化してしまうリスクが発生してしまいます。
5.まとめ

いかがだったでしょうか?
近年では、賃貸物件の供給数が飽和状態となっているため、空室率が悪化しているエリアが増加傾向となっており、今後さらに空室率は悪化することが、予想されています。
しかし、どのような状況であっても「顧客が創造できるような物件」は、築年数が経過していたとしても、集客に苦戦を強いられることは少なくなります。
最近では、築年数が経過している物件において、リノベーションを行うところが多くなってきていますが、「顧客が何を求めているのか」「リノベーション部屋に入居された後、どのような暮らしを提供することができるのか」などが創造できるような物件になっていれば、今後ファミリー物件の空室率が悪化したとしても、集客に苦戦を強いられることは少なくなるはずです。

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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