空室対策リノベーションで成功するためには、徹底した差別化戦略が必須です。
更新日:2022年9月26日
賃貸物件の空室を少しでも埋めるためには、空室対策を行わなければなりません。
空室対策と聞くと「予算がかかるから嫌」といった声が多数上がってきますが、ただ低コストで空室対策をしても、そこに住む方にとってメリットが感じられないのであれば、契約更新のタイミングで「住み替え」される可能性が高くなります。

賃貸経営を安定的にするためには、可能な限り「長期入居して頂く」ことが必須となっていますが、ただ近年の賃貸物件供給数は、地方都市においては「過剰状態」となっていることから、賃貸物件の機能性に不満を感じてしまうと、簡単に住替えすることは容易であるので、空室対策を行う際には「入居者目線に立った」対策を施さなければなりません。

築年数が経過している物件では、年数が経過すればするほど「室内の機能性(断熱、湿気、防音)」に対して不満を口にされるお客様が多くなることが、リクシル住宅研究所の調べで分かっていますが、ただ築年数が経過している物件における「退去後リフォーム」において、室内機能性改善に向けた取り組みをしている物件は、ごく少数と言っても過言ではなく、多くの物件では「少しでもおしゃれ空間に見せよう」と、アクセントクロスやフローリングの張替えなどを行っているのが現状です。
弊社所有物件(築28年)は、空室率が悪い山梨県にあり、甲府市における空室率は約30%と言われていますが、徹底した差別化リノベーションを行ったところ、家賃値上げしたののにも拘らず、全室満室を実現しました。

家賃値上げをした部屋(リノベーション)においては、室内機能性を改善すべく、LDK・和室・洋室の全ての壁に「自然素材の漆喰」を施工しています。
漆喰を壁に施工することによって、調湿性や吸音性、防カビ性、抗菌抗ウイルス効果などが期待でき、なんとシックハウス症候群の原因のひとつでもある「ホルムアルデヒドを吸着、再放出させない」効果も期待できることから、入居者様にとっては「暮らしやすい賃貸」になっていますが、これに関しては「ご入居者様自身も驚かれている」ことが当方の取材によってわかりました。
実際に漆喰を施工されているお客様の声とは…
一番驚いたのは夏の時期です。
窓は閉めっぱなしの状態で出かけるので、当然ですが、普通の賃貸ならば玄関を開けた瞬間「蒸し暑さ」が襲ってきて、すぐにエアコンをつけてしまいがちになりますが、こちらの部屋の場合、蒸し暑さは正直それ程感じませんし、何より一番驚いたのは、夜寝る時にエアコンの設定温度を低くしなくても快適に寝ることができる点です。
前住んでいた賃貸物件の場合、当然ですがエアコンの設定温度を低くしなければ寝ること自体難しかったのですが、こちらの部屋の場合エアコンの設定温度を低くしなくても(大体26度に設定しているとのことです)快適に休むことができ、場合によっては26度でも寒いぐらいで、タオルケットでは少し寒くなってしまうので、一枚ものの羽毛布団をかけて寝たこともあります。
漆喰が湿気を吸収していることもあり、寝苦しさは全く感じられず、エアコンの設定温度を低くしないことから、前住んでいた賃貸物件と比べて、夏場の電気料金が2000円ぐらい安くなったのは本当にびっくりしました。
冬ですが、実は加湿器はあるのですが、去年は一度も出しませんでした。室内が乾燥しているとは全く感じることがなく、また風邪などを引いたことはなかったです。オーナーさんの説明では冬場は漆喰が湿度を放湿しているとのことですが、もしかしたらそのことがプラスに働いて加湿器を出さなかったかもしれませんね。(2019年ご入居)
外見でおしゃれな壁と感じました。漆喰壁が白色となっているので家具と合わせやすく、良い意味でのムラがある壁はとてもよく、気に入っています。
和室部屋で寝ていますが、エアコンが標準装備になっていなかったので、夏場エアコンを買おうかどうか迷って、試験的にサーキュレーターで寝てみて、もしダメならエアコンを買おうと思っていましたら、寝苦しさを感じることはなく夏場を過ごすことができたので、エアコン代が浮いてとてもよかったです。冬場は暖房をつけていますが、思っている以上電気代がかかっているイメージはしないので、もしかすると漆喰の効果なのでは?と思っています。
また朝起きた時、日光がダイレクトに部屋に来るような感じがとても気に入っています。
(2020年ご入居)
前は実家暮らしでしたが、漆喰を施工したリノベーション部屋で生活してみると、こちらの方が住みやすいのは確かです。漆喰の調湿性のおかげで、室内のジメジメ感は感じられないので、快適に住むことができて助かっています。また、こちらの部屋は風通しがとてもいいので、今の時期は冷房をつけなくても生活が不自由になることはありませんが、これも漆喰パワーなんですね。
また漆喰を手作業で塗っている部分に対しては、とても気に入っています。
さらに漆喰には消臭性が期待できると、入居前に説明を受けていましたが、実際入居してみて、ニオイが出やすい焼き魚をしても翌朝リビングに来た時「焼き魚のニオイ」が残っていないこと、また部屋干ししても嫌なニオイがつかない点は、とてもビックリしています。
(2021年ご入居)

如何だったでしょうか?
確かに募集の際に発生する「リフォーム・リノベーションコスト」は、可能な限り抑えた方が経営を圧迫させないので、メリットであることは間違いありません。しかし、賃貸物件にご入居されるお客様が「入居後の部屋に対して不満点を持ち続けてしまう」と、そのことがきっかけで「退去」になる可能性が高くなり、またリフォーム費用を削るということは、家賃相場並みに家賃を設定しなければ、成約してもらえない可能性が高くなるので、トータルで考えると、物件資産価値を下落させてしまうことになります。
誰にでもできるような集客というのは、メリットよりデメリットの方が強くなってしまうことから、経営的には決していい方向に行くとは言えません。

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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