賃貸築古物件をリノベーションして、本当に集客効果があるの?
更新日:2022年9月27日
築年数が経過している物件は、一般的に資産価値が下落しているので、家賃を値下げしなければ集客することは難しくなってしまいますが、ただ近年では「不動産賃貸物件数が飽和状態」となっていることから、家賃値下げをしたとしても、すぐに決まる保証はどこにもありません。
また、家賃を値下げした場合、同じ建物内にあるほかの部屋の家賃と「乖離」が発生する可能性も出てくるので、場合によっては「ほかの入居者様からクレーム」を言われてしまい、家賃を値下げしなければ「退去する」といった、所謂レッドカード的な交渉をされてしまうと、オーナー様も「ここで退去されてしまうと、次決まる前に時間がかかる」可能性が高くなるので、やむなく値下げに同意しなければならなくなってしまいます。
築年数が経過したとしても、室内をリノベーションを行い募集行うことによって、集客効果は十分期待できると思います。ただある程度の予算がどうしても発生してしまうことから、オーナー様の中には「家賃値下げしても成約が難しいのに、家賃を値上げ目的としたリノベーションが、本当に効果があるのか」懐疑的に感じてしまうのも、ある意味理解することはできますが、では、本当にリノベーションすれば「集客効果に期待する」することはできるのでしょうか?
目 次
1.賃貸サイトでは期待薄
2.SNS集客なら効果大
3.実は部屋探しにおいて、築年数はそれほど重視されていない
4.他社と同じようなリノベはNG
5.まとめ
1.賃貸サイトでは期待薄

賃貸物件を募集する際には、仲介会社にお願いして「大手賃貸サイト」に物件情報を掲載してもらうのが一般的です。
賃貸サイト上に掲載してもらうことによって、お部屋探しをされている方は「希望家賃や築年数」等を自由に入力することができるため、希望条件に合致した部屋を検索することが可能となりますが、ただお部屋を貸す側のオーナー様や管理会社にとっては、お客様の希望条件に1つでも該当しないと「物件検索」すらされないので、築年数が経過している物件では、家賃を値下げするしか「掲載画面上に残る」ことができません。
また、仮にリノベーションを行ったとしても、賃貸サイト上における「リノベーション定義」に合致しないと、サイト内にあるリノベーションページに掲載することができないため、もし賃貸サイトのみで集客している物件では、賃貸サイトの定義に合わせたリノベーションをしなければならなくなります。
2.SNS集客なら効果大

今の時代、スマートフォンを持っていない方は。殆どいないと思いますが、賃貸物件に入居される方が多い「10代後半~40代」にかけては、日常生活上においてSNSをよく利用されています。最も多いのはLINEではありますが、InstagramやTwitter、YouTubeなどもよく利用されていることから、物件情報などをSNSで配信することによって、訴求効果が期待できます。
特に、SNSで調べ物をする時には「ハッシュタグ検索」をすることが多いため、投稿時にハッシュタグをつけることで、ダイレクトに情報が届く事から、もしSNSをご覧になった方が「部屋探しをしていた」場合には、問い合わせや内見見学につながる可能性は高くなると思われます。
3.実は部屋探しにおいて、築年数はそれほど重視されていない

SUUMOジャーナルによると、「入居の際、築年数は重視するか?」という質問に対し、
・とても重視する+重視する=約46%
・どちらともいえない=約37%
・重視しない=約11%
であり、築年数だけで判断されるは、ある一定数だけということがわかりました。
築年数が経過した物件では、確かに外壁や室内設備が古くなっていますので、使い勝手や耐震性が気になる方は多いと思いますが、ただ建物メンテナンスや設備交換などをしっかりしていれば、建物寿命を延ばすことは可能となってきます。
つまり、築年数が経過した物件で集客する際には、古い物件のイメージを取り壊すような部屋にしなければ、デメリットのイメージで部屋探しをされてしまうと、集客することが難しくなってしまいます。
4.他社と同じようなリノベはNG

築年数が経過した物件であっても、お部屋探しをされている方は「築年数をそれほどまでに重視していない」ことが分かった以上、リノベーションをしっかりと行えば、集客強化につながると考えられますが、ただその際に注意が必要なのは、他社と同じようなリノベーション部屋を作るのはNGです。
どうして「他社と同じようなリノベーション部屋にすることがNG」なのかというと…
近年では、築古物件の空室率が深刻化となっていることから、管理会社の一部では、築古物件をリノベーションしている所が多くなってきていますが、リノベーションされた部屋を比較してみると、どの部屋も「同じような部屋」になっていていることから、お部屋探しをされている方の立場で見た場合、同じような部屋ならば「家賃が安い部屋の方がオトク」と考えるのが普通ですよね?
リノベーション部屋のメリットは、古くなった部屋を再生させることによって、資産価値を上げて、収益性がもたらされる部屋にすることですが、差別化ができないような部屋では、せっかくリノベーションをしても、室内の魅力があまり高められない事から、空室期間が多くなってしまい、機会損失が大きくなってしまいます。
弊社が手掛けるリノベーション部屋においては、どれだけ長くかかったとしても、約3か月で成約となり、すぐの場合では、募集開始後すぐ内見予約が入り、見学時に「入居申込」を頂きました。
5.まとめ

築年数が経過している物件であったとしても、お部屋探しをしている人の約半数は、築年数だけで物件判断していないので、古い物件であったとしても「室内をしっかりとリノベーション」すること、また賃貸サイト上における影響(築年数だけで判断されない)を受けにくいSNSを中心とした集客スタイルを確立すれば、古い物件であったとしても、まだまだ勝負することは、十分に可能となります。

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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