
空室率が悪くなった学生向けワンルーム賃貸を収益物件にしたい。
更新日:2022年9月15日
大学周辺にある賃貸アパートは、主に学生専用として建てられていることから、間取り的にはワンルームタイプが多い傾向となります。
学生対象物件をお持ちのオーナー様は、一度入居してもらえれば「4年間は確実に住み続けてもらう」ことができるため、入居付けに失敗をしなければ、満室経営を実現させることは、それほど難しくはありません。
ただ新型コロナウイルス感染拡大に伴う「オンライン授業の増加」や、私立大学では大学周辺に「学生寮」を建設している所があるので、そのようなエリアに学生向け賃貸物件をお持ちのオーナー様は、家賃値下げなどといった対策を講じても、客付けすること自体が難しくなってしまいます。
学生向け賃貸アパートの最大の弱点は、入学式前に部屋を埋めることができなければ、最悪来年まで空室状態が続いてしまうことです。さらに今後日本の人口は「減少傾向」となってくるため、今までは安泰傾向となっていた学生向け賃貸市場も、空室率が目立ち始めてしまう可能性があることから、今の内に対策を講じる必要性が出てきます。
目 次
1.学生向け物件から卒業する

「賃貸経営の負のスパイラル」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、空室期間が長期化してしまうと、収益に影響が出てしまうことから、家賃を値下げして空室による機会損失をなくそうと、誰もが考えます。ただ家賃値下げしても「決まる物件もあれば決まらないところ」も正直あり、そうなると「再度家賃を値下げして何とか決めよう」とまた同じことを繰り返します。
つまり、負のスパイラル状態から抜け出せない物件のことを指しますが、これを解消させるためには、今までの経営スタイルを一新するしか方法はありません。
今回は学生向けワンルーム賃貸の空室を何とかしよう=収益物件として生まれ変わらせることですが、たとえいくら待っていたとしても、学生向け賃貸物件は「時期を逃してしまえば、空室長期化は必須」となることから、学生対象とした集客を一新して、集客ターゲットを絞った新たな物件として再生させるしか、生き残れる道はありません。
2.ターゲットを絞ったリノベを行う

ワンルーム物件は、基本的に「一人暮らし」をされる方が入居する方を対象としています。
ではどのような人をターゲットにすればいいのかというと、ズバリ「女性」です。
日本の人口そのものは、今後減少していきますが、世帯数で見てみると「逆に増加傾向」となります。どうしてこのような現象が生まれてしまうのかというと、男性・女性とも生涯未婚率が上昇傾向となってるため、ファミリー向け賃貸アパートは「今後空室率は増加」傾向となる一方で、単身向け物件は「エリア内においての供給数が飽和状態」でない限り、空室率が悪化するようなことは、避けられるはずです。
女性は、男性と比べて「おしゃれな部屋に住みたい」という希望を持っていることから、ターゲットに沿ったリノベーション部屋を提供することができれば、学生向け賃貸アパートであったとしても、十分活路を見いだせるはずであり、空室率を抑えることも可能となってきます。
弊社物件がある山梨県は、日本一空室率が悪い県にあり、さらに築年数は今年で30年目を迎えるので、一般的には「集客すること自体が難しい」と言われているものの、2018年以降「空き部屋を随時ナチュラルテイストに特化したリノベーション」を展開し、女性客をターゲットとした部屋作りをし続けてた結果、家賃相場を無視した家賃値上げをしても、満室達成することができ、現在も継続しています。
つまり、集客ターゲットを完全に絞ったリノベーション部屋を提供することができれば、確実にターゲットとなるお客様が「興味を示してくれる」ことは間違いないので、ワンルーム物件であっても、ターゲットを絞ったリノベーションをすることで、物件に興味を示してくれる方は、いるはずです。
3.三点ユニットから独立した空間を作る

築年数が経過しているワンルーム物件では、トイレと浴室が合体している「三点ユニット」が設置されていますが、三点ユニットは「正直人気が殆どない」ため、特におしゃれな部屋に住みたいと考えている方にとっては、マイナスになってしまいます。
資産価値を高めることができれば、家賃相場より家賃を高くしても、十分集客することが可能なため、三点ユニットがあることによって、集客の足を引っ張っている場合には、交換を検討されたほうがいいかもしれません。
ただ交換(リフォーム)するとなると、費用が高額となってしまうため、リフォームしたくても難しくなってしまうケースが出てきてしまいます。もし費用面において懸念されている場合には、三点ユニットは変えずに「壁・天井・床」部分を特殊なシールを貼ることで、古さを軽減することが可能な工事もあります。この方法であれば、費用を抑えることができます。
4.まとめ

学生向け物件は、学生のみを対象としているため、原状回復程度のリフォームだけでも、十分集客することができますが、その一方で「学生以外の方」は、あえて学生向け物件には入居しないため、需要が少なくなれば、集客が難しくなってしまいます。
ただ、集客ターゲット層を見直すことによって、新たな顧客開拓をすることができることから、現在学生向け賃貸物件をお持ちのオーナー様で、空室が埋まりにくくなっている場合は、集客ターゲット層の見直し及びリノベーションを検討されてみてはいかがでしょうか?

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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