不動産投資は思っている以上に甘い世界ではない

更新日:9月13日


「老後2000万円問題」「働き方改革による残業代の減少」などによって、リスク的には少ないと言われる「不動産投資を始められる」方が急増しています。確かに、不動産投資は「多額の借入が必要になる」ものの、入居者がいることによって、毎月安定した収入を確保することができ、更に煩わしい管理業務は、管理会社に管理料を支払うだけで、全てを管理会社が行ってくれるので、サラリーマンの方であっても、比較的参入しやすい投資とも言えます。


ただ、不動産投資は「皆さんが思っている以上に甘い」世界ではなく、しっかりと賃貸経営に関する知識を持っていないと、運用すること自体ができなくなる=自転車操業的な経営になってしまいますが、どうして不動産投資は、思っている以上に甘い世界ではないと言い切れるのでしょうか?


 

目 次

1.地方都市ではすでに市場が飽和状態

2.サブリース契約だからこそ危険

3.空室対策は日進月歩

4.良いビジネスパートナーがいないと厳しい

5.まとめ

 

1.地方都市ではすでに市場が飽和状態

地方都市ではすでに市場が飽和状態

日本の総人口は2008年が一番ピークとなり、それ以降は「人口減少」に歯止めをかけることができません。特に地方都市においては「人口減少」が急速に進み、更にファミリー物件に入居されている方の多くは、戸建て住宅に住替えされる方が多いので、賃貸空室率が年々悪化傾向となっております。


賃貸空室率が悪化するとなると、募集をしていても「部屋が埋まらない所が多くなる」ことを意味し、部屋が埋まらなければ「賃貸経営的にも厳しくなる」ことは明白となることから、すでに地方都市では「賃貸市場が飽和」状態となっています。


このような状況下の中で、「利回りがいいから」という理由で、安易に物件購入されると、場合によっては「経営的に悪化してしまう」可能性が高くなります。




これは、とある不動産投資家の方のお話です。

この方はすでにものすごい賃貸物件を所有されている方で、弊社がある山梨県で「中古マンション」を複数購入されました。築年数が結構経過していることもあるので、室内をリフォームした上で募集しようと検討されていました。


ただ、正直リフォームが甘過ぎの為、投資家の方が当初予定していた家賃(6万円台で貸したい)では難しくなってしまい、4.5~5万円で募集することになり、その部屋は埋まりましたが、希望していた家賃より「安くしないと部屋が埋まらない」となると、物件を購入されてしっかりとキャッシュフローが回るのか、懐疑的に思えてきました。需要と供給のバランスが保たれていれば、安くしなくても部屋は埋まっていたものの、供給数が多くなってくると、どうしても貸す側は不利になってきます。


家賃を値下げして部屋が埋まれば、まだいいかもしれませんが、物件によっては「安くしても部屋が長期間埋まらない」ところも現実的にはあり得るので、少なくとも山梨県においては、投資家の方が思っている以上に、部屋は埋まりにくくなっているのが正直なところです。



2.サブリース契約だからこそ危険

サブリース契約だからこそ危険

基本的に金融機関から「不動産投資するために融資をしてもらう」ためには、空室保証=サブリース契約をしてもらうことを条件としている所が多いです。空室保証がついていることによって、退去が複数発生したとしても、毎月支払われる賃料は「定額」となることから、収支バランスをしっかりと確認することができる点では、リスクを回避することが可能と言われています。


しかし、サブリース契約をすることによって、デメリット部分も大きくなってしまうので、その点は十分理解しておく必要があります。


(1)礼金や更新料はもらえない

集金管理タイプの場合、礼金や更新料が設定していると、それらは全てオーナー様に支払われます(更新料は管理会社と折半)が、サブリース契約の場合では「全てサブリース会社が受け取る」ことになります。


(2)管理料が高い

サブリース契約の場合、空室が何件発生していたとしても、毎月一定賃料がオーナー様に支払われるので、空室リスク回避のため、サブリース会社の取り分(管理料)は、集金管理物件と比べると高め(10~20%)となっています。


(3)賃料見直しを迫られる

サブリース契約になることによって、借地借家法上では「借り上げる管理会社は借主」という立場になり、募集家賃と家賃相場に「明らかな乖離」が発生してしまった時には、同法32条1項を適用し、家賃減額請求をオーナー様にお願いすることになります。

家賃減額幅に関しては、オーナー様と協議した上で、最終的に決定されるものの、同法による借主としての立場となるサブリース会社からの「家賃減額交渉」を拒否することは、100%できなくなってしまい、借主側から「契約解除」を通達されてしまうと、サブリース契約自体が無くなってしまいますので、要注意です。

(貸主側から契約解除を通告するには、正当事由がないと解約できません)


(4)収益悪化は避けられない

余程の好エリアでない限り、家賃相場は確実に下落していきます。

サブリース会社から賃料見直しを要求され、渋々同意したとしても、賃料が下がれば当然ながら収益も悪化します。



3.空室対策は日進月歩

空室対策は日進月歩

需要と供給のバランスが保たれていれば、家賃を多少安くすれば、すぐに部屋が埋まりますが、空室率悪化が全国的悪化状況となっている今、家賃値下げだけをしていても、そう簡単には部屋を埋めることはできません。


近年では、空室率が悪化傾向となっている「築古物件」を、積極的にリノベーションして、収益改善を図っている物件が多くなってきています。一昔前では、リノベーションすること自体「珍しい」空室対策でしたが、近年では「社会的にも認知されつつ」あるので、お客様によっては「あえてリノベーション物件」を探している方もいます。


ただ空室対策は「日進月歩」で展開していることから、今までの成功事例が「いつまでも通用」することはありません。マーケティング用語で「イノベーションのジレンマ」がありますが、今までの成功事例とは全く別の「新たなイノベーション」を同業他社が開発してしまうと、今までの成功事例をいくら改良したとしても、結果を残すことはできません。


現在家賃値下げ集客をしている物件において、一定期間経過しても部屋が埋まらないのは、競合他社がイノベーションを起こしているからであり、その事実を知ることができなければ、負のスパイラル状態から脱出することはできません。



4.良いビジネスパートナーがいないと厳しい

良いビジネスパートナーがいないと厳しい

不動産投資は、他の投資と比べると「リスクが少ない」と言われています。

しかし、今まで比較的好調だった「首都圏の賃貸市場」も、コロナ禍においては「本社機能が地方に移転」「テレワークを本格的に導入」することによって、物価が高過ぎる都心周辺で生活しなくても、差支えが無くなったため、一部エリアでは空室率が悪化傾向となっています。


空室率が悪化したとしても、お部屋を借りられる方は「一定数は確実にいる」ことは確かなことですので、経営を改善させたいのであれば、良いビジネスパートナーと一緒に対応するのが一番です。


管理料などを支払いたくないという一心で、自主管理されているオーナー様も、一定数はいますが、これからの賃貸市場は「今までに経験したことがないぐらい、部屋が埋まりにくくなる」ことは確かなことですので、最新情報を把握している不動産管理会社との連携は、今まで以上に強化しないと、経営自体を維持することが難しくなってしまいます。



5.まとめ

いかがだったでしょうか?


賃貸市場は、今後人口減少+戸建て住宅住替えなどの影響によって、年々需要は低下することは明白ではありますが、SDGsの普及によって「築古物件」であったとしても、しっかりと賃貸管理+差別化リノベーションを行うことで、収益性を高めることが可能となるので、空室率が増加したとしても、経営が悪化するようなことはないと思われます。


今後、賃貸市場においても「二極化」はさらに進むことが予想されるので、将来の年金替わりになるといった「安易な考え」で不動産投資をしてしまうと、足元をすくわれてしまうので、要注意です。


 

有限会社 山長


取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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