
不動産投資の理想と現実とは?
更新日:2022年12月26日
不動産投資を行っている方は、おそらく「本業とは別の副収入を得られる」「年金代わりになる」「他の投資と比べてインフレに強い」等の理由で参入されていると思います。
確かに、不動産投資は「入居さえ決まってしまえば、毎月家賃収入を得られる」ので、安定した投資と言えますし、面倒な管理業務に関しては、管理料を支払うことによって、管理会社が対応してくれるので、どうしても不動産投資=不労所得というイメージが強くなってしまっています。
しかし、これはあくまでも「うまくいっている場合」のみの話であり、どのような業種でも言えることですが、良い時もあれば悪い時も当然あります。稼働率が悪くなった時、一昔前であれば、家賃を値下げすれば解決できていた問題が、今では家賃を値下げしても、空室が埋まらないことの方が大きくなっています。
本投稿は、不動産投資の理想と現実についてお伝えいたします。
▼目 次
1.市場は既に飽和状態

日本は今後少子高齢化が急速に進むことから、一部のエリア以外では「人口が減少」していくことが明白となっています。
賃貸物件数に関しては「現時点」においても、エリアによっては供給過多状態が続いていますが、今後賃貸物件数を抑制しない限り、少子化の影響で需要は伸びないのに供給数がさらに増加してしまうため空室率の悪化は避けることができません。
仮に現在売りに出されている物件の利回りが良い数字であったとしても、空室率悪化や家賃下落が進んでしまえば、キャッシュフローが回らなくなってしまい、売却しようと思っても、利回りが低下している物件を積極的に購入する人は、まずいなくなってしまうので、最悪な事態になってしまう可能性が出てきてしまいます。
▶利回りに関する注意喚起については、こちらの記事をご覧下さい。
低利回り物件vs高利回り物件!あなたに向いている物件はどっち?
このような話をしてしまうと、「それなら空室保証があるサブリース契約」をすればいいと考える人がいます。確かにサブリース契約すると、空室部屋が沢山あったとしても、毎月一定の賃料が支払われるので、オーナー様としても「安定した賃貸経営」を行うことができます。
但しサブリースは借り上げているサブリース会社が「借地借家法上の借主の立場」となってしまうため、家賃値下げ請求を起こされてしまうとそれを拒否することは一切出来ず、最悪キャッシュフローが低下してしまう恐れがあります。
▶サブリースの詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
2.安く貸すと経営が大変なことに

借り手が見つからないと、つい「安くして早期に決めた方が、家賃機会損失を最小限に防げる」と考えてしまいがちです。
しかし家賃を安くして貸し出してしまうと、かえってトラブルに巻き込まれてしまうケースが大きくなるので要注意です。
1)入居者の質の低下
賃貸業界的には有名な話ですが、家賃を安くして貸し出してしまうと、(一部の方のみではありますが)質の悪い入居者が入ってくることがあります。このような方が入居してしまうと、「入居者同士におけるトラブル増加」「設備を壊してしまう」等といった問題が増加しやすくなり、結果的には「他の入居者が我慢ができなくなってしまい退去」してしまうといった「負のスパイラル」状態になってしまうことも、十分あり得ます。
▶負のスパイラルに関しては、過去記事をご覧下さい。
2)家賃滞納リスク増加
近年では「家賃保証会社」を利用している物件が多いため家賃滞納が発覚しても、代位弁済請求をすることによって、家賃を立て替えてもらうことができます。
仲介が社が提携している保証会社の内、信販系/信用系に属する保証会社では、信用情報を確認することができるため、過去に家賃滞納やクレジットカード滞納があると、一発で確認することができ場合によっては入居を断ることもあります。
▶家賃保証会社の詳細については、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】確実に債権回収を図りたいなら、家賃保証会社は付けるべき
3)収入減少
家賃相場を意識した集客をしていると、当然ながら「家賃を値下げして募集」することになるので、今までと比べると「収入は減少」してしまいます。集金管理物件では、空室が埋まらなければ、家賃収入が発生しないため、空室が長期化/入居率が低下してしまうと、経営自体が厳しくなってしまいます。
▶家賃値下げ集客の危険性については、過去記事をご覧下さい。
3.成功している投資家の特徴とは?

成功している投資家さんの特徴としては、計画性をしっかりと持っています。
投資用物件は、築年数が経過しているものが中心となるので、どうしても現在の部屋のままでは客付けすることが難しくなってしまいます。
「計画性」をもってリノベーションを行い「何年で回収し、利益はどのくらいになるのか?」をしっかりとシミュレーションを行っているので、リノベーションをしてミスをするようなことは、少ないです。
また客付けを行ってくれる「仲介会社」に対しても、意見交換などを積極的に行っており、成約に繋げることができた場合には、しっかりとお礼をしています。
上記は、社会人としては当たり前のことですが、投資家として成功している方は、賃貸経営や不動産投資をよく勉強しています。
▶不動産投資に成功している方の詳細については、こちらをご覧下さい。
【経験談あり】不動産投資で「成功する人」「失敗する人」決定的な違いや特徴とは?
5.まとめ

いかがだったでしょうか?
実は自分は祖父が始めた不動産投資を2007年に継承した2代目オーナーです。
オーナー就任時すでに債務超過でいつ自己破産してもおかしくはない状態でした。
潰すわけにはいかなかったため、管理担当者や工事担当者から様々なことを教えてもらい、約15年かかりましたが債務超過は脱出し、今では毎月利益をしっかりと出せるぐらいにまで成長しました。
不動産投資は思っている以上に難しく、一昔前みたいに「オーナーは通帳だけ見ていればいい」という時代ではありません。
賃貸空室対策は時代と共に変化していることを踏まえると、不労所得をしたいからといった安易な気持ちで始めてしまうと、残念ではありますが成功しない可能性が高くなります。
空室が埋まらないため空室対策をしているのに「部屋が埋まらない」「どこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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