賃貸長期入居者が退去した際、リフォームorリノベーションどちらがベスト?
更新日:6月22日
一般的に賃貸内装=壁紙は、6年を超えてくると減価償却が終了してしまいます。そのため室内状況によっては経年劣化が発生している可能性があります。
長期入居者が退去すると原状回復程度(室内クリーニング)の工事では早期成約に結び付けることが難しいため、リフォームかリノベーションどちらを検討しなければならなくなります。
本投稿は長期入居者が退去した際、貸主はリフォーム/リノベーションどちらを選択した方が早期客付けに結び付けやすいかについて、お伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
"長期入居者退去→リフォームorリノベーションの基準ポイント”
1.リフォームorリノベーション検討の目安は築20年

賃貸物件の家賃は築年数の経過と共に下落していき、築1年毎に1%下落すると言われています。特に築年数10年目と20年目は、エリア内の家賃相場が一気に値下がりしてしまいます。
例えば山梨県にあるJR甲府駅を最寄り駅とした2LDKの家賃相場に関してですが…
築1~10年 | 築10~15年 | 築15~20年 | 築20~25年 | 築25~30年 |
7,8 | 7,1 | 6,9 | 6,1 | 5,4 |
築11年目/築21年目を見てみると、一気に1万円近く値下がりしているしていることがわかります。
家賃相場が大幅に下落してしまう背景には
築11年目以降に関しては、新築時と比べ資産価値が下落=築浅部類に入った
築21年目以降に関しては、設備の減価償却が終了→価値がさらに下落する
ことが挙げられます
キッチンなどの水回りの減価償却は15年程度となることから、築10年~20年以内であれば設備はそのまま活用しリフォームを強化することで家賃値下げを最小限に食い止めることができ、早期客付けも十分期待できます。
しかし築年数が20年を超えてくると設備の減価償却が終了し、最新のものと比べると明らかに使いにくくなっていることから、リフォーム程度では早期成約に繋げることが難しくなってしまいます。
リノベーションすることで、古臭さは一切なくなることから早期成約に繋げられるだけではなく、家賃値上げも可能となることら収益性を高めることもできます。
2.リノベーションすると、室内印象はガラリと変わる
上の部屋は、弊社物件のリノベーション部屋です。
リノベーションすると室内印象ががらりと変わるため、築年数の古さは一切感じなくなります。
部屋探しされている方は3件程度内見を行っているとのことです。
そのためたとえ「築浅物件」を内見した方がいても、リノベーション部屋の第一印象が良ければ入居したいと考えるのは当たり前です。
また部屋を紹介する仲介担当者から見ても、室内がおしゃれになっているリノベーション部屋は、築浅物件に入居したいが予算的に合わない人からの反響が得られやすいため、積極的に紹介/案内してくれます。
3.リノベーション資金の裏ワザ

リフォーム/リノベーション費用に関しては、工事範囲によって金額が異なります。
弊社物件の事例で言うと、リフォーム程度(内装/床材張替えなど)で概ね100万円以内、フルリノベーションで200~250万円となります。
リフォーム/リノベーションを行う際、可能であれば全額自己資金で対応するのがベストです。
ただ現実問題としてリフォームやリノベーションは今後も発生してしまうことから、内部留保を貯めるためにも自己資金ではなく借入を起こした方がキャッシュフロー的にプラスになることもあります。
リノベーション資金を調達する際、一般的には金融機関にお願いすることになります。ただ金融機関で借入する場合、事業系扱いとなってしまうため金利は少々高めとなってしまいます。
そこでおススメなのが公的融資制度を活用することです。金融機関の融資窓口に問合せすることで、公的融資を借入することができます。
公的融資のメリットは…
金融機関で借入するより金利が低い
市区町村によっては利子補給がついているものがある
ため貸主にとっては使いやすい融資と言えます。
▶公的融資に関する詳細は、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】賃貸退去リフォームしたいが資金がない!どうしたらいい?
4.リノベーション効果

貸主にとってリノベーション検討する際の悩みは、やはりリノベーションしたことによる費用対効果です。
具体的には「成約期間」と「収益性」です。
弊社物件は築年数が経過していることもあり、2018年からリノベーションを展開しています。徹底的な差別化戦略+独自集客の確立の2本柱でイノベーションした結果…
成約期間短縮+年間家賃収入増加させることに成功し、昨年度はアパート収入+利益が過去最高を更新することができました。また弊社代表が行った空室対策は、不動産系メディアからも注目されています。
▶弊社リノベーション詳細は、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】【2022年】弊社アパート人気№1リノベーションルームを大公開
▶弊社代表の取材に関しては、こちらをご覧下さい。
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5.まとめ
今回は長期入居者が退去した際、貸主はリフォーム/リノベーションどちらを選択した方が早期客付けに結び付けやすいかについて、お伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
近年では賃貸物件の供給数飽和による空室率悪化が社会問題となっています。
そのため昔では家賃値下げさえすれば原状回復程度のリフォームでも十分客付けできていましたが、近年で部屋のクオリティーが低い部屋は、家賃値下げしても客付けがうまくいかないケースが多くなってきています。
早期成約+収益性UPさせるためには、やはり募集部屋のクオリティーを高めるしか方法はなく、そのためには資産価値を高めるリノベーションを行った方が、貸主に多大な恩恵をもたらすことができると思われます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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