なぜ賃貸リフォームしたのに空室が埋まらないのか?
更新日:5月5日
不動産投資にとって空室は一番避けたいものです。
空室を早期に埋めるためにはリフォーム(場合によってはリノベーションもあり得る)を行う必要があります。リフォームしてすぐに空室が埋まる所もあれば埋まらない所もあります。
リフォームしたのに部屋が埋まらないとなると、大抵の貸主は「エリアや家賃相場の影響を受けている」と考えがちになります。確かに上記理由も一理ありますが、部屋が埋まらない最大の理由は貸主の物件に魅力がないからです。
本投稿はリフォームしたのに募集部屋がなぜ埋まらないのか、その理由と対策についてお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
"リフォーム部屋を埋める重要なポイント”
1.空室期間平均

株式会社タスが調べた所によると、2021年12月期の主要都市の平均募集期間は4~5か月間です。
但し上記平均は閑散期中の主要都市のデーターであるため、エリアや築年数、募集時期によって募集期間は大きく異なってきます。
毎年1月~3月は多くの方が部屋探しをされます。
同時期に募集する部屋において、退去してから数日遅くても3週間以内に成約に繋げられなければ、繁忙期中の成約は難しくなってしまいます。
2.決まりにくいリフォーム部屋の共通点
近年の賃貸市場は空室率が悪化傾向となっているエリアが多くなってきています。
そのため、募集しても部屋が埋まりにくいところはどうしても発生してしまうものですが、リフォームしても部屋が埋まらないのにはある共通点があります。
1)壁紙が奇抜すぎる

賃貸物件におけるリフォームの定番と言えば、やはり壁紙交換です。
壁紙は日焼けがしやすい性質があるため、施工後4年以上入居した部屋において壁紙交換しないまま募集してしまうと前入居者の面影が残りやすくなります。
壁紙交換はリフォームの中でも低予算で対応することができ、施工することで室内空間が明るくなる点はメリットと言えます。
ただ壁紙交換する場合で気を付けなければならないのは、配色です。
最近の賃貸物件では、アクセントクロスを施工するところが多くなってきています。
アクセントクロスを施工すると、室内がおしゃれ空間になることから、内見時の第一印象がとてもよくなります。
ただ内見される方は、現在使用している家具が部屋と調和するかどうか想像しています。
アクセントクロスの色が奇抜すぎたり、また色の配色に統一感がないと逆効果になってしまい入居促進に繋げにくくなってしまいます。
この問題は賃貸特有の問題ではなく、戸建て住宅を購入された方も同様の悩みを持っていますので注意が必要です。
▶アクセントクロス後悔に関しては、こちらをご覧下さい。
【注文住宅】アクセントクロスでみんなが゙後悔!よくある失敗事例3選と対策を解説!
2)顧客心理を無視した部屋
リフォームする際に注意しなければならないのは、顧客目線で対応することです。
一部の貸主は「まだ使用できるから設備が古くても大丈夫」と考えていますが、顧客にとって古すぎる設備が置いてあると「生活がしにくい」イメージを連想してしまうため、他の物件に入居してしまう可能性が高くなってしまいます。
3)当て馬物件になる?

不動産仲介会社は、契約成立に伴う「仲介手数料」が唯一の売上となります。そのため担当者には「契約ノルマ」が課せられています。
契約ノルマを達成するためには、自社他社物件問わず多くの物件を成約させなければなりません。
そこで一部の仲介担当者は、リフォームなどがあまり行き届いていない物件をあえて見せた上で決め物件を見せて成約に繋げようと考えています。
非常なやり方かもしれませんが、これが賃貸業界の現実です。
空室を埋めるためにはリフォームは必須です。
リフォームして早期成約させるためにはどのような部屋を作ればいいのでしょうか?次章で詳しくお伝えいたします。
3.決まりやすいリフォーム部屋とは?

弊社物件は築年数が経過していることもあるので、2018年から空き部屋を随時リノベーションを行っています。基本的にフルリノベーションを行い家賃を8~10%値上げして募集しています。
おかげ様をもちまして本執筆時の2023年2月18日現在満室状態が続いています。
リノベーション事業を開始した際、ある内見者から「リノベーション部屋自体はとてもいいが家賃帯が高いため予算的に厳しい」といったお声を多数頂きました。そこで一部の部屋のみリノベーションを限定的に行うことで家賃をリーズナブルした部屋を作りました。
こちらの部屋は事実上リフォームを強化した部屋と言っても過言ではありませんが、閑散期であっても募集開始と同時にすぐに部屋が埋まります。
1)水回り部分は要変更

築年数が経過すると設備も古くなってしまいます。
設備が古くなってしまうと使い勝手の部分も悪くなってしまうため、現況のままで貸し出してしまうと反響数を伸ばすことができません。
そこで弊社物件では、水回り部分の中でも特に重要となるキッチンは、退去後カフェスタイルにリメイクしています。キッチンリメイク+カウンター設置で約50万円の費用が掛かってしまうため、決して安いリフォームとは言えません。
しかし、賃貸物件でキッチンがカフェ風になっているところは皆無であり、さらに本物の無垢材を使用していることから経年変化を楽しむことができるため、費用対効果は十分期待することができます。
▶弊社リノベーションキッチンの詳細は、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!キッチン編
2)ワンポイントリフォームでも集客効果大!
リフォーム費用を抑えたいけれど、差別化を図りたいと考えている貸主は多いはずです。
実は募集時に家賃値上げをしなければ、ワンポイントリフォームしただけでも集客効果を期待することができます。
弊社で家賃据置で募集する部屋の浴室は、基本的に浴室はそのまま使いますが、シャワー水栓は最新のサーモスタット水栓に交換し、浴室照明はLEDに交換しています。2点だけ交換しただけでも浴室の印象はガラリと変わります。
トイレに関しては可能であれば本体交換するのがベストです。
ただ本体交換するとなるとそれなりの費用が掛かってしまうため、弊社物件では壁紙交換のみ行っています。室内に使用する色を2~3色にまとめることで清潔感&統一感が出やすくなるため、内見された方からも高い評価を頂いております。
4.まとめ
今回はリフォームしたのに募集部屋が埋まらない理由と対策についてお伝えしました。
一般的に部屋が埋まらないのは、家賃帯や募集時期のせいにしてしまいがちになりますが、一番問題なのは顧客目線に立った部屋作りをしているかどうかだと思います。
弊社物件は築年数が経過していますが、顧客目線に立ったリノベーションを展開することによって、募集時期に関わらず早期成約を実現し、更に家賃据置の部屋であれば募集開始後すぐに部屋が埋まるのは当たり前となっています。
もし現在募集している部屋が埋まりにくくなっている場合は、顧客目線に立った部屋になっているかどうか検証してみることをおススメします。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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