
家賃を下げずに収益改善する方法とは?
更新日:2022年12月20日
家賃を下げずに収益を改善する方法があれば、不動産賃貸業に携わる人であれば、ぜひ聞いてみたくなりますよね?
家賃を下げずに収益を改善をするためには、主に2つの対策を講じる必要があります。
物件資産性を向上させて、家賃を値上げする
毎月の支出を見直す
このような話をしてしまうと、「そんなことはわかっている」と、ついお叱りの言葉をいただいてしまいそうになりますが、ただ現実問題として上記2点に対して、対応ができている貸主は、正直少ないと思われます。
弊社物件は1993年から賃貸経営を行っていますが、2007年に身内の不幸が重なり急遽自分が2代目オーナーに就任しました。ただ就任当初は完全な債務超過で自転車操業的な経営を行っていたものの、収益性を改善しさらに毎月の支出を見直したことで、今では増収増益を達成することができました。
本投稿は、家賃を下げずに収益改善する方法についてお伝えいたします。
▼目 次
1.リノベーションすることで、資産性向上が可能に

物件の資産価値は築年数が経過すると下落していくため、家賃相場も下落していきます。
ただ築年数が経過したとしても、資産性を向上させることができる「リノベーション」を行うことによって「家賃値上げ」することが可能となります。
築年数が経過している物件の収益性が低下する最大の要因は、家賃値下げを受けやすい点です。
募集家賃と家賃相場に乖離があれば、客付けが難しくなってしまうため、空室による家賃機会損失が大きくなってしまいます。しかし、築年数が20年以上経過している物件ではリノベーションを行うことで資産価値が高まることから、募集時に家賃値上げがしやすくなり、収益性を改善させることができます。
リノベーションするとなるとそれなりの費用が発生してしまうため、貸主の中には返済がきつくなるのではといった考えが浮かんでしまいがちになります。
ただリノベーションした部屋が成約となり長期入居して頂くことができれば、入居期間中に費用回収が可能となり利益を生み出すことが可能となってきます。弊社物件でも2018年以降リノベーションを展開していますが、上述の考えから積極的にリノベーションを行っています。

余談ではありますが、弊社リノベーション物件に入居されている方の約8割は、現在も入居して頂いております。因みに退去された部屋は再募集後すぐに部屋が埋まり、本記事執筆時の2022年12月20日現在満室を継続しています。
2.リノベーション融資は公的融資を利用する

リノベーションを行うとなると、それなりの費用が発生してしまいます。
費用が大きくなってしまうため、借入を起こす必要が出てくると思いますが、実は金融機関よりも公的機関で借りた方が金利を大幅に抑えることができるため、とってもオトクになります。
(弊社でも公的機関から借入を起こしています)
弊社物件がある山梨県甲府市には、「小規模事業者小口資金」という融資制度があり、金利自体は2.2%ではあるものの、年1回1.2%分の利子補給があることから、実質金利は1.0%となるので、使い勝手がいい融資制度を言えます。
(ただし、同資金を活用する場合、見積金額の10%分を自己資金で対応することになります)
仮に「7年返済で200万円」を借りることになった場合、金利が違うだけで支払い総額に大きな差が発生してしまいます。(元利均等返済で計算)
| 毎月の支払額 | 支払総額 | 差額 |
金利2.5% | 25,979 | 2,182,343 | |
実質金利1.0% | 24,663 | 2,071,765 | +110,578 |
3.リノベーションすることで、協力会社が多くなる

上述の通り、リノベーションを行うことによって「家賃値上げ」「資産性向上」が可能となるため、仲介会社にとっては「部屋が埋まりやすい物件」となると判断し、積極的にお部屋紹介をしてくれる可能性が高くなります。
弊社物件では、2022年3月までは満室状態が続いていたものの、それ以降3部屋空室となってしまいました。ただわずか3か月の内にすぐに埋まってしまい、元の状態に戻すことができました。
弊社物件では公式サイトを開設しているため、公式サイト経由から申込~ご成約される方が多いのですが、今回成約となった3部屋は全て他社仲介会社からのご紹介でした。
仲介担当者からは「このような部屋は山梨では中々ないので客付けがしやすい」とお褒めの言葉を頂きました。
4.黒字経営を続けると、金利見直し提案がしやすくなる

リノベーションすることによって、「収益性改善や空室対策」に効果的となり、満室達成が可能となることから、利幅を大きくすることが可能となってきます。
利幅が大きくなれば、金融機関からの信用も「増してくる」ので、この機に融資担当者に「金利の見直し」=条件変更を持ち掛けると、対応してくれる可能性が高くなります。
弊社においても増収増益を達成できたことによって、金利見直しをメインバンクに相談し対応して頂きました。さらに管理会社や仲介会社から全面的な協力を頂くことができ、メディアからの取材を受けやすくなるので、物件の価値をさらに高めることができます。
▶上記詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ

今回は家賃を下げずに収益改善する方法として、弊社事例を用いて説明させていただきました。
築年数が経過した物件はそのままにしておくと価値がどんどん下がっていくため、収益性も下がってしまいます。しかしリノベーションすることによって価値が高くなり、その結果家賃値上げが可能となってきます。
弊社物件も2018年から積極的に所有物件をリノベーションし家賃値上げをした結果、2020年以降増収増益を達成するまでに至り、今年一部の借入金利を値下げして頂くことができました。
またリノベーションを行う際にも、積極的に公的融資を使うことによって、金利圧縮させることができ弊社が使っている公的融資は利子補給があるため、年1回「1部屋分の家賃相当額」が口座に入ってくるので、とても助かっています。
今回ご紹介した内容をを実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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