空室対策における家賃値下げは、百害あって一利なし。
更新日:2022年9月26日
賃貸物件において空室が発生している場合、賃貸オーナー様にとっては「一日も早く空室を埋めたい」と考えているはずです。
ただ、現在の賃貸業界は「賃貸物件数が供給過多」状態となっていることから、エリア内にある競合他社物件も「同じような悩み」を持っていることから、しびれを切らした物件では、ここぞとばかりに「家賃値下げ」をして勝負に出ます。
エリア内にある競合他社が「値下げ」を行うと、それに合わせて他社物件でも「同様の対応」をしてくるので、必然的に家賃相場は下落してしまいます。
このような状態で「家賃をそのまま据え置く」物件は、当然ながら浮いてしまっている物件になるので、管理会社担当者は「オーナー様の物件だけ家賃が相場より高いから、集客目的のため、値下げしたほうがいい」とアドバイスをする可能性が出てきますが…
家賃値下げは、安易に行ってはならず、むしろ百害あって一利なし
と言っても過言ではありません。

なぜ、部屋が埋まらないのかを考えると、答えが見つかります
部屋が埋まらない理由について、深く考えたことはありますか?
部屋が埋まらない理由として、よく言う(言い訳)ことといえば「閑散期で部屋探しをしている人が少なすぎ」「家賃相場と比べると家賃が高い」等が代表例ですが、これは「部屋が埋まらない理由を他人や時勢のせいにしているだけ」であり、部屋が埋まらないのは、お客様から支持されていないだけの問題。
逆を言えば、お客様に支持されるような物件にすることによって、比較的早期に部屋が埋まりやすくなるものですが、ここで大切なことは「どこを改善すれば、部屋が埋まるのか」を清水の舞台から飛び降りるぐらい、よく考えてみることです。
Panasonicを世界的家電メーカーにした故・松下幸之助氏は、
「血の出る小便をしたことがありますか?」
と系列販売店の社長に対して発した言葉は有名な話ですが、多くの賃貸オーナー様は、管理会社に丸投げしすぎてしまい、現在ご自身が持つ賃貸物件の内情(管理会社とは違う目線で)をご存知ではない方が多すぎです。
弊社所有物件も、今でこそ黒字経営となっていますが、つい数年ほど前までは、赤字経営を続けていました。その時、オーナーである自分はエリア内をくまなく歩き、実際に物件近くまで行って、賃貸サイト上から「どのような物件」なのかを詳細に調べ、自分との物件との違いを徹底的に比較した結果、現在のリノベーションの形が出来上がりました。
ファミリー物件と単身向け物件では、カギとなる設備は違うものの、概ね何をしなければならないのかは、共通しているので、その部分がわかるようになるには、やはりアナログ的な話になってしまいますが、自分の足であることが非常に重要となります。
何をやらないかを明確にする
賃貸集客をする時、多くの賃貸オーナー様は「早期契約」を目指すために、広告料増額や家賃値引きなどを積極的に行っていますが、賃貸経営を安定的にするためには「家賃相場の影響を受けにくい、資産価値を高めた物件を作る」ことが重要となってくるため、集客をする時は「家賃値引き」は絶対にしないことが重要となります。
家賃値引きをしてしまうと、オーナー様の収益に影響を及ぼしてしまうだけではなく、お客様の質が悪くなる=所謂クレーマー的なお客様や、家賃滞納率が高くなるため、オーナー様やお客様双方にとってもマイナスでしかありません。
集客をする際には、家賃を下げるのではなく、物件の価値を上げることを重視しなければならず、そのためにはリフォームやリノベーションは必要不可欠となってきます。
付加価値を上げることができれば、相場家賃を無視できる
家賃値引きをしないで、本当に集客ができるのか?疑問に思われるオーナー様もいるとは思いますが、結論から先に話せば「できます」。
弊社所有物件がある山梨県は、日本一空室率が悪く、物件がある甲府市大里町周辺には、1990年代後半に建てられた賃貸物件が乱立しているので、甲府市内においても、賃貸激戦区となっています。(もともと大里町は甲府市の中でもベッドタウン的な存在です)
弊社物件は1993年築ということもあるので、一般的には相場並みに家賃設定をしなければ成約が難しいと言われていますが、弊社物件は「付加価値を付けた差別化リノベーション」を展開することによって、家賃相場より高い家賃設定にしているのにも関わらず、ご契約して頂いています。
ただ通常の集客では、まずご成約していただく事は難しいため、物件専用HPやTwitterやInstagramなどを使って、物件リノベーションの魅力はもちろんですが、賃貸特有の悩みなどをブログ配信することによって、HP閲覧件数を増加させることに成功しました。
御陰様を持ちまして、2021年10月には全室満室を達成しましたが、ご契約者様に後日お話を聞かせてもらったところによると、弊社物件をどこで知ったのかについては、殆どの方が「TwitterかInstagram」とのことです。
物件専用のHPを開設することは、費用面/運用面が厳しくなるので、開設が難しい方も多いと思いますが、TwitterやInstagramは、広告を出さなければ無料で配信が可能となるので、やろうと思えばすぐにでもできますし、さらに今の時代は、TwitterやInstagramを日常生活上において利用されている方が多くなってきたことから、頻繁に配信を続けることによって、必ずお部屋探しをされている方に情報は届くはずです。

取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
あなたのアパート経営を支援させていただきます!
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