賃貸経営を黒字にさせるには、何をしたらいいの?
更新日:9月29日
賃貸物件を所有している貸主にとって、一番大切なことは「賃貸経営を黒字化」にさせることです。
ただ築年数が経過してしまうと物件資産価値の低下、また近隣環境変化や経済状況などによって、競合他社物件の家賃値下げの影響を受けてしまい、キャッシュフローが悪化してしまう可能性が出てきます。
▶アパート経営の年収の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】見逃しがち?アパート経営の年収を左右する6つのポイント
賃貸経営を黒字にさせるためには…
収支予測をしっかりと把握する
空室対策、物件管理を強化し、空室を出さないようにする
この2点をしっかりと行うことが重要です。
弊社物件は祖父が相続税対策として1993年に賃貸経営を開始しました。
2007年祖父と父が相次いで病死し、急遽2代目オーナーに就任したものの、当時は債務超過状態でメインバンクの融資担当者から「長田さんみたいな人を資産貧乏というのですよ」と揶揄されるぐらい、経営は悪化していました。
しかし上記2点を掲げた経営改革を行った結果、直近2期は増収増益+昨年度はアパート収入が過去最高を更新することができました。
本投稿は賃貸経営を黒字にさせるためにはどのような対策が必要なのか、弊社事例を交えながらお伝えいたします。
▼目 次
1.損益分岐点をしっかりと把握する

賃貸経営を成功させるためには、お金の流れをしっかりと把握することが大切です。
お金の流れを把握することによって、空室が何室以上発生すると経営が厳しくなるか理解することができるからです。
【アパート収入の主なもの】
退去が発生しない限り、毎月の家賃収入は上記となります。
礼金は入居許可を出してくれた貸主に支払う謝礼金の要素が強い慣習的なもの。時代の変化により今では新築/一部物件のみとなっています。
築年数が経過している物件で礼金設定があると、入居促進が図れない可能性が高くなるため見直したほうがいいのかもしれません。
【アパート支出に関するもの】
毎月発生する主な支出は上記となります。
仲介手数料に関しては、物件募集が年に何回発生するかによって支払金額が異なってきますので、今回は割愛させていただきます。ただ必要経費の中に予め含んでおけば、それほど重要視するものではありません。
【物件損益分岐点の計算方法】
損益分岐点の計算方法は、「毎月の支出合計÷毎月の収入×100」となります。
例えば、1部屋の家賃が6万円、共益費5000円、10部屋を所有していたとします。毎月の諸費用10万円、ローン返済額40万円とした場合、76.9%以上の入居率を維持しなければ赤字になってしまいます。
損益分岐点で注意しなければならないのは、家賃を値下げ+リフォームを行った場合です。家賃値下げやリフォームは基本的に損益分岐点の計算に入れていないケースが多いため、もし値下げなどをした場合には、改めて損益分岐点を見直す必要があります。
2.物件があるエリアを把握し集客ターゲットを決める

基本的に賃貸物件は需要が期待できるエリアに建てています。そのため所有している物件周辺に競合他社物件が多いのは、他社も同じようなことを考えているからです。
物件があるエリアがどのような場所にあるのか、また集客ターゲットは誰になるのかを予めペルソナ設定した上で集客しないと、募集部屋は一向に埋まりません。
例えば弊社物件がある甲府市大里町は
閑静な住宅街
近くには小中学校がある
弊社物件も含めて競合他社物件の多くは、1LDK以上の間取りが多い
入居される方は20~30代のカップル、新婚さんが多い
事から弊社物件では、カフェスタイルに特化したリノベーションを行っています。
3.徹底した差別化戦略を打ち出す

賃貸経営で黒字を出すには、徹底した差別化戦略を打ち出すしか方法はありません。
よく賃貸空室対策で「ホームステージング」をすると集客力がアップすると言われています。
ただホームステージングは費用があまりかからないため、やろうと思えば誰でも行うことができます。
誰でも行うことができるということは、競合他社と同質化しやすくなり結果的には価格競争が発生しやすくなります。
弊社物件では築年数が経過しているため、2018年以降はカフェスタイルリノベーションを展開しています。カフェスタイルに特化したリノベーションを展開している理由には…
競合他社がまだ一度も手を付けていないエリア=ブルーオーシャン
成約のカギを握っている女性はおしゃれなカフェスタイルが好き
資産価値が高くなるため、家賃値上げが可能となり収益を改善できる
と判断したからです。

徹底した差別化戦略(カフェスタイルリノベーション)を打ち出したことによって、入居率+家賃収入が右肩上がりとなり、2020年以降は増収増益を達成するようになり、さらに弊社の取組はメディアにも多数掲載されるようになりました。
▶弊社リノベーション詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!キッチン編
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!洗面台編
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!和室編
【過去記事】弊社アパートの人気No1リノベーションルームを大公開!壁材編
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!浴室編
▶弊社メディア取材に関しては、こちらをご覧下さい。
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4.仲介会社を味方に入れる

賃貸経営を満室にさせるためには、物件を紹介してくれる仲介会社を味方に入れる必要があります。
仲介会社は成約に伴う仲介手数料が唯一の売上となることから、1件でも多くの物件を成約させたいと考えています。
そのため物件のクオリティーが高いと、紹介すれば成約に繋げられることができると判断し、自社他社問わず積極的に営業活動を行います。
その一方で、クオリティーが低い物件や賃貸検索サイト上での反響が弱い物件では、営業活動しても効果は期待できないと判断され、場合によっては「当て馬物件」扱いにされたり、同サイト内からの掲載をやめてしまう可能性が出てきてしまいます。
▶上記詳細に関しては、こちらをご覧下さい。
必見!セミナー④不動産会社によるポータルサイト掲載する空室の選別方法を理解しよう!
5.まとめ

今回は賃貸経営を黒字にするための方法について、お伝えしました。
賃貸経営を黒字にするためには、まずは現状把握として損益分岐点をしっかりと認識することです。これをしっかりと把握していないと、知らない間にキャッシュフローが悪化してしまう可能性が出てきてしまいます。
損益分岐点を把握した後は、エリア情報から集客ターゲットを決め徹底した差別化戦略を打ち出すことで、反響数が増加し仲介会社からの紹介も多くなります。
実は今回ご紹介した方法は、弊社物件で実際に行ってきたもので、この方法を実践することによって、今では毎月利益を残せられるようになり、また退去が発生したとしても早期客付けが可能となりました。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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