これからのアパート経営は防音対策が成約の鍵に!
更新日:1月10日
株式会社AlbaLinkが発表したリリースによると、賃貸契約で後悔したと回答した方はなんと約7割で後悔の理由の第1位は騒音トラブルとのことです。
賃貸物件はひとつの建物の中に複数の部屋が隣接していることから、どうしても上下階/左右の部屋から生活音は発生してしまいます。同リリースで騒音トラブルで物件入居を後悔したと回答した方が7割もいるとなると、今後の賃貸経営を成功させるためには、防音対策を強化することが求められます。
ただ既存の部屋を遮音性強化するとなると、ものすごいコストがかかってしまい、正直全てを対応することはできません。
しかし、貸主のちょっとした創意工夫によって、防音対策を強化できる部屋を提供することができ、実際弊社物件においても実践していますが、生活音トラブルが発生するようなことは殆どありません。
本投稿は弊社物件でも採用している防音対策について、お伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
”賃貸防音対策で重要なポイント”
1.賃貸の生活音問題は、上階からの場合が多い

管理会社担当者からの報告によると、「生活音問題」としてよく発生する事案としては、上階からの生活音が柱などに伝わり階下に響き、クレームとして発展するケースが多いとのことです。
一般的に、1階と2階の間には「吸音効果が期待できるALC板」が施工されています。
ただ築年数が経過している物件では、合成フローリングのみが貼られているため、ALC板のみでは、正直あまり期待することができません。
また生活音に関しては、人それぞれ認識=我慢のキャパが異なるため、音に敏感な方は第三者的には許容範囲の生活音であっても受け入れることができないため、問題になりやすくなります。
生活音問題は決して築年数が古い物件に集中しているのではなく、築浅物件や鉄筋コンクリート造の物件でも発生してしまいます。
ただし、後述するようにしっかりと対策を講じれば、生活音問題の発生率を抑えることは十分可能です。
2.クッションフロアは、吸音対策としては効果的

既存の物件で、新築物件みたいな防音対策を施すことは、まず不可能。
ただし、吸音対策を行うことによって、階下に響く生活音を「軽減」させることは可能です。
弊社物件は、今年で築年数30年目を迎える2LDK賃貸。
2018年から、集積性を向上させる「差別化リノベーション事業」を展開していますが、リノベーション前の部屋の床は、ただの合成フローリングであったので上階入居の借主が気をつけながら生活しないと、生活音問題が発生しやすくなってしまいます。
▶弊社リノベーション事業に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】【アパート経営】相続してから空室0にするまでやってきたこと②
そこで、リノベーションを機に「吸音性能が期待できるクッションフロア」を施工しています。一般的にリノベーションをする物件では、クッションフロアではなく「フロアタイル」を選択するところが多いのですが、吸音性能だけで見ると、クッションフロアの方が圧倒的に有利となります。
▶クッションフロアの詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】賃貸クッションフロアは、跡が残っても退去費用が発生しません。
3.入居者属性を上げるのも効果的

たとえ素晴らしい防音対策を施している物件があったとしても、全ての生活音を遮断することは100%できません。そのため、新築物件/鉄筋コンクリート賃貸であっても、生活音トラブルは発生してしまいます。
ただ「入居者属性を高める」ことによって、モラルをしっかりと守ってくれる方が多くなることから、結果的に生活音トラブルを軽減させることが可能です。
弊社物件は、2018年以降「空き部屋を順次リノベーション」していますが、リノベーションを機に「家賃値上げ」を行っています。
もともと弊社物件家賃は「相場よりも高い設定」となっていますが、さらに家賃を高くすることによって、入居者属性がとてもよくなり、生活音トラブルが発生する件数も、年に1回あるかどうか程度となっているので、結果的に生活音対策をすることで、長期入居をして頂く方が多くなってきています。
4.両隣からの生活音対策として、漆喰はとてもいい

上階の生活音対策としては、クッションフロアを施工することによって、多少なりとも対応することが可能となります。
ただ両隣からの生活音対策としては、正直「防音シート」等を施工したとしても、どこまで生活音対策ができるのか、懐疑的な部分が大きいです。
一部の弊社リノベーション部屋においては、壁に自然素材の漆喰を施工しています。
室内で声を発した時、通常の部屋ではすぐに消えてしまいます。
しかし漆喰は多孔質構造ということもあり、声がこもって聞こえます。つまり、声が漆喰壁に反射していることが推測できますが、一般的な賃貸物件において、壁自体に吸音対策をしているところは「皆無」であるため、他社物件と差別化をしたい場合、漆喰はとても有効的と言えます。
▶漆喰の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ

賃貸物件における防音対策は、築年数関係なくしっかりと対応していないと、場合によっては集客上不利になってしまいます。
弊社物件を管理している管理会社担当者の話によると、某エリアにある管理物件では、1階に入居されている方が「騒音」を出していて、管理担当者が何度も注意しても改善が期待できないことから、上階の部屋の方は我慢ができずに退去してしまったとのことです。
このようなケースでは再募集を行う際に「告知義務対象物件」となってしまうため、仮に反響などがあっても仲介担当者は必ず告知しなければなりません。当然ながら集客上マイナスになってしまい、担当者の話では現在も空室状態が続いているとのことです。
賃貸の騒音問題をしっかりと対応しないと家賃収入にも影響が出てしまいます。
今回ご紹介した内容は賃貸経営上とても有益な情報です。
ただ本記事を読んだだけでは「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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