物件築年数が経過していると、どうしても「設備や内装」の古さが目立ってしまいます。新築物件と比較するとその差は歴然。見た目が古いと内見時の印象が悪くなり空室長期化→家賃値下げを余儀なくされてしまいます。
また近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態のため、家賃値下げしても早期客付けは難しくなっているのが現状です。
築年数が経過した物件の収益性を期待するのであれば、費用は掛かるもののリノベーションした方がメリットは大きくなります。
背景にはリノベーションすることで資産価値の目減りを抑えることができるため…
リノベーションを機に家賃値上げができる
価値が下がりにくいため契約更新時家賃値下げ要求が発生しにくくなる
同築年の物件と比べ早期客付けが期待
できるため従前と比べ安定した家賃収入を得ることが期待できます。
本投稿は、築年数が経過した物件をリノベーションするメリットについて、弊社事例を交えながらお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
"築古物件をリノベーションするメリット”
1.築古物件をリノベーションするメリットとは?
一昔前の賃貸市場は築年数で物件判断されていました。しかし最近では部屋探しの多様化が進み、築年数が古くてもリノベーションされていれば築年数の古さはそこまで重要視されてはいません。
そのため近年ではリノベーションを手掛ける物件が多くなってきています。築古物件をリノベーションするメリットとしては以下5点を挙げることができます。
家賃下落を抑えることができる
空室期間を抑えることができる
長期入居=リノベ費用回収が期待できる
退去時における原状回復費用を抑えることができる
管理料アップによる管理会社からの応援
それではそれぞれのメリットを見ていきましょう。
1)家賃下落を抑えることができる
賃貸物件の家賃は資産価値低下の影響を受け「築年数1年ごとに家賃1%が下落」すると言われています。
さらに築年数が「10年目」「20年目」は、資産価値が大きく下落するため家賃相場率が大きくなります。
家賃相場を意識した集客をしてしまうと、稼働率は改善できるものの収益性は確実に低下してしまうため安定した家賃収入を得ることが厳しくなってしまいます。
しかしリノベーションすることで資産価値が高くなり、家賃相場より高い家賃設定しても同築年の物件と比べクオリティーが高くなっていることから早期客付けが期待できます。
弊社物件は1993年築の2LDK賃貸アパート(3棟・20戸)。築年数が経過しているため原状回復程度のリフォームのみでは早期成約が難しくなったため、2018年から収益改善を目的とした差別化リノベーションを展開しています。
リノベーションを機に家賃を8~10%値上げしていますが、本執筆時の2024年2月26日現在満室状態が続き2020年以降は増収増益を達成しています。
▶弊社リノベーションの詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
2)空室期間を抑えることができる
一般的に築年数が経過している物件は、資産価値が低下しているため空室期間が長期化になる可能性が高くなります。
一部の専門家は、空室期間が長期化するより家賃値下げして空室による家賃機会損失を抑えるべきと主張しています。
一見合理的な意見ではありますが、安易な家賃値下げは…
収益低下
他の借主からのクレーム増加/家賃値下げ要求
が発生しやすいため負のスパイラルに陥る可能性が高くなってしまいます。
▶負のスパイラルに関しては、過去記事をご覧下さい。
弊社物件では物件公式サイトをリノベーション事業開始と同時に開設しています。
徹底した差別化を図ったリノベーション部屋をつくり、SNSやホームページ掲載することでハッシュタグ/自然検索した方にダイレクトに届く事から、リノベーション前と比べると早期成約に成功しています。
2020年以降成約期間は短縮傾向となっています。
3)長期入居=リノベ費用回収が期待できる
貸主の賃貸リノベーション最大の悩みは、費用が高額になる点です。弊社リノベーション実績から見てもフルリノベーションするとなると200万円位は普通に発生してしまいます。
リノベーション物件は、築年数が経過しているもの
新築や築浅物件とほぼ同じような部屋
家賃が新築・築浅物件より安い
ので物件管理の質がよければ、長期入居してもらえる可能性は極めて高くなります。
仮に家賃6.5万円で募集した場合、およそ2年半で「リノベーション費用」を回収することができ、その後は利益が残ることになります。長期入居して頂ければ「先行投資」しても十分期待できるような結果になるはずです。
▶リノベーション資金をオトクに借りる裏ワザについては、過去記事をご覧下さい。
4)退去時における原状回復費用を抑えることができる
築年数が経過した部屋を「リノベーション」することによって、資産価値を高めることができますが、それ以外にも「退去時における原状回復費用」を抑えられる効果があります。
例えば、賃貸リノベーションでは壁紙交換することが多くなります。
張り替えてから6年が経過すると、壁紙の残存価値は1円となり壁紙自体も日焼けがしやすくなるため、5~6年周期で張替えしなければならなくなります。
弊社リノベーション部屋の中には自然素材の漆喰を施工しています。
漆喰を施工することで生活上の悩み(湿気、断熱など)を解消させる効果が期待でき、通常の壁紙と比べて日焼けがしにくいことから、借主が長期入居したとしても退去時のリフォーム費用を抑える効果が期待できます。
▶弊社の漆喰に関するリノベーションについては、過去記事をご覧下さい。
5)管理料アップによる管理会社からの応援
家賃値上げ目的のリノベーションを行うと、管理会社にとっては魅力的な物件となります。
管理会社の主な収入源は管理料です。一般的な物件管理料は家賃3~5%となっていますが、リノベーションを機に家賃値上げを行い成約になれば、必然的に管理料収入も増えることになります。
そのため管理会社ではリノベーション物件を積極的に仲介会社に紹介・営業し、早期成約に繋げられるよう対応してくれます。
さらに仲介会社にとって見ても、人気が高いリノベーション部屋は、「早期に部屋が埋まる可能性が高い」ことから、積極的に紹介・案内してくれる可能性が高くなります。
結果的には「貸主」「管理会社」「仲介会社」が『三方ヨシ』の関係を築くことができます。
2.まとめ
今回は築年数が経過した物件をリノベーションした場合のメリットについて、弊社事例を交えながらお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
近年ではリノベーション部屋をあえて選択する借主が多くなってきています。そのためリノベーションを行えば昔と比べ客付けはしやすくなったと言えます。
但し、競合他社と同じようなリノベーションにしてしまうと同質化となってしまうため、かえって逆効果。一つでもいいので競合他社との差別化を図れるようなアイテムがあると、楽に早期成約に繋げることができます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。
取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
あなたのアパート経営を支援させていただきます!
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