空室対策コンサルタント ㈲山長

2022年5月20日8 分

空室解消のために入居審査を甘くすると賃貸経営上大変なことに

最終更新: 4月14日

不動産投資を成功させるためには、空室による家賃機会損失を減らすことが重要です。

ただ近年では地方都市を中心に「物件供給数が飽和状態」となっているため、空室率が上昇しています。

参考までに日本一空室率が高い「山梨県」の一部エリアではすでに「空室率30%台」に達しています。空室率の悪化は競争力が低下している築年数が古い物件は圧倒的に不利になります。


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2050年「空室率40%」の時代をどう生き残るか?


空室率が悪化すると集客が厳しくなるため入居率を改善させるため入居審査を甘くして客付けを強化する物件は確実に出てきます。

ただ入居審査を甘くしてしまうと賃貸経営そのものに深刻なダメージが出てしまいますが、残念ながら一部の貸主はその危険性を把握していないのが現実です。

本投稿は空室解消のために入居審査を甘くすると賃貸経営上大変なことになる理由をお伝えいたします。


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▼目 次

1.入居審査を甘くするとは?

 1)滞納歴があってもOKにする

 2)家賃支払い能力が曖昧でもOKにする

 3)在籍確認/入居動機が曖昧でもOKにする

 4)属性に問題があってもOKにする

2.入居審査を甘くするとどうなる?

 1)滞納が発生しやすい

 2)借主同士によるトラブル

 3)空室率が高くなりキャッシュフローが悪化

3.安定した賃貸経営を行うためには?

4.まとめ


【本記事でお伝えする結論】

1.入居審査を甘くするとは?

物件管理が集金管理になっている場合、貸主も入居審査に加わることになります。そのため貸主の判断次第で入居審査の結果を変えることができます。

入居審査を甘くする方法として、以下の4つが挙げられます。

  • 滞納歴があってもOKにする

  • 家賃支払い能力が曖昧でもOKにする

  • 在籍確認/入居動機が曖昧でもOKにする

  • 属性に問題があってもOKにする

それぞれの問題点について詳しく見ていきましょう。

1)滞納歴があってもOKにする

近年では、契約時に家賃保証会社を利用するケースが多くなりました。一部の保証会社では「入居申込者の信用情報」を確認できるため、滞納歴を簡単に調べることができます。

一般的に家賃保証会社審査で落ちることはありませんが、ごく稀に「滞納歴」がある理由で審査に落ちる方がいます。この場合仲介会社が提携している別会社に再審査を依頼し審査に通ることがあり再審査になったことは管理会社及び貸主に報告されます。

滞納歴がある方は家賃滞納する可能性が高いため管理会社は入居に消極的ですが、家賃が今すぐほしいと考えている貸主は管理会社が反対しても入居許可するケースが多いです。

2)家賃支払い能力が曖昧でもOKにする

一般的に家賃が年収の30%以内に入っていると、家賃支払い能力があると言われています。例えば年収300万円の場合、年収の30%は1年で90万円となるため、月にすると家賃が7.5万円以下の物件ならば支払能力があると判断します。

家賃支払い能力がギリギリの場合、管理担当者は入居許可は出さないほうがいいと貸主にアドバイスします。しかし入居を急いでいる貸主はリスクなどは考えずにすぐに入居許可を出してしまいます。

3)在籍確認/入居動機が曖昧でもOKにする

入居審査時、入居申込書に記載された勤務先に連絡して在籍確認を行います。在籍確認することによって入居申込者が実際に勤務しているか確認することができます。

入居申込書に記載した勤務先を捏造する方は殆どいませんが、仲介担当者が在籍確認連絡/入居動機をヒアリングした際

  • 勤務先が虚偽だった

  • アリバイ会社を使っている形跡がある

  • 入居動機が不明瞭と仲介担当者が判断した

場合は、すぐに管理担当者/貸主に報告します。

在籍確認/入居動機が曖昧の場合、入居後トラブルになる可能性が高いため仲介会社/管理会社担当者は入居を拒否したほうがいいと貸主に提案します。

しかし貸主がOKを出してしまえば黒を白にすることができます。

4)属性に問題があってもOKにする

物件内見する際、募集を行っている仲介担当者が同行します。

担当者は内見者の服装や受け応えなどを注意深く確認しています。担当者は毎日のように物件案内を行っているため、明らかに様子がおかしいと判断した場合管理担当者と貸主に必ず報告します。

属性に問題があると、入居後他の借主とトラブルを発生させてしまうリスクが高くなるため、通常は入居を断ることが多いです。しかし貸主がOKしてしまえば簡単に入居すさせることができます。

2.入居審査を甘くするとどうなる?

入居審査のハードルを下げると成約率は格段によくなりますが、入居後様々な問題が発生しやすくなります。よく発生する問題とは以下の4つです。

  • 滞納が発生し場合によっては強制退去となる

  • 借主同士によるトラブルの結果、告知義務発生物件となる

  • 不人気物件になり空室率上昇+キャッシュフローの悪化

それぞれの問題点についてみていきましょう。

1)滞納が発生しやすい

家賃保証会社を利用している物件では、借主が家賃滞納しても代位弁済請求することで滞納リスクは限りなくゼロとなります。

家賃保証会社により対応は異なりますが、一般的には家賃滞納を連続3か月以上続いた場合、契約上における信頼関係が破綻したものとみなし、家賃保証会社は貸主同意を得て賃貸借契約の解除と不動産明け渡し(強制退去)訴訟を起こします。

訴訟になると原告(ここでは貸主)の主張が認められる可能性が高いため、最終的には不動産明け渡しが認められることになります。ただ明渡をする際には裁判所から派遣された執行官立ち合いのもと複数人が物件に来ることになるため、物件価値が低下することは避けられません。

2)借主同士によるトラブル

明らかに社会モラルがないような人を入居させる/家賃値下げ集客を続けているような物件では、借主の質は確実に低下します。

その結果騒音トラブルが発生しやすくなり、トラブルが原因で退去となると、退去した部屋は告知義務対象物件となる可能性が高くなります。

告知義務対象物件になると、内見時に必ず事実を伝えないといけなくなるため成約率が悪くなってしまいます。

3)空室率が高くなりキャッシュフローが悪化

トラブルが続くような物件を仲介会社が紹介しても、余程のことがない限りは成約に繋げることはできません。その結果紹介/案内が減少し、空室期間が長期化し空室率は悪化してしまいます。

空室率が高くなればキャッシュフローも悪化してしまい、経営を維持することが難しくなります。

賃貸空室率は今後も上昇することが明確となっているため、問題が発生するような物件は確実に淘汰されてしまいます。

3.安定した賃貸経営を行うためには?

賃貸空室率は今後増加傾向となってしまうことを踏まえると、賃貸集客が厳しくなる物件は増加します。安定した賃貸経営を行うためには安易な家賃値下げは行わず入居審査を厳しくすることです。

入居審査を厳しくすることによって借主の質の低下を防ぐことができ、更に資産価値を高めることができれば、家賃相場の影響を受けにくくなるため、安定した賃貸経営を行うことができます。

弊社物件は築年数が古くさらに物件がある山梨県は、日本一空室率が悪い県です。

2018年から家賃値上げを目的とした差別化リノベーションを展開することによって、家賃相場より1万円以上高い部屋が次々に埋まりまた借主属性が高いことから…

  • 早期客付け→空室による家賃機会損失を減らす

  • 管理トラブルが殆どないため長期入居してくれる借主が多い

ため2020年以降増収増益+満室継続することに成功しています。


▶弊社リノベーション詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】【2022年】弊社アパート人気№1リノベーションルームを大公開

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4.まとめ

今回は、空室解消のため入居審査を甘くすることによって発生する、経営上のリスクについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。

入居審査を甘くすると確かに成約率は高くなります。しかしそれと引き換えに借主の質は悪くなってしまうため、入居後様々なトラブルが発生しやすくなります。

問題行動を起こす借主を退去させたいと思っても、法的なハードルが高いため対応が難しくなります。

今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。

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有限会社 山長

取締役 長田 穣(オサダミノル)

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