空室対策コンサルタント ㈲山長

2022年8月11日9 分

賃貸マーケティングのイノベーションとは?

最終更新: 4月3日

不動産投資を取り巻く環境は、非常に厳しいと言っても過言ではありません。背景には賃貸空室率が今後も悪化することが予想され、野村総研の予測では2040年には空室率40%前後になるからです。

空室率悪化は客付けできない物件が増えることを意味していますが、賃貸マーケティングをイノベーションすることで、空室率が悪化しても安定的な賃貸経営を行うことができます。

本投稿は賃貸マーケティングのイノベーションについてお伝えいたします。


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私の経営する有限会社 山長ではアパートの経営改善、空室対策など賃貸経営者を支援するコンサルティングサービスを行なっています。自己破産寸前の状態から空室ゼロへ、そして安定した入居率を実現するまでに至った経験をもとにオーナー様と一緒になって改善のお手伝いをさせていただきます!

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▼目 次

1.もはや限界に近づいてる賃貸検索サイト

2.大空室時代になると、二極化がさらに進む

3.賃貸マーケティングのイノベーションとは?

  1)物件自体の資産価値を高める

  2)SNS集客

  3)不動産仲介会社との連携

4.弊社物件の成功事例

  1)ランチェスター戦略による差別化

  2)SNS強化

  3)仲介会社との連携強化

5.まとめ


1.もはや限界に近づいてる賃貸検索サイト

部屋探しされる方は主要賃貸検索サイト(SUUMO、HOME'S、at-home)を利用している可能性が高いため、物件情報を掲載する際上記サイトは必ず掲載することになります。

同サイトのメリットはわずかな時間で機能条件に合致した部屋を検索することができる点です。そのため競争力が高い築浅物件/人気エリアにある物件では反響数を上げることができ早期客付けが期待できます。

一方競争力が低下した築年数が20年以上経過した物件は、「家賃帯」で探す方が多いため必然的に価格競争になりがちになります。

またエリア内にある競合物件で家賃を大幅に値下げすると、対抗措置として同程度まで家賃値下げを行う物件が多くるため「客付けできても収益性が低下する物件は確実に増加」してしまいます。

その結果競争に負けてしまうと「負のスパイラル」に陥り最悪物件を処分しなくてはならない事態にまで発展してしまいます。


▶賃貸経営の負のスパイラルに関しては、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】賃貸経営の負のスパイラルとは?


2.大空室時代になると、二極化がさらに進む

賃貸業界が最も懸念しているのは、賃貸物件を最も借りる年代(15~64才:生産年齢人口)が減少してしまうことです。

総務省が発表したデーターによると、日本の生産年齢人口は2050年には約5,200万人(2021年比約30%減)に減少すると見込んでいます。また毎日新聞によると2050年の人口は2020年と比べ東京都以外全道府県で減少し、秋田県など11県では約3割超少なくなるとのことです。

賃貸物件の供給数を規制しなければ、今後賃貸業界は「大空室時代」に突入し客付けできる物件とできない物件との二極化が進み、競争に負けた物件は淘汰されてしまいます。

厳しい競争に勝ち抜くためには賃貸マーケティングをイノベーションすることが求められます。

3.賃貸マーケティングのイノベーションとは?

大空室時代が到来するのは時間の問題となります。大空室時代になると今まで以上に競争が激しくなるため価格競争がさらに激しくなりますが、今までの賃貸マーケティングをイノベーションすることで状況を打開することができます。

その方法とは…

  • 物件資産価値を高める

  • SNS集客

  • 仲介会社との連携強化

の3点です。それではそれぞれのイノベーションを見ていきましょう。

1)物件自体の資産価値を高める

大空室時代で生き残りを図るためには「モノを売る」から「価値を売る」ように考えなくてはなりません。価値を売る代表例としては、超高級ホテル・リッツカールトンのルームサービスで提供されている100円のコーラーを1000円で提供する話が有名です。

賃貸物件は築年数の経過と共に資産価値は低下するため、家賃相場下落/空室が目立ってしまいますが資産価値を向上させるリノベーションすることで、早期客付け+家賃値上げが可能となります。

ただ今後リノベーションを手掛ける物件は急増することが予想されることから、確実に客付けさせるのであれば、家賃以上の価値が見いだせる部屋を作ることが重要となります。

2)SNS集客

賃貸検索サイトは希望条件に合致しなければその時点で成約対象外となってしまいます。競争力が低下した築年数が古い物件が価格競争になりやすいのは、検索に引っかかりやすいように条件を緩和しているからです。

安定的な賃貸集客を図るのであれば、マーケティングそのものを見直す必要がでてきます。そこでおススメなのが、SNS集客を強化することです。

賃貸物件を最も利用している20~30代は調べ物をする際Google検索の他にSNSでも検索しています。そのためSNS媒体を使って物件周知すると、ハッシュタグ検索された方に情報が拡散されるため、反響数UPが期待できます。


▶SNS集客の詳細は、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】賃貸集客にはSNSが効果的。どうして?


3)不動産仲介会社との連携

不動産仲介会社は契約ができない限り報酬となる仲介手数料をもらうことができません。そのため仲介担当者には契約ノルマが課せられていますが、物件供給数が飽和状態となっている賃貸業界で確実に客付けするには、成約できそうな物件のみを紹介した方が一番の近道となります。

今までは「広告料を増額」することが沿集客上効果的と言われていましたが、広告料を増額するより…

  • 物件資産価値を高める部屋を提供する

  • 貸主自らSNS媒体を使って集客する

  • 顧客を仲介会社に紹介して賃貸借契約を結ぶ

ことで、仲介会社は事実上営業ゼロで客付け+仲介手数料収入を得ることができるため、この様な連携をとると仲介会社は積極的に営業活動してくれます。

4.弊社物件の成功事例

弊社物件は築年数が古くまた物件がある山梨県は日本一空室率が悪い県です。競争力が低下した築年数が古い物件は価格競争が激化していますが、近年では適正家賃にしても客付けができない物件が増えてきて二極化が進んでいます。

弊社物件では2018年からリノベーションを行っていますが、マーケティングのイノベーションを展開したことにより2年後から満室+増収増益を達成しています。

1)ランチェスター戦略による差別化

築年数が経過した古い物件が安定した賃貸経営を目指すならば、競合が参入することができないぐらいの差別化を図るしか方法はありません。

競争力が低下している築年数が古い物件が賃貸市場で生き抜くには、ランチェスター戦略で戦うしかありません。賃貸版ランチェスター戦略における、強者は新築や築浅物件/弱者は築年数が古い物件が該当します。

弱者が強者に勝つには競合他社との徹底的な差別化を図り、地域でナンバー1の物件を提供することです。そこで弊社物件では集客ターゲットとなる20~30代女性からの評価が高い「カフェスタイルに特化したリノベーション」を展開しています。

弊社リノベーションは可能な限り自然素材の材料を取り入れているのが特徴です。漆喰や無垢材を採用することで室内全体が温かみや温もりを感じられる居心地が良い部屋となり、見た目的にはもはや賃貸のレベルを超えています。

その結果従前より家賃値上げしても、早期客付けさせることに成功し安定した家賃収入を得ることができるようになりました。


▶弊社ランチェスター戦略については、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】【2022年】アパート経営の失敗対策を実体験をもとに解説します。


2)SNS強化

リノベーション事業を展開した2018年から弊社物件では公式サイトを開設しています。弊社リノベーション部屋は収益アップを目的としているため、家賃相場を完全無視した集客を行っています。

そのため賃貸検索サイトでは、検索に引っかかりにくくなってしまい早期客付けは難しくなります。

しかしSNS媒体を活用した独自集客を行うことで、物件情報を拡散させることができるため従前と比べ早期客付けさせることに成功しています。

昨年度(2023年)5月に2件退去が発生してしまいましたが、1件は入居中/1件は退去後すぐに内見予約が入り両部屋ともわずか数日で成約となりました。


▶弊社SNS集客効果実績に関しては、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】健美家リリースで発表されたSNS集客は効果あるの?


3)仲介会社との連携強化

弊社物件は徹底した差別リノベーションを展開+土休日でも仲介会社からの電話連絡OKにしているため、他社仲介会社からの紹介が多くなっています。

2022年度は3月後半から5月にかけて3件退去が発生してしまいました。先程もお伝えした通り弊社リノベーション部屋は家賃相場より高い家賃設定しているため、賃貸検索サイトからの反響は期待できませんが、

徹底した差別化リノベーションを行うことによって、仲介会社的にも「客付けがしやすくなる」ことから、積極的に紹介してもらえる可能性が高くなります。

実際弊社物件においては2022年3月後半から5月末にかけて、連続して3件退去が発生してしまいましたが、募集した3件とも「他社仲介会社からのご紹介」によって早期に成約して頂くことができ、満室経営を実現することができました。

5.まとめ

今回は賃貸マーケティングのイノベーションについてお伝えしました。空室率が悪化すると適正家賃で募集しても他社物件も同じような集客を行うため、早期客付けは厳しくなってしまいます。

繰り返しになりますが弊社リノベーションは家賃相場を完全無視していますが、結果を出すことができています。その理由はやはり賃貸マーケティングをイノベーションしたからであり、これを行わなければ大空室時代を生き抜くことは難しくなります。

今回ご紹介した内容は賃貸経営をしていくのにとても重要な情報で、これを理解していれば賃貸経営が悪化するようなことにはなりません。

もし本記事についてわからないという方は、私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。

過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


有限会社 山長

取締役 長田 穣(オサダミノル)

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