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空室対策リノベーション成功事例紹介


賃貸経営は借主を見つけることができれば、安定した家賃収入を得ることができますが、近年の賃貸市場は物件供給数が多く、特に競争力が低下した築20年以上の物件は、空室対策を行っても客付けがうまくいかないことがあります。



最近では部屋探しの多様化が進み、物件の評価が築年数だけで決まることは少なくなっています。そのため築年数が古い物件を所有している貸主の中で、客付けがうまくいかない場合、空室対策に問題がある可能性も考えられます。



弊社は1993年築の2LDKアパートを所有していますが、2018年から空室対策リノベーションを行った結果、2020年以降は4期連続増収増益を達成し、物件稼働率は95%以上を維持しています。



本投稿は弊社空室対策リノベーション成功事例について解説します。築20年以上経過している物件の収益をアップさせたい、空室率の悪化で悩みを抱えている貸主に向けたおすすめの記事となっています。当てはまる方はぜひ最後までお読みください。


▶︎お知らせ◀︎


私の経営する有限会社 山長ではアパートの経営改善、空室対策など賃貸経営者を支援するコンサルティングサービスを行なっています。自己破産寸前の状態から空室ゼロへ、そして安定した入居率を実現するまでに至った経験をもとにオーナー様と一緒になって改善のお手伝いをさせていただきます!

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【本記事でお伝えする結論】




1.リノベーションのメリット


リノベーションのメリット

本題に入る前に空室対策リノベーションについて簡単に説明します。一般的に空室対策目的でリノベーションすると以下3点のメリットが期待できます。



  • 空室リスクを減らす

  • 家賃値上げができる

  • 資産価値の目減りを抑えられる



それではそれぞれのメリットを見ていきましょう。

空室リスクを減らす


築年数が経過すると室内設備の老朽化が目立ち、間取りもライフスタイルと合わなくなることがあります。その結果、表装リフォームを強化しても古さが隠し切れず、空室が増える可能性が高くなります。



しかし内装や設備、間取りをリノベーションすることで…



  • 築年数の古さは解消され、反響数が増加する

  • 室内機能性や利便性が向上し、居住環境が大幅に改善される

  • デザイン性が向上し、魅力的な空間が生まれる

  • ライフスタイルに適した間取りに変更することで、開放感が得られる

  • 新築物件より10~30%安く提供できる



ため従前と比べ早期客付けがしやすくなるため、空室リスクを減らす効果が期待できます。


家賃値上げができる


借地借家法上、正当な理由があれば貸主も、入居期間中であっても家賃値上げを要求することができます。しかし双方が同意することが原則なため、借主が拒否すれば値上げはできません。



一方でリノベーションを行うと従前と比べ資産価値が高まり、競争力が増します。その結果家賃相場より高い設定で募集しても、新築物件よりリーズナブルなため、物件を検討している人にとっては、魅力的な選択肢となります。



リノベーションは貸主が家賃値上げができる、唯一の有効な手段であると言えるでしょう。



資産価値の目減りを抑えられる


資産価値の目減りを抑えられる


リノベーションは、物件の資産価値を向上させるだけでなく、家賃値上げを可能にし、収益性を高める効果がありますが、それだけではありません。



物件価値の目減りを抑えられるため、家賃相場の影響を受けにくくなります。そのため、原状回復しかしていない物件と比べて契約更新時、借主から家賃値下げを求められるリスクは少なくなります。



リノベーションは初期投資が必要ですが、価値の目減りが抑えられる分、その効果は長期にわたり持続し、安定した家賃収入を得ることができます。これにより貸主は安心して賃貸経営を行うことができるようになります。


▶築年数が古いアパートのリノベーションのコツについては、過去記事をご覧下さい。




2.空室対策リノベーション成功事例



ここで弊社物件で行った空室対策リノベーション成功事例を紹介します。



CASE1:フルリノベーションを行い家賃10%値上げに成功!


【Before】


リノベーション前


リノベーション前の内装は統一感が欠け、さまざまな色が使われていたため、レイアウトが難しい部屋となっていました。さらにダークブラウン系のフローリングが施されていたため、角部屋なのに室内が暗く、見た目でも重たい印象を与えていました。



【After】




リノベーション後白を基調としたシンプルデザインにすることで、室内が明るくなり開放感あふれる空間へと生まれ変わりました。その結果、レイアウトが非常にしやすい部屋となりました。


キッチンリニューアル


新たに設置したキッチンは、弊社オリジナルのカフェスタイルキッチンです。



既存キッチンをリメイクし、無垢材扉を使用することで温かみのあるデザインに仕上げました。さらにカウンターを新設することで、作業スペースや収納スペースを確保すると同時に、対面での料理が可能なり、機能性が大幅に向上しました。



このキッチンは居心地の良さと利便性が、女性の借主から高く評価され、入居を決める際の重要なポイントになっています。


ペンダントライトの設置


カフェスタイルキッチンの魅力をさらに高めるために、アクセントとしてペンダントライトとダウンライトを採用しました。デザイン性に優れた照明を設置することで、室内空間に立体感が生まれ、洗礼された空間を実現しています。



まるで賃貸物件であることを忘れてしまうほどの、上質な雰囲気を醸し出しています。



壁材に漆喰を施工


築年数が経過すると室内機能性が低下し、借主の不満が高まるだけでなく、住み替えの原因にもなります。この問題を解決するために、弊社物件ではリノベーションを機に、居住スペースに自然素材の漆喰を施工しています。漆喰を施工すると特に以下のメリットが期待できます。



  • 調湿効果により部屋干ししても早く乾くため、部屋干し臭が付きにくい

  • 漆喰は多孔質構造のため消臭、吸音効果が期待できる

  • 保温保冷効果により少ない冷暖房でも快適に過ごすことができ、電気代を抑えられる



漆喰を施工した部屋に入居している借主からは、好意的な意見が寄せられ、特に夏場を快適に過ごせられる点は借主満足度の向上に繋がるため、長期入居が期待できます。


洗面台と浴室をリニューアル


リノベーションを機に洗面台と浴室をリニューアルしました。洗面台は無垢材を使用した完全オーダーメイドで、おしゃれなアクセントタイルが洗面台の魅力を引き立てています。賃貸物件で造作洗面台は皆無に近いため、特に女性の借主からは高い評価を受けています。



浴室については内装に特殊なフィルムを貼り付けただけですが、内装と水栓を一新することで、古さは一切感じられない清潔感溢れるおしゃれな浴室に生まれ変わりました。


リノベーション概要


  • 家賃:60,000円▶66,000円

  • リノベーション費用:約220万円

  • 間取り:2LDK

  • 成約期間:15日



▶設備交換の詳細やポイントについては、過去記事をご覧下さい。








CASE2:リノベーション個所を抑えたセカンドライン


【Before】


弊社物件で唯一残っていた3DK

弊社は3棟物件を所有しており、そのうち1棟8戸の元々の間取りは3DKでした。



ライフスタイルの変化に伴い、部屋数よりリビング空間を重視される方が多くなったため、このままでは客付け難しい状況でした。そこで退去の度にDK→LDKに間取り変更を実施してきました。



2023年5月に退去となったこちらの部屋は入居期間が10年だったため、間取りは3DKのままでした。



【After】




こちらの部屋は家賃据置を目的とした「セカンドラインリノベーション」を行っており、フルリノベーションと比較してリノベーション個所を限定し、基本的に既存設備を有効活用することでリノベーションコストを大幅に抑えています。



セカンドラインリノベーションには次のような特徴があります。


▶セカンドラインの概要については、こちらをご覧下さい。



既存設備を有効活用


賃貸リノベーションにおいて最もコストがかかるのは設備交換ですが、既存設備が良好な状態であればそれを活用することで、リノベーションコストを大幅に削減することができます。



ただし設備交換を行わないと、物件の付加価値が向上しないため、集客において重要な要素となるキッチンと和室はカフェスタイルキッチンと琉球畳に変更し、従前と同じ家賃で募集しています。


内装コストの削減


一般的に、壁紙は施工後6年以上経つと、日焼けなどの経年劣化が発生するため張替えの時期を迎えます。ただし、部屋の位置や借主の使用状況によっては、耐用年数を超えても劣化が見られない場合もあります。



セカンドラインについては、リノベーションコストを抑えることを目的とし、見た目で問題ないと判断した内装は張り替えを行わず、可能な限り再利用しています。



弊社2LDKの部屋は約58㎡あります。壁紙を全て張り替えるとなると約30万円ほどの費用がかかりますが、再利用することで大幅なコスト削減が可能になります。


リノベーション概要


  • 家賃:60,000円▶62,000円

  • リノベーション費用:約180万円

  • 間取り:3DK→2LDK

  • 成約期間:3日


▶こちら部屋のリノベーション詳細は、過去記事をご覧下さい。




3.空室対策リノベーションはなぜ成功したのか?


弊社空室対策リノベーションはなぜ成功したのか?


弊社物件では早期成約を実現するために、独自の空室対策リノベーションを展開しています。この取り組みにより、一般的な物件と比べ空室期間を大幅に短縮し、早期に家賃収入を得ることに成功しています。



弊社空室対策リノベーションが成功しているワケを詳しく解説いたします。



差積化リノベーション


競合他社物件が模倣できない独自のデザインと、高い機能性を備えた差積化リノベーションを推進することで、他社物件と一線を画し賃貸市場における競争力を大幅に向上させています。その結果として、以下の効果が得られています。



  • 家賃相場より高い設定で募集しても、価格競争に巻き込まれることなく、早期成約を実現

  • リノベーションにより価値の目減りが抑えられ、契約更新時家賃値下げ要求が発生しにくい

  • 機能性を高めるリノベーションと管理を徹底することで、借主からの信頼を獲得し、ロイヤルカスタマーとなる。これにより、長期入居者の割合が増え、さらに知人などに物件紹介してくれる



このような結果から、仮にリノベーションコストが高額であっても、費用対効果は数倍以上になっています。


映えるリノベーションと独自集客


at-homeが2025年に発表したリリースによると、部屋探しされている方の半数以上は、賃貸検索サイトで水回り写真を確認していることが明らかになっています。つまり、デザイン性や機能性が高い部屋を提供すれば、より多くの問い合わせに繋がる可能性があることが示唆されます。



弊社物件では、カフェスタイルに特化したリノベーションを展開し、白を基調したデザイン性が高い部屋を提供しています。さらにキッチンや洗面台は弊社オリジナル仕様で、競合物件では提供できない付加価値を提供しています。



弊社では独自集客を行っていますが、特にInstagramに水回り写真を投稿すると、女性からの反響が高く、結果的に早期成約につながりやすくなります。



借主の声を伝える


実際に入居している借主の体験談を内見者に共有できれば、リノベーション物件への信頼性を高めることができます。内見者に共感や安心感を与えることで、入居意欲を高めやすくなります。



弊社物件では、オーナーである私が一部の借主に入居後ヒアリングを行い、その内容を直接内見者に伝えています。また管理会社が運営している仲介会社にもこれらの情報を共有し、入居後の生活イメージを具体的に伝える取り組みを行っています。



このような施策は競合物件では真似できない独自性があり、その結果、内見予約が入れば約8割以上の確率で入居に繋げることができます。これが弊社空室対策リノベーションが成功している最大の理由です。



▶上記詳細は過去記事をご覧下さい。



▶借主インタビューの詳細は、こちらをご覧下さい。







4.空室対策リノベーションの効果


弊社空室対策リノベーションの効果


弊社物件では、空室対策として「差積化」を意識したリノベーションを展開した結果、以下ような成果を上げることができました。


入居率と家賃収入が大幅に向上


弊社空室対策リノベーション実績

競合物件との明確な差別化リノベーションと、独自集客の強化した結果、リノベーション実施前と比較して、弊社物件の入居率と年間家賃収入は、大幅に向上しました。



リノベーション実施前の2017年と、昨年(2024年)のデーターを比較すると、入居率は約21%改善し、家賃収入はなんと約430万円も増加しています。



弊社物件がある山梨県の賃貸空室率は25%と全国平均と比べ約4%高く、またエリア内には1990年から2000年にかけて建てられた物件が多いため、価格競争が激化しています。



競争が厳しい環境の中で、目覚ましい成果を出せている背景には、弊社空室対策リノベーションが市場のニーズにしっかり応えている証と言えます。


▶弊社空室対策リノベーション効果の詳細は、過去記事をご覧下さい。


メインバンクからの評価が高くなる


メインバンクからの評価が高くなる

明確な差別化リノベーションが功を奏し、特に2020年以降は入居率と家賃収入は上昇。昨年(2024年度)の年間家賃収入は、リノベーション開始後過去最高を更新し、4期連続で増収増益を達成することができました。



この成果により、メインバンクからの評価は向上し、相続時に借り入れた(遺留分支払い)借入金の金利を0.3%引き下げていただくことに成功しました。



また弊社物件では2015年、現在のメインバンクでアパートローンを借換を行った際、余裕を持った返済計画を組んでいただいた結果、ローン完済前に物件の減価償却が終了してしまうことが後日わかり、実は昨年度からデッドクロスに入ってしまいました。



デッドクロスとは?


デッドクロスとは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態のことです。デッドクロスに入ると支払う所得税が増えることで、資金繰りが悪化、場合によっては「黒字倒産」もあり得ます。




しかし過去のリノベーション実績や、物件の担保能力の高さが評価され、メインバンクの支店長からアパートローンを含む大型融資5本を一本する借り換え提案を直接提案していただきました。



そのおかげで昨年度から所得税や住民税の負担が増加しましたが、余裕をもって退去することが可能になりました。


▶弊社物件のデッドクロスの詳細は、こちらをご覧下さい。



5.まとめ


今回は弊社空室対策リノベーション成功事例を紹介しました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。





空室対策リノベーションで一番重要なのは競合物件との差別化です。競合他社と差別化できないと時間の経過と共に差別化の価値は下落し価格競争を引き起こす要因となります。



差別化を実現した後もその価値を維持するための継続的な努力が求められます。リノベーション部屋に入居した借主からのフィールドバックを取り入れ、改善点を見つけ今後のリノベーションで取り入れることで、物件価値が高まり、築年数が古くても安定的な家賃収入を得ることができます。



リノベーションによって物件の魅力を大きく引き上げることが可能です。エリアや築年数に関わらず、適切なリノベーション戦略を用いることで、空室問題を解決することができるのです。




今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。


過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。






空室対策コンサルタント 有限会社山長
有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


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