空室対策リノベーションで大切なこと
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 7月1日
- 読了時間: 9分
更新日：11月7日
近年、SDGsがの認知度が高まる中で、部屋探しの際にリノベーション物件を選ぶ方が急増しています。かつては新築物件に人気が集中していたイメージがありますが、今では特にリノベーション物件に注目が集まるようになりました。
リノベーション物件の魅力と言えば、クオリティーが高い室内環境が挙げられます。築年数が経過した物件でも、リノベーションを行うことで心地よい空間が提供されるのは大きなポイントです。
そして何より、家賃が比較的リーズナブルであることも、選ばれる理由のひとつです。住みたい場所や予算を考慮する中で、これらの特徴はとても大きな魅力となっています。
部屋探しされている方は、内見の際に入居後の生活のイメージしながら部屋を選んでいます。そのため空室対策でリノベーションを行う際には、ターゲットとなる顧客層に適した部屋を提供し、費用対効果を考慮した上で、物件価値を最大限に高めることが求められます。
本投稿は、空室対策リノベーションを行う際に注意すべき点についてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
"空室対策リノベーションで重要なポイント”
１．空室対策リノベーションしたのに結果が出ない理由
リノベーション物件を募集すると、その魅力が高まり他の物件と差別化しやすくなるため、通常であれば遅くても2か月程度で埋まるものです。リノベーションを施したのに客付けが思うように進まない場合、以下の3つのポイントに問題が潜んでいる可能性があります。
集客ターゲットを明確にしていない
コンセプト設定のミスマッチ
物件清掃が行き届いていない
それではこれらの原因について、詳しく解説していきます。
１）集客ターゲットを明確にしていない
空室対策としてリノベーションを行う際には、集客ターゲットを明確に定めることが極めて重要です。
どれほど魅力的な物件であっても、具体的な入居者層を想定しないと、効果的なプロモーションが難しくなり、ターゲットの関心を引くことができません。理想のターゲットは誰なのか、そしてどのようなライフスタイルを提案すればいいのかといった点を、深堀することが重要です。
ターゲット層を設定する際には、物件の間取り、想定される借主の家族構成、周辺エリアの賃貸市場の動向、さらに仲介担当者からのヒアリングなど、多角的なアプローチが求められます。
年齢層の分析
ターゲットとする年齢層を明確にすることで、求められるデザインや設備を推測できる
ライフスタイルの理解：
単身向けの場合は利便性の高い部屋、ファミリー向けは機能性を重視した部屋を提供する
成約ターゲットの設定：
成約ターゲットに適したインテリアや設備を選定することで、訴求力を高められる
また男女で好まれるインテリアスタイルに大きな違いが見られることが、mitainaの調べで明らかになっています。ターゲットが好むインテリアスタイルを取り入れることで、反響率が向上し成約率の改善が期待できます。
ターゲットの嗜好とニーズを把握することが、リノベーションによる成功への大きなステップとなります。
▼アンケートの詳細は、こちらをご覧下さい。
２）コンセプトが違う
賃貸リノベーションでよくある失敗として、リノベーションコンセプトが曖昧になるケースがあります。
リノベーション物件入居希望者は、入居後の生活スタイルを具体的に想像しながら内見しています。そのためコンセプトが不明確だと、ターゲットのニーズや雰囲気に合わず、集客力が低下する可能性があります。
さらにリノベーション物件の魅力は、その独自性と個性にあります。新築物件や築浅物件と同じインテリアスタイルを採用すると、競争力が下がり差別化が難しくなります。
顧客が求めるインテリアスタイルや特徴を提供できなけれは、他の物件に流れてしまう可能性が高まりますが、この点を理解していない貸主は少なくないため、リノベーションを計画する際には、その内容をしっかりと確認する必要があります。
３）物件清掃が行き届いていない
物件清掃は賃貸経営において非常に重要な要素です。リノベーションによって物件を魅力的に変えることができても、築年数の古さを補うには、定期的な物件清掃が欠かせません。
清掃が行き届いていないと、築年数の古さが際立ち、入居後の不安を与える原因になります。結果として客付けにも影響を及ぼしてしまう可能性が高くなります。
定期的に物件清掃を行うことで、借主に清潔で快適な住環境が提供でき、住み心地の良さを実感してもらうことができます。これにより長期的な入居が促進され、満室状態を維持しやすくなります。
２．空室対策リノベーションで大切なこと
空室対策リノベーションで大切なこととは、集客ターゲットを明確に設定し、そのターゲットに合ったコンセプトをもとにリノベーション部屋を提供することです。
こうすることで、反響数が増加し結果的に客付けが非常にスムーズになります。その根拠として以下の3つの理由が挙げられます。
内見時の印象アップ
SNS反響が高まる
競合他社物件との差別化
それではこれらの理由について、詳しく見ていきましょう。
１）内見時の印象アップ
冒頭でもお伝えしたように、部屋探しされている方は、現在使用している家具やインテリアとの相性、入居後の生活を具体的にイメージしながら内見を行っていることが多いです。
そのため集客ターゲットに適したインテリアデザイン空間を提供することで、「この部屋での生活が楽しくなる」といったイメージが湧きやすく、記録にも残りやすくなります。結果的に、早期成約に繋がる可能性が高まります。
ポイントとしては、室内全体に統一感のある配色を意識し、内装色1～2色にまとめると、インテリアとの調和が図りやすく、簡単におしゃれでスタイリッシュな部屋を作り上げることができます。
特にリノベーション物件は、顧客のライフスタイルに寄り添った設計と演出を施すことで、物件の魅力をさらに引き立てることができます。
２）SNS反響がいい
賃貸物件を利用する20～30代の若年層は、情報収集において「リアルな本音と時短検索」を求めています。そのためリノベーションコンセプトを基に、顧客に響くインテリアデザイン空間を作り、それをSNSで発信することで情報が広がりやすくなり、自然と関心を集めやすくなります。
特にInstagramは視覚的な訴求力に優れており、また20～30代の女性利用者が多い傾向があります。そのため、リノベーション後の写真を投稿すれば、その魅力をダイレクトに伝えられ、結果として大きな反響を得ることが期待できます。
さらにX（旧：Twitter）はSNSの中でも拡散性が高く、幅広いユーザーへのリーチが可能です。この特性を生かし、部屋探ししている方が使用しそうなハッシュタグを活用して投稿することで、潜在顧客にアプローチし、興味を引く効果が期待できます。
実際一部の仲介会社では、集客方法を見直し、SNSを活用した新たな集客手段を導入することで、成果を上げているケースがあります。
例えば、Instagramへの投稿やストーリー機能を通じた内見の促進や、ハッシュタグ検索を活用した問合せの増加などが具体例として挙げられます。
▶上記詳細はこちらの動画をご覧下さい。
３）競合他社物件との差別化
賃貸物件を探している方は平均3件ほど内見しています。多くの競合リノベーション物件では、費用削減を重視した部屋作りが行われているため、リノベーションコンセプトが曖昧となり、同質化が進んでいるのが現状です。
それでは、時間が経つにつれて物件の価値が下がり、客付けが難しくなります。
しかしリノベーションコンセプトが明確であれば、他社物件との差別化が可能となり、顧客にとっても住み心地の良い魅力的な選択肢となるため、多少家賃相場より高くても入居促進に繋げやすくなります。
リノベーションによる差別化は、賃貸市場での競争力を高め、長期的な成功を目指せます。リノベーションは単なる修繕ではなく、物件の価値を向上させるための重要な戦略として位置づけられます。
３．まとめ
今回は空室対策リノベーションを行う際に注意すべき点について紹介致しました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
近年の賃貸市場では需要と供給のバランスが逆転し、借り手にとって有利な状況が続いています。この環境の変化により、リノベーションを行う際には戦略的なアプローチが求められます。
特にターゲット層をしっかりと見定め、そのニーズに合わせた明確なコンセプトで部屋を仕上げる必要があります。
ただ見た目を整えるだけでは、賃貸物件としての魅力を十分に伝えられないため、客付けすることは難しいでしょう。市場の競争が激化する中で、差別化を図る努力がカギとなります。
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