アパート経営は本当に不労所得?

更新日:9月13日


不動産投資をされる方の中には、「将来の年金対策のため」「副業の一環」として行われている方もいると思います。


近年では、新規賃貸物件を建設する際、金融機関から「サブリース契約すること」を融資条件として提示されているケースが多いため、仮に空室が発生していたとしても、毎月管理会社から支払われる賃料は「一定」となっていることから、アパート経営は「不労所得」というイメージが強くなっています。


ただ、それはあくまでも表向きの話であり、しっかりとアパート経営を学ばなければ、仮にサブリース契約となっていたとしても、将来的意は経営が悪化することも、当然あり得ます。

 

目 次

1.家賃を維持すること自体は、事実上無理

2.サブリース契約の大きなデメリット

3.最近の賃貸市場の変化とは?

4.管理会社の本音とは?

5.まとめ

 

1.家賃を維持すること自体は、事実上無理

家賃を維持すること自体は、事実上無理

アパート経営のイメージと聞くと、大抵の方は「不労所得の代表例で、労働などをしなくても、毎月一定の賃料が入金される」という感じに見えてしまいますが、どのような世界でも共通していることですが、そんな美味しい話があれば、誰もがアパート経営をしています。


確かに、新築時~築10年までは「物件資産価値」がエリア内でも「飛びぬけている」ので、高い賃料でも「入居したい」と考える方は非常に多いです。ただ築10年以上になってくると、新築時から10年が経過しているため「新築時と同じ家賃のまま貸し出す」ことが難しくなってしまい、さらに外壁塗装も「劣化症状」が出始めてしまうので、築10年が経過すると、家賃の見直しをされることがあります。


エリアによっては、新築時の家賃のままでも貸し出す=ニーズがあるため、部屋が埋まりやすくなるものの、いつまでも新築時と同じ家賃をキープすることはできません。また築年数が経過すると、修繕費が多くなってくるので、キャッシュフローが回りにくくなってくる可能性もあります。


これが築20年以上になってくると、さらに集客自体が難しくなってしまい、家賃値下げを余儀なくされてしまいます。


ただし、しっかりと賃貸経営を勉強されていて、退去後にリフォームやリノベーションなどをおこなっている物件では「築年数が経過していたとしても、経営自体がマイナスになる」ことはありません。賃貸経営を本格的に行っている方は「アパート経営を不労所得」という考えを持っておらず、経営として捉えていて、必要に応じて管理会社と協力して、管理などを行っています。



2.サブリース契約の大きなデメリット

サブリース契約の大きなデメリット

アパート経営を行う際、管理会社に委託するオーナー様が多いのですが、管理方法に関しては、2つの選択肢があります。


1つ目は、集金管理システム。

これは、管理会社が管理全般を一気に引き受け、管理上のトラブルをオーナー様に代わって対応してくれます。ただ空室が発生した場合は、次の方が入居するまで発生しませんので、空室部屋が多い/空室期間が長期化してしまうと、収益が一気に悪化してしまうのが、デメリットであると言えます。


あと1つはサブリース契約。

サブリース契約とは、管理会社がオーナー様の物件を「丸ごと借り上げ」て、それをお客様に転貸するシステム。サブリース契約のメリットは、空室や滞納が発生していたとしても、毎月一定賃料が確実に支払われるので、兼業オーナー様にとっては、心強い管理方法といえます。


ただし、サブリース契約は「契約期間内における家賃支払いは保証」しているものの「金額までは一切保証していない」点。さらにサブリース契約をしてしまうと、借地借家法によって「管理会社が借主」の立場に立つことから、募集家賃と家賃相場に「大きな乖離」があり、稼働率が低下してしまうと、借地借家法第32条1項(家賃減額請求)を適用し、減額交渉を行ってきます。


家賃減額交渉が入ってしまうと、それを拒否する権限は、オーナー様には一切ありません。減額幅に関しては、交渉することによって、管理会社が譲歩してくれることもありますが、交渉自体を拒否したりしてしまうと、最悪契約解除を申し入れる可能性がありますが、オーナー様から契約解除を管理会社に通告する場合、正当事由がないと解約そのものができなくなってしまうため、サブリース契約をするとトラブルに発展するケースが多くなってしまいます。



3.最近の賃貸市場の変化とは?

最近の賃貸市場の変化とは?

少なくとも今から10年以上前は、家賃を少しだけ値下げすれば、比較的早期に部屋が埋まっていました。ただ近年においては、「人口減少」「戸建て住宅住替え」などによって、賃貸物件の供給数が「圧倒的に飽和状態」となっており、地方都市の一部エリアでは、すでに空室率が30%を超えている所もあります。


行政が「賃貸物件の新規建設を規制」しない限り、空室率は上昇することが明白であるため、空室対策をせずに「ただ単に家賃を値下げ」しても、部屋が埋まりにくくなり、今後賃貸業界でも二極化が急速に進むことが予想されています。



4.管理会社の本音とは?

管理会社は、オーナー様から委託された物件を、可能な限り価値を落とさずにしっかりと管理するのが、最大の使命です。ただ人口減少は「100%防ぐことはできない」ので、このままの状況が続くと、管理会社でさえ「危うく」なるのは必定です。


そのため、今までのようなやり方は「もう通用しない」と考えている担当者は「圧倒的に多い」のですが、ただ不労所得ができると本気で信じているオーナー様は、そのような危機感は一切持っていません。


ただ、たとえ賃貸市場が悪化したとしても、しっかりと賃貸経営を行っていれば、マーケット自体は縮小しても、経営が悪化するようなことは避けられるはずです。



5.まとめ

いかがだったでしょうか?


不動産賃貸業は、お客様が物件に入居してもらうことで、初めて経営が成立します。

需要と供給のバランスが保たれて入れば、築年数が経過したとしても、比較的経営自体は安定すると思われますが、昨今では「供給数がエリアによっては過多状態」となっているため、ビジネスモデルとして成立しにくくなっています。


弊社物件は今年で築年数30年を迎えますが、弊社物件がある山梨県は、日本一空室率が悪く、さらに周りは築古物件+新築物件などが乱立しているので、賃貸激戦区の中にいるような感じです。


弊社物件は「2018年以降空き部屋を随時リノベーションを展開」することで、徹底した差別化戦略+家賃値上げに成功し、今では経営が比較的安定していますが、正直ここまで来るのに10年ぐらいかかりました。黒字化になった最大の理由は、やはり不労所得という意識を持たないことです。




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