近年の賃貸市場は物件供給数が過剰状態のため、競争が激化しています。築年数が経過した古い物件は物件資産価値が低下しているため価格競争になりがちですが、新築/築浅物件であっても早期客付けに失敗しているケースもあります。
賃貸市場は今後も需要低下+供給数飽和状態が続くため空室率は全国的に悪化します。そのため賃貸経営で生き残るためには「競合物件」と差をつけることが非常に重要になってきます。
弊社物件は築年数が古くまた物件がある山梨県は日本一空室率が悪く、賃貸単体では約3割と言われていますが、競合物件との徹底的な差別化を図ったことで2020年以降増収増益+満室をほぼ継続させることに成功しています。
本投稿は賃貸経営で競合物件と差をつけるメリットについて、弊社事例を交えながらお伝えいたします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.差別化を図る理由とメリット
賃貸市場の空室率は年々悪化傾向となっています。
背景には賃貸物件を最も利用する15~64才までの人口(生産年齢人口)は19995年をピークに下落していること、節税対策/相続税対策/不動産投資参入目的で新規物件建設が多くなったことで、賃貸需要と供給のバランスは完全に逆転しています。
そのため今から30年前の賃貸市場と比べると…
築年数が古い物件は原状回復程度では早期客付けは難しい
家賃値下げしても供給数が多いため効果が期待できない
部屋探しの多様化によりリノベ物件に入居する人が多くなる→築浅物件は脅威になる
ため安定した家賃収入を得るのであれば「競合物件との差別化」を鮮明にしなければなりません。一般的に差別化を図ると…
価格競争から離脱できる
値下げしなくても商品が売れる
他社新規参入を抑えられる
メリットがありますが、上記を賃貸市場で置き換えると…
家賃相場を無視した集客ができる
家賃値下げしなくても客付けできる
同質化されなくなる
ため仮にエリア内空室率が悪くなったとしても、安定した賃貸経営を行うことができます。
2.競合物件とどこで差をつけるべきか?
競争が激化している賃貸市場で生き残るには競合物件との差別化は必須です。ただ実際に「競合物件とどこで差をつければいいのか」わからない方は非常に多いと思います。
部屋探しされる方は「入居後の生活イメージ」を連想させながら内見しています。そのため顧客が理想としている設備や空間はどこにあるのか意識することで、自然と競合物件との差別化を図ることはできます。
競合物件との差別化を図る部分は以下3点です。
設備
デザイン性
集客
それではそれぞれのポイントを見ていきましょう。
1)設備
クックパットのリリースによると部屋探しされている方は、多少譲歩してもキッチン環境が良い物件を選ぶ傾向が強いとのことです。
視点を変えればキッチン次第で成約の可否が決まってしまうと言っても過言ではありません。そのため競合物件には提供できない充実したキッチンを導入すれば、同質化の恐れがなくなるため客付けに有利になります。
2)デザイン性
部屋探しされる方は入居後の生活イメージを連想させながら内見しています。つまり募集部屋が内見者から好まれる室内インテリアでなければ入居促進を図ることができません。
mitainaのリリースによると、人気が高いインテリアテイストは上から…
北欧
シンプルナチュラル
モダン
となっています。意外と競合物件は上記インテリアを意識した部屋作りをしていないケースが多いためリフォーム/リノベーション時に対応することで差別化を図ることができます。
3)集客
賃貸物件を探す方は一般的に賃貸検索サイトを利用するケースが多いです。ただ賃貸物件を最も利用している20~30代はGoogle検索以外にもSNS検索をしています。
SNS検索する理由は「リアルな本音が知りたい」「時短検索」を求めているからです。
同サイトは希望条件を入力すれば、条件に合致した部屋を確認できますが1つでも条件に合わなければ「成約対象外」となってしまいます。
しかしSNS媒体を使い「映える部屋」を投稿することで、「検索漏れ」は発生せず物件情報を拡散させることができ、また競合物件では対応していない可能性が高いため、集客上の差別化を図ることができ、反響数アップが期待できます。
4)事例紹介
弊社物件は築年数が経過しているものの表装リフォーム+物件清掃を強化することで、早期客付けさせることに成功していました。
しかし2017年の繁忙期客付けに失敗したことで、今までのやり方ではもう通用しないと考えリフォームからリノベーションへと舵を切り、また検索で有利になるよう物件独自サイトを2018年に開設しました。
弊社物件はファミリー物件+入居される方の大半は20~30代のカップル/新婚さんが多いため…
無垢材を使用した弊社オリジナルカフェスタイルキッチンを導入
白を基調とした北欧スタイル
としたことで競合物件との差別化を図ることに成功。また内見時に「入居後の暮らし」「借主の声」を直接伝えることで物件信頼度を高めることが期待できます。その結果…
リノベーション前と比べ入居率/成約期間/家賃収入を大幅に改善させることができ、昨年度はアパート家賃収入が過去最高を更新することができました。
弊社空室対策は不動産系メディアから多数注目されています。
3.まとめ
今回は賃貸経営で競合物件と差をつけるメリットについて、弊社事例を交えながらお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
今後の賃貸市場は空室率がさらに悪化するため競争が激しくなり、二極化が進みます。その中で安定した賃貸経営を行うには「選ばれる物件」にすることが重要です。
今回紹介した差別化戦略は弊社物件で実際に行い効果があったものばかりですので、もし現在空室対策で悩んでいる/収益性が伸びない貸主はぜひ実践されることをおススメします。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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