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弊社が体験した賃貸リノベーショントラブル3選


弊社では1993年築のファミリー向け賃貸アパート3棟20戸を所有・運営し、2018年から空室が出るたびにリノベーションを行っています。空室対策を進めた結果、2020年以降は年間入居率95%以上を継続しています。



築年数が古く競争力が低下した賃貸物件でも、リノベーションによって収益性や室内の機能性を高めることが期待できます。一方で、築年数が経過した建物だからこそ、工事を始めてから初めて分かる問題や、施工会社とのトラブルが発生することもあります。



弊社物件でも、床材を剥がして初めて判明した根太の腐食、リノベーション費用と家賃設定のミスマッチ、工期遅延を巡る施工会社との補償トラブルなど、実際に複数のトラブルを経験しています。



しかし、こうした経験からトラブルが発生しやすいポイントが分かり、現在では、想定外の追加工事を見込んだ工期・予算の設定や契約内容の明確化など、事前にできる対策を行っています。



そこで本記事では、賃貸物件を実際に所有・運営している貸主の立場から、弊社が賃貸リノベーションで実際に体験した3つのトラブルと、その経験を踏まえて現在行っている対策についてお伝えします。



▶空室対策として行うリノベーションの考え方や費用、施工内容、投資回収については関連記事「空室対策リノベーション完全ガイド」をご覧ください。


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私の経営する有限会社山長では、アパート経営改善・空室対策コンサルティングを行っています。かつて私自身が直面した「自己破産寸前」だった状態を、独自の高付加価値リノベーションで再生。入居率77%から年間平均95%以上への改善、年間家賃収入約430万円増加という、自社物件での実績をもとに、オーナー様の経営改善をサポートしています。


その実績は『全国賃貸住宅新聞』『楽待』などのメディアにも多数紹介されています。まずはお手軽な無料相談からお気軽にご相談ください。 [→詳しいプロフィールと解決事例は記事末尾へ]




【今回の事例のポイント】


  • 築古物件は工事開始後に想定外の劣化が見つかることがあるため、工期と予算に余裕を持たせる


  • リノベーション費用を先に決めるのではなく、募集できる家賃から施工内容と投資額を考える


  • 工期遅延などのトラブルに備え、工事内容・金額・工期などを工事請負契約書で明確にする



1.弊社が体験した賃貸リノベーショントラブル3選


リノベーションでは、事前に十分な打ち合わせや準備をしていても、実際に工事を始めてから想定外の問題が発生することがあります。



ここからは、弊社が実際に経験した3つのトラブルについて、当時の状況とともに詳しく紹介します。


1)根太の腐食が判明


根太の腐食が判明


弊社物件で初めてリノベーションを行う部屋では、基本的に床材をすべて張り替えていますが、築年数が経過した賃貸物件では、室内を確認しただけでは分からない劣化が隠れていることがあります。



2021年にリノベーションを行った部屋でも、洗面脱衣所の既存床材を剥がしたところ、床を支える根太の一部が腐食していることが分かりました。



施工会社からは、床下など普段は確認できない部分に劣化が発生していることがあり、腐食が進むと床の強度が低下し、最悪の場合は床が抜ける可能性もあるとの説明を受けました。



そのため、腐食した部分を新しい根太に交換してから床材を張り替える緊急修繕を行いましたが、当初予定していなかった工事のため追加費用が発生しました。



今回のような床下や壁内部の劣化は、工事前の室内確認だけでは把握できないことがあります。そのため、築年数が経過した賃貸物件をリノベーションする際には、工事開始後に想定外の修繕が必要となり、当初の見積額を上回る可能性も考えておく必要があります。




▶リノベーションで発生する追加工事など、施工前に確認しておきたい失敗と対策については関連記事「賃貸リノベーション後の後悔を避けるためには?」をご覧ください。



2)リノベーション費用と家賃設定が合わず客付けに失敗


リノベーション費用と家賃設定が合わず客付けに失敗



2つ目は、リノベーションのクオリティーを高めても、その分だけ家賃を上げられるわけではないと実感した事例です。



弊社では過去に、フルリノベーションを行った部屋に、賃貸物件ではあまり見かけないタッチレス水栓をキッチンに導入したことがあります。



当時は、設備のグレードを高めれば物件の付加価値も高まり、強気の家賃を設定しても早期成約が期待できると考えていました。



しかし、実際には想定していたような客付けができず、空室期間が長期化。最終的には家賃を値下げして、ようやく成約となりました。さらに問題だったのが、リノベーション費用です。



この部屋にかかった費用は400万円近くと、それまでで最も高額でした。高い家賃での運用を想定していたため、家賃を値下げしたことで当初の返済シミュレーションが崩れてしまいました。



その後、メインバンクの当時の支店長からもリノベーション費用を圧縮した方がよいとの助言を受け、これを契機にフルリノベーションにかけるコストを大幅に見直しました。



現在では、フルリノベーション1部屋あたりの工事費を概ね230万円程度に抑えるようにしています。



▶リノベーションの費用や施工箇所の優先順位、投資回収の考え方については「空室対策リノベーション完全ガイド」をご覧ください。



3)工期遅延による補償を巡って施工会社とトラブル


工期遅延による補償を巡って施工会社とトラブル


3つ目は、弊社が経験した中でも特に大きな教訓となった工期遅延です。



先ほどお伝えしたように、リノベーションでは工事開始後に想定外の修繕が発生することもあるため、もともと工期に余裕を持たせて工事を依頼しています。



以前、10年近く継続してリノベーション工事を依頼していた施工会社がありました。元請けとなる施工会社は一人親方で、工事内容に応じて複数の下請け会社に工事を依頼する形でリノベーションを行っていました。



ある部屋のリノベーションでは、工事を始める前から入居日が決まっていたため、施工会社へ引き渡し日に間に合うか確認したところ、「間に合う」との回答を得ました。



ところが、工事を担当していた下請け会社のひとつで工程に遅れが発生。元請け会社からは、別の現場で工事が遅れていたことや、その会社内部でのトラブルなどが原因だったと説明を受けました。



そこで最終的に「入居日の前日までに工事を完成させてもらえればよい」と伝えましたが、それでもすべての工事は完成せず、一部は入居後に行うことになりました。



約束した期日までに工事が完成しなかったことから、元請け会社に対して工期遅延によって生じた損害の補償を求めましたが、支払いには応じてもらえませんでした。



ここで大きな問題となったのが、工事請負契約書を作成していなかったことです。長年の取引から施工会社を信頼していたため、工期が遅延した場合の対応や損害について、事前に書面で取り決めていませんでした。



今回の工期遅延と補償を巡る問題を受け、今後も同じ施工会社にリノベーション工事を依頼することは難しいと判断し、施工会社を変更しました。


2.3つのトラブルから分かった賃貸リノベーションで重要なこと


弊社では、これまで経験したトラブルをきっかけに、リノベーションの進め方を見直してきました。



特に重要だと感じているのが、想定外の追加工事に備えた資金と工期の確保、募集できる家賃を踏まえた投資額の設定、施工会社との契約内容の明確化です。



ここでは、実際の失敗経験から学んだ3つのポイントについてお伝えします。


1)築古物件は追加工事の可能性を考えておく


築古物件は追加工事の可能性を考えておく

築年数が経過した物件では、床下や壁内部、配管など、目視できない部分で劣化が進んでいることがあります。リノベーション工事中にこうした劣化が見つかり、そのまま工事を進めることが難しい場合は、追加修繕が必要になります。



工事内容によっては、まとまった追加費用が発生したり、工期が延びたりする可能性があります。その影響をできるだけ抑えるためには、想定外の修繕が発生することをあらかじめ考慮し、工期と予算の両方に余裕を持たせておくことが重要です。



弊社では実際にこのトラブルを経験してから、リノベーションの工期には余裕を持たせるとともに、追加工事にも対応できるよう、見積額の10%程度を予備費として確保するようにしています。



2)施工費ではなく募集できる家賃から投資額を考える


施工費ではなく募集できる家賃から投資額を考える


リノベーションを行う際は、「いくらまで工事費をかけるか」を先に決めるのではなく、その物件がリノベーション後にいくらの家賃で募集できるのかを確認し、そこから投資額を考えることが重要です。



リノベーションのクオリティーを高めるために多額の費用をかけても、その分を家賃に上乗せできるとは限りません。投資額を回収するために家賃を高く設定すると、かえって空室が長期化する可能性があります。



弊社物件がある山梨県は賃貸住宅の空室率が全国平均より高い傾向にあり、過去には全国で最も高い水準となったこともあります。そのような市場環境も踏まえ、弊社ではリノベーション後の家賃値上げ率を最大でも10%程度に抑えています。



家賃の値上げ分だけで工事費を回収しようとすれば、長い期間が必要になります。しかし、エリアによって募集できる家賃には上限があるため、投資額を回収するために家賃を無理に引き上げるのではなく、その家賃でも採算が取れるよう施工内容と工事費を調整することが重要だと考えています。



弊社でも約400万円をかけたリノベーションで客付けに苦戦した経験から施工内容を見直し、現在ではフルリノベーションで概ね230万円程度、部分リノベーションでは部屋の状態にもよりますが120~150万円程度に抑えるようにしています。




3)施工会社とは工事請負契約書を締結する


施工会社とは工事請負契約書を締結する


弊社が工期遅延で最も反省したのは、施工会社との間で工事請負契約書を作成していなかったことです。実際に工期遅延が発生してから条件を確認しようとしても、書面がなければ双方の認識が食い違う可能性があります。



また、工期遅延によって損害が発生し補償を求める場合でも、事前の取り決めが書面に残っていなければ、請求の根拠を示すことが難しくなる可能性があります。



今回のトラブル後、施工会社に「以降の工事では工事請負契約書を作成してほしい」と相談しましたが、受け入れてもらえませんでした。そのため、取引を継続することは難しいと判断し、知人を通じて現在のリフォーム会社と出会いました。



現在では、100万円を超える工事を依頼する際には毎回工事請負契約書を作成し、工事内容や金額、工期に加えて、工期が遅延した場合の対応についても事前に取り決めています。



工事内容、工事金額、工期などの重要な条件を施工前に書面で確認しておくことは、貸主だけではなく施工会社にとっても認識の相違を防ぐことにつながります。


3.まとめ


今回は「弊社が体験した賃貸リノベーショントラブル3選」についてお伝えしました。



賃貸リノベーションは、築年数が経過した物件の競争力を高める方法のひとつですが、工事前にすべてのリスクを把握できるとは限りません。特に築古物件では、解体後に劣化が見つかることもあるため、当初の見積額や工期だけを前提に計画を立てないことが重要です。



また、室内のクオリティーを高めることだけを優先すると、施工費と募集家賃のバランスが崩れる可能性があります。施工後にいくらで募集できるのかを確認し、そこから投資額を考える視点も必要です。



さらに、施工会社との信頼関係があっても、工事内容や金額、工期などの重要事項は工事請負契約書で確認しておくことが、認識の相違を防ぐことにつながります。



弊社も実際のトラブルを経験したことで、現在の施工方法や投資判断、契約方法へと改善してきました。



これから賃貸リノベーションを検討する貸主の方は、完成後の部屋だけではなく、「想定外の工事への備え」「無理のない投資額」「施工会社との契約」まで含めて計画することが、トラブルによる影響を抑えるために重要です。




今回ご紹介した内容は、私自身が1993年築のアパートを運営する中で実践し、試行錯誤を重ねながら取り組んできた空室対策です。



弊社がこうした失敗や改善を繰り返しながら行ってきたリノベーションの施工内容や、入居率・家賃収入の改善結果については「空室対策リノベーション実績」をご覧ください。



「何から始めればよいのかわからない」「自分の物件でも活用できるのか判断できない」と感じる方は、(有)山長の無料相談をご利用ください。





空室対策コンサルタント 有限会社山長

有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)    空室対策コンサルタント


1993年に祖父が建設した3棟のアパートを、2007年に突如相続。当時は赤字経営に陥り、修繕費すら捻出できない絶望的な状況からのスタートでした。


暗中模索の中、2018年より独自の「高付加価値リノベーション」を本格開始。


その結果、2020年以降はリノベーション前の入居率77%から、年間平均95%以上へと大きく改善しました。築30年以上の物件ながら、周辺相場より10%以上高い家賃設定で「年間収入430万円アップ」を達成しています。


この逆転劇は『全国賃貸住宅新聞』などの業界メディアでも大きく取り上げられました。


現在は、山梨県内を中心に空室対策コンサルタントとして活動。自ら苦境を乗り越えた「大家の痛みがわかる専門家」として、コストを抑えつつ物件収益を最大化する、持続可能な満室経営をサポートしています。


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

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