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賃貸空室対策の差別化はなぜ必要?

更新日:9月15日


近年の賃貸市場は、人口減少による需要の低下と物件供給の過剰という状況に直面しており、全国的に空室率は悪化しています。この悪化は特に、築年数の古い物件に大きな影響を与えています。



競争力が衰えた物件ほど、空室が長期間続く傾向が顕著で、貸主にとっては頭が痛い問題となっています。



空室をできるだけ早期に埋めたいなら、適切な空室対策が欠かせません。しかし、近年ではその対策を施してもなお苦戦する物件が増加しているのが現実です。その最大の原因は「似た者同士の物件が増えすぎている」という”同質化"の問題です。



同質化が進めば進むほど、物件の個性や魅力は薄れ、多様性のある選択肢が減ります。その結果、物件間での価格競争が激化し、顧客は家賃の安さや築年数の浅さを重視するようになります。



それにより、空室期間が長引くリスクが高まり、仮に客付けできたとしても、家賃値下げをせざるを得なくなるため、収益面での悪化を招く可能性が高いのです。



この状況では、貸主側には殆どメリットが見出せません。では、この困難な賃貸環境で賃貸経営をどのように安定化させれば良いのでしょうか?そのカギは「差別化」にあります。



空室対策において他社物件との差別化ができていなければ、競争の中で埋もれてしまうリスクは避けられません。しかし、多くの貸主は差別化の受容性や具体的な方法について理解していないため、客付けで苦戦するケースが増えています。



差別化とは、単に家賃を下げたり設備を追加することではありません。徹底的に顧客目線に立ち、他にはない価値を提供することが求められるのです。これを実現するには、市場分析やターゲット設定を基盤とした戦略的アプローチが必要です。



今後の賃貸市場で成功するには、情報収集と創意工夫を怠らず、「選ばれる物件」を目指していく姿勢が求められるでしょう。



本投稿は、賃貸空室対策の差別化はなぜ重要なのかについてお伝えいたします。


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【本記事でお伝えする結論】



1.空室対策の差別化の重要性


空室対策の差別化の重要性


空室対策を差別化することで、次の3つのメリットを得られる可能性があります。



  • 空室の長期化を防止できる

  • 長期入居に繋げられる

  • 仲介会社による紹介率が向上する



それではこれらのメリットについて、詳しくを見ていきましょう。



1)空室の長期化を予防をできる


空室の長期化を予防をできる

部屋探しされる方は、平均3件ほど内見することが一般的で、内見成約率は約2割と言われています。



内見時には競合物件との比較が行われるため、似たような部屋や設備の場合、家賃の安い物件が選ばれる傾向があります。その結果、空室が長期化しやすくなります。



一方で、差別化を意識した空室対策を行うことで、競合物件よりも魅力的な部屋を提供することが可能です。これにより、これまでよりも問合せ数や、内見成約率が大幅に向上し、早期客付けが期待できます。


2)長期入居に繋げられる


長期入居に繋げられる

設備交換や表装リフォームといった空室対策を積極的に行うことで、借主の生活環境はより快適になります。その結果、友達が遊びに来た際に「羨ましい」と感じてもらえるような魅力的な住まいとなり、住む人の物件への愛着が深まります。



この愛着は長期入居に繋がる可能性があるため、空室リスクの軽減にも役立ちます。



反対に、毎回原状回復程度のリフォームしか行わない物件は、物件価値が向上しません。さらに価値の目減りが進むことで、顧客満足度を十分に高めることが難しくなり、結果として入居率の低下を招いてしまう恐れがあります。


3)仲介会社による紹介率が向上する


仲介会社による紹介率が向上する

競合物件との差別化を意識した空室対策を行うことで、物件の競争力が格段に向上します。さらに物件第一印象が良くなれば、その魅力が伝わりやすくなるため、成約率は一気に跳ね上がることになるでしょう。



仲介会社は、成約報酬となる仲介手数料を1件でも多く獲得したいと考えています。そのため訴求力が高い魅力的な空室対策を行っている物件は、他社仲介会社含め紹介される可能性が高まり、より広いネットワークで選ばれる物件へと成長していきます。


2.空室対策の差別化メリット


空室対策の差別化メリット

競合他社との差別化を意識した空室対策を実施することで、以下のようなメリットを得られる可能性があります。



1)価格競争回避


価格競争回避

例えば古くなったキッチン交換する際、メーカー既製品よりIKEA製キッチンを導入した方が早期客付けが期待できます。その理由は以下の通りです。



  • IKEAは若い世代から人気が非常に高いブランドとして知られている。そのためIKEA製キッチンを採用することで、特に若年層をターゲットとした物件の魅力をアップさせることが可能。


  • 多くの賃貸アパートでは、IKEA製品を取り入れていないため、その希少性が競合物件との差別化に繋がる。


  • IKEA製品はデザイン性が優れているため、物件印象を高め内見者に「住みたい」と思わせる力がある。



こうした付加価値があることで、価格競争に巻き込まれず、他社物件との差別化を図ることが可能になります。独自性や魅力を持つ物件は、多くの選択肢の中から目立つ存在となり、結果として顧客から選ばれる確率も高まるでしょう。



2)収益改善


収益改善

競合物件との差別化を図る空室対策を行うことで、同築年の物件と比べて物件資産価値が高まり、より魅力的な部屋として、市場での評価が向上します。



このような取り組みは、物件付加価値を高めるだけではなく、借主の関心を引き付ける強力な要因となります。



その結果、従前と比べ家賃値上げが可能となり、家賃相場の変動に左右されにくくなるなど、収益の安定化や改善が期待できます。



物件価値の差別化による向上は、賃貸経営において長期的な安定を実現するための、重要なポイントであり、貸主にとって持続的な利益を生み出せる基盤となるでしょう。


3)新規参入を抑えられる


新規参入を抑えられる

差別化を図った空室対策を行い安定した集客ができるようになると、競合他社はその成功事例を参考にし似たような空室対策を取り入れる傾向があります。



しかし差別化を具体的に推進するためには、通常かなりの費用や努力を要するため、同じレベルの差別化を図る新規参入物件は、殆ど現れない状況になります。



このような背景から、差別化による優位性が長期的に維持されやすくなり、結果として物件のブランド力が高まり、より安定した賃貸経営が可能になります。





3.空室対策の差別化事例


空室対策の差別化事例

弊社物件は1993年築の2LDKアパートで、物件がある山梨県は、賃貸空室率が約3割に達しています。その結果、築年数が古い物件では価格競争が激化している状況です。しかし供給数が多いため、単に家賃値下げしただけでは早期客付けは期待できません。



そこで弊社物件では2018年から空室対策で差別化を図るべく、リノベーションを実施するとともに独自の集客施策を展開しています。



リノベーション前と昨年の入居率+家賃収入比較

弊社物件成約期間



リノベーション前と昨年度を比較すると、以下の成果が得られました。



  • 入居率約20%改善

  • 家賃収入約450万円アップ

  • 成約期間大幅に短縮


さらに、2020年以降増収増益を実現し、ほぼ満室の状態を維持することにも成功しています。



弊社物件では競合物件との明確な差別化を追求するために、自然素材を用いたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開しています。



これにより、居住空間そのものを魅力的に演出し、内見者に「ここで暮らしたい」という気持ちを抱かせる工夫を凝らしています。



特に賃貸事情で集客のカギとなるキッチンには、特別なこだわりを持ち、既存キッチン設備を活かしつつ、弊社が独自にデザインしたカフェスタイルの空間を提供しています。



この取り組みによって、機能性だけではなく、ファッション性も兼ね備えたキッチンが完成します。


2018年完成キッチン
2018年に完成したリノベーション部屋

2025年2月に退去した部屋のキッチン
2018年にリノベーションした部屋の7年後の現在

無垢材扉を新設するだけでキッチン空間は一変。時が経つほどに、深みが増す質感と温かみが楽しめる、洗練されたおしゃれなキッチンへと生まれ変わります。特にナチュラルテイストは多くの女性から高い支持を受けており、物件の魅力がぐっと引き立ち、価値向上が期待できる点も大きなメリットです。



さらに、こうしたリノベーションは借主の日常的な満足感を高めるだけではなく、次の借主にとっても魅力的な物件として認識されるため、賃貸市場における顧客の流動性が改善され、市場価値アップにつながります。



その結果として、早期の入居申込や家賃値上げといった波及効果も期待できます。実際に今回紹介した部屋は、退去前の段階で次の入居申込が入り、家賃を4,000円値上げすることに成功しました。



このような成功事例は、リノベーションが賃貸市場における資産価値の向上において、いかに効果的かを物語っています。弊社が手掛ける施策と市場へのアプローチが的確であることを示すこの事例。



リノベーションによる価値創出は、今後も賃貸市場で重要な役割を果たし続けることでしょう。


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4.まとめ



今回は賃貸空室対策の差別化はなぜ重要なのかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度しましょう。





賃貸物件の供給数が増加している現状では、競合物件との差別化を行わない限り、広告料を増額しても早期客付けは厳しくなっています。



一方で多くの貸主が、この事実をこの状況を十分に認識していない可能性が高く、結果として客付けで苦戦する物件はさらに増えることが予想されます。



こうした状況では、差別化の重要性を正しく理解し、効果的な対策を講じることが成功へのカギとなるでしょう。



今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


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空室対策コンサルタント 有限会社山長
有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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