差別化リノベ賃貸は、追客が少なくなるわけ
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 2月11日
- 読了時間: 10分
賃貸アパートを探す方は、希望条件にあった3件ほどの物件を内見しています。内見当日に入居申込してくれればベストですが、複数の物件を見比べて検討しているため、当日に結論を出す方は少ないです。
そのため、不動産仲介担当者は契約成立に向けて、追客営業を行います。
賃貸業界における追客とは、問い合わせや内見した方に対し、電話やメールなどで継続的にアプローチし、信頼関係を構築して成約に結び付ける営業活動のことです。
追客の効果は既に実証されており、シリウスディシジョンズ社の調査によると「営業担当が追客せずに放置した見込み客の約8割は、2年以内に競合他社から製品を購入している」という結果が出ています。
しかし、仲介担当者にとって追客は、追客営業は時間と手間が掛かり、物件自体が魅力的でなければ、追客営業しても成約率の向上にはつながりにくくなってしまいます。ただ、短期間で成約できる魅力的な物件があれば…
他の物件営業に集中できるため、仕事効率が上昇する
募集が開始されれば最優先で客付けしたくなる
ため、貸主にとってはメリットが大きくなります。
弊社所有物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションを行い賃料も値上げしていますが、競合物件との明確な差別化を意識したリノベーションを展開したことにより…
募集開始と同時に賃貸検索サイトの反響数が増え、早期に内見予約が入りやすくなる
従前と比べて内見当日に入居申込するケースが増えた
ため仲介会社では追客せず楽に契約を結ぶことができるようにました。
本投稿はリノベーションを機に賃料を値上げした弊社物件が、追客営業なしで成約に結び付ける理由について解説します。
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▼ 目次
1.差別化リノベ賃貸は、追客の必要が少なくなる理由
1)入居後の生活イメージが創造しやすいか?
2)初期費用見積もりを提示
3)クロージング時に、その場で対応できるか
2.まとめ
【本記事でお伝えする結論】
差別化リノベーションを行うことで、借主の満足度が向上し、内見時にリアルな声や物件周辺環境などを伝えることで、内見者の理解が深まりやすくなる。その結果、追客せずとも早期成約が見込める。
初期費用の見直しを行うことで、内見者は浮いた費用を新生活費用に回せられるため、入居促進につながりやすくなる。
事前に仲介担当者にある程度の権限を付与することで、クロージングがスムーズになり、その結果、優先的に紹介してくれるようになる。
1.差別化リノベ賃貸は、追客が少なくなる理由

冒頭でもお伝えした通り、部屋探しされる方は複数の物件を比較・検討したうえで物件を決めています。
一般的に内見をされる方は、1~2か月以内には新生活を始めたい方が多いため、これを見込み客の意識レベルに当てはめると「お悩み客」に該当します。
お悩み客の特徴は、商品の必要性は感じているものの、欲しいという感情には至っていない状態です。これを内見者に当てはめると、賃貸アパートを探しているが、「この部屋に住みたい」という具体的な気持ちが湧いていない状態と言えます。
そのため仲介担当者が「入居後の悩みや不安に対する解決方法」を伝え、信頼関係を構築できれば、内見当日に入居申込してくれる可能性は高まります。

しかし仲介担当者は貸主物件の詳細を把握していないため、説明が抽象的になりがちです。その結果、内見者が本当に知りたい情報が明確に伝えきれていない可能性があります。
内見者が気になっているポイントとは…
入居後快適な暮らしができるか?
初期費用は具体的にどのくらいかかるのか?
物件周辺はどのようになっているか?暮らしやすいか?
だと思われます。
弊社物件は2018年以降、空き部屋を「カフェスタイル」に特化した差別化リノベーションを行っています。また物件専用サイトを開設しており、内見予約が入った際は弊社代表が内見に同行し、内見者とコミュニケーションを取りながら、物件周辺を含む暮らしに関する説明や初期費用の見積もりを提示しています。
こうした取り組みにより、弊社物件に入居した約8割の借主は、内見当日に入居申込をいただいています。
なぜ差別化を意識したリノベーションや戦略的な対応が、追客の負担を減らすことができているのか、その理由について、詳しくお伝えします。
1)入居後の生活イメージが創造しやすいか?

賃貸物件を探される方は、内見時に「この部屋に入居した場合、どのような生活を送れるか?」「今持っている家具との相性はどうか?」と頭の中で想像しながら室内確認を行っています。
リノベーション物件は、顧客のライフスタイルに合わせた暮らしを実現するために、内装や設備、間取りをリニューアルしているため、生活のしやすさについて大きな不安を感じることは少ないはずです。
とはいえ、リノベーション物件は、新築物件と比べ20~30年も古いため、「本当に快適な暮らしが可能なのか」と疑問を抱く方もいるのも事実です。
そこで弊社代表が内見同行する際、暮らしに関する説明を徹底的に行っています。
無垢材扉を採用したオリジナルのカフェスタイルキッチンは、温かみや落ち着いた雰囲気が魅力的で、特に女性の入居者から高い評価をいただいています。
キッチン機能性を向上させるため、キッチンカウンターを新設していますが、調理スペースと収納スペースが併設一体化しており、使い勝手がとてもいいです。
リノベーションを機に自然素材の漆喰を施工していますが、調湿効果により少ない冷暖房でも快適に暮らすことができ、さらに電気代も節約できるため、多くの入居者から高い評価をいただいています。
当物件から車で5分程度のところに、日常生活に必要なお店が充実しているため、不便を感じることはほぼありません。また主幹道路である国道20号や358号線へは、車で約10分でアクセスできるため、交通の利便性も高いです。
当物件がある甲府市大里町は公共交通機関は殆どありません。しかしJR甲府駅周辺にある有料駐車場を利用する方が多く、駐車料金も1日1,000円程度と手頃なため、路線バスがなくても不便さを感じる方はあまりいません。
上記は実際に入居している借主にしかわからない情報ばかりです。そのため弊社代表は借主に協力してもらい入居後の暮らしに関してインタビューを行い、その結果を基にお得な情報をお伝えしています。
借主からのリアルな声や、物件周辺環境などを内見時にしっかりと伝えることで、築年数が古いアパートでも快適に暮らすことができることを内見者に理解してもらえることができます。
また、これらの情報は、弊社物件を管理している管理会社の直営の仲介会社にも共有しているため、仲介会社が案内しても内見当日に入居申込をしてもらえる確率が高まりました。
▶顧客の創造ができる部屋作りに関しては、過去記事をご覧下さい。
▶弊社リノベーション部屋の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
2)初期費用見積もりを提示

部屋探しされている方にとって、初期費用の支払いは大きな悩みのひとつです。
一般的に初期費用の相場は家賃4~6か月と言われています。新生活を開始する際には出費が嵩むため出来れば初期費用は抑えたいと考える方が多いです。

一般論として内見予約が入った時点で、少なくとも最終候補物件のひとつに入っている可能性が高いと言えます。そのため初期費用を相場より安く提示できれば、それが入居を決める重要な要因になり得ます。
弊社物件では公式サイト経由で内見予約をしていただいた方に、初期費用の見積もりをお渡ししてますが、公式サイトから入居申込し、弊社指定の仲介会社で賃貸借契約書を結んでくれた方のみ、初期費用を相場の4分の1程度に抑えた特別プランを用意しています。
初期費用が抑えられれば、浮いた費用を新生活費用に充てることができ、入居後の生活イメージをより明確に描くことができます。
そのため物件第一印象が良ければ、大抵の方は内見当日に入居申込をしてくれます。
3)クロージング時に、その場で対応できるか

賃貸物件の契約を円滑に進めるには、仲介担当者の対応力が重要になります。内見者が賃料や入居時期などを相談してくると、仲介担当者はクロージングを進めるステップに入ります。
しかし、賃料の値下げやフリーレントなどの入居条件を変える場合、基本的には貸主の決裁が必要になりますが、管理会社に管理委託している物件では…
仲介会社担当者→管理会社担当者→貸主
の順に連絡するため、土休日に交渉などが入ると決済が下りるまで、数日かかってしまうことが多いです。

メール返信を4時間よりも長い時間待てない人は約17%
1日以内の返信を期待している割合は約45%
というデータが出ています。このことから、少なくとも内見翌日までには結論を出さなければ、内見者が不満に感じ、他の物件に流れる可能性がぐっと高くなることが予想されます。
そこでおすすめしたいのが、以下のような工夫です。
仲介担当者に一定の権限を与えて、現場でスムーズにクロージングできる環境を整える
土休日でも貸主に連絡できる体制を構築する
これらの対策を講じることにより、内見時や入居申込時において交渉が発生した場合でも、仲介担当者は迅速かつ的確に対応できるようになります。
その結果、顧客満足度が上がり、入居促進につながりやすく、さらに仲介担当者も「紹介しやすい物件」と認識してくれるようになるため、今後の客付けで有利になります。
2.まとめ
今回は、リノベーションを機に賃料を値上げした弊社物件が、追客営業なしで成約に結び付ける理由についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
差別化リノベーションを行うことで、借主の満足度が向上し、内見時にリアルな声や物件周辺環境などを伝えることで、内見者の理解が深まりやすくなる。その結果、追客せずとも早期成約が見込める。
初期費用の見直しを行うことで、内見者は浮いた費用を新生活費用に回せられるため、入居促進につながりやすくなる。
事前に仲介担当者にある程度の権限を付与することで、クロージングがスムーズになり、その結果、優先的に紹介してくれるようになる。
差別化したリノベーションを行うことで、借主満足度は着実に向上し、その中にはロイヤルカスタマーとなる方も出てきます。
ロイヤルカスタマーが生まれれば、友人などに物件紹介してくれるだけでなく、仲介会社からも「あの物件を紹介すれば、簡単に仲介手数料が得られる」と好意的に受け取られるようになります。
そのため、たとえリノベーション費用が高くなったとしても、投資効果は非常に高いものになります。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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