なぜ家賃値下げ交渉が発生してしまうのか?
更新日:2月13日
賃貸物件における家賃は、よほどの好立地にない限り年数が経過するたびに値下がり傾向となってしまいます。
特に「築年数が10年/20年目」は資産価値が下落しやすくなることから、家賃相場が大幅に値下がりしやすくなります。
物件探しをされている方は賃貸検索サイトを活用されています。
同サイト内にはエリア内の同築年の家賃相場を確認することができるため、入居/更新時に「家賃値下げ交渉」が入りやすくなります。
貸主の立場で考えた際、むげに断ってしまうと借主の心証を悪くしてしまうのではと不安に感じてしまうものですが、ただしっかりとした対策を講じることによって、値下げ交渉が入りにくくなります。
本投稿は家賃値下げ交渉が発生してしまう理由と、値下げ交渉が入りにくくする方法についてお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
"家賃値下げ交渉で重要なポイント”
1.家賃値下げ交渉が入ってしまう理由

家賃値下げ交渉が入る理由としては、物件資産価値が低下したことによる相場下落と入居している物件家賃乖離/顧客満足度の低下が考えられます。
1)家賃相場
賃貸物件の資産価値は築年数の経過と共に下落していきます。特に築年数10年目/20年目は設備や外観の古さが増してしまうため、家賃を大幅に値下げしなければ集客することが難しくなってしまいます。
物件募集する際、賃貸検索サイトに物件情報を掲載するのが普通になっている今では、エリア内の競合他社物件が家賃値下げをしてしまうと、他の物件も追随するため家賃相場が下落してしまいます。
家賃相場は同サイト内で簡単に調べられるため、募集中/入居中の家賃と相場家賃に乖離が発生してしまうと、家賃値下げ交渉が入りやすくなります。
2)他の部屋との家賃差異
近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態となっているため、特に築年数が経過している物件では早期成約させるために家賃値下げを頻繁に行っています。
価格競争が激化してしまうと、当然ながら同じ物件内でありながら家賃乖離が発生してしまいます。安くなった部屋に入居できた方はラッキーですが、同じ物件で室内仕様もほとんど変わらないのに借主の家賃が高ければ不快に感じてしまいます。
同じ物件内で家賃乖離がよく発生している物件では、契約更新時に家賃値下げ要求を起こす方が多いです。
3)顧客満足度の低下
賃貸物件においては、入居中のトラブル(生活音問題や設備不良)は発生するものです。
トラブルが発生しても迅速な対応が取れている物件/借主の質が良い物件では、更新時に家賃値下げ要求が起こることはあまりありません。
しかし、管理の質が低下している物件ではトラブルを迅速に対応することができないため、一部の借主は家賃が高く感じてしまいます。もしこのような考えを持ってしまうと、更新のタイミングで家賃値下げ/住替えしてしまうリスクが高くなってしまいます。
2.家賃値下げ交渉が入りにくくするためには

近年の賃貸市場は物件数が飽和状態となっているため、完全な借り手側有利となっています。
借主側から家賃値下げ交渉が契約時/更新時に入ってしまうと、つい目先のことを考えてしまい値下げに応じてしまう貸主は多いと思われます。
ただ物件資産性を強化することができれば、家賃値下げ交渉そのものが発生しにくくなります。
1)資産価値を上げる
家賃値下げ交渉が入りやすい理由は、募集物件の資産価値が低下しているからです。
新築物件では「家賃値下げ」交渉をされたとしても、管理会社や貸主は応じないことが圧倒的に多いですが、これは物件資産価値が最も高くなっているからです。
考え方を変えれば、築年数が経過したとしても「物件資産価値を高く」することができれば、家賃値下げをしなくても簡単に集客することができますし家賃値上げも難しくはありません。
弊社物件では築年数が経過しているため、2018年から競合他社が真似することができないカフェスタイルに特化したリノベーションを展開しています。競合他社が追随できないリノベーションを展開することで、資産価値を高めることができ従前家賃と比べて8~10%値上げしていますが、本執筆時の2023年2月13日現在満室状態が続いています。
▶弊社リノベーションの詳細は、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】【2022年】弊社アパート人気№1リノベーションルームを大公開
2)物件管理の質を上げる

賃貸経営を成功させるには借主に長期入居して頂き、安定した家賃収入を確保することです。
先程もお伝えした通り、近年の賃貸市場は完全な借り手側有利/物件供給数が飽和状態となっているため、物件管理の質が低下し借主から不満が出てしまうと、住み替えは容易にできることから長期入居してもらえない可能性が高くなります。
また不満が大きくなると適正家賃であっても家賃が高く感じてしまい、退去のきっかけを作ってしまいます。
借主に長期入居してもらうためには、物件管理の質を最大限に高めることです。
弊社物件はオーナーである私が平日午前中物件掃除を行っており、また管理会社担当には経年劣化による設備不良が発生した際、設備設置費用が概算で10万円以下であればオーナー決済不要にし速やかに対応してもらうように指示を出しています。
このような地道な管理を徹底することによって、弊社物件においては家賃値下げ交渉はほぼ入ることはありませんので、安定した家賃収入を確保することができています。
▶弊社物件管理に関しては、こちらをご覧下さい。
築29年のアパートが満室 赤字経営変えた3代目の現場の声を聞く戦略
3.まとめ
今回は、家賃値下げ交渉がどうして発生してしまうのか、理由&対策についてお伝えしてきました。
家賃値下げ交渉が入ってしまうと、退去抑制の一環からつい値下げに応じてしまう貸主は多いと思われます。しかし、物件資産価値/物件管理の質を高めることによって借主の質が高くなり、家賃相場より高い家賃設定にしていたとしても、家賃以上の価値があると判断してくれる方が多いため、家賃値下げ交渉自体が入りにくくなります。
日本一空室率が悪い山梨県に築古物件を所有する弊社は、今回ご紹介したことを実践したことで、2020年以降は増収増益+満室を達成することができました。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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