アパートオーナーが知っておくべき、リノベーション基本情報
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 3月25日
- 読了時間: 8分
地方都市の賃貸市場では人口減少と物件供給数過多の影響で、空室率が30%台に達している所があります。特に競争力が低下している築年数が古い物件は適正家賃に設定しても、価格競争に負けてしまい部屋が埋まりにくくなっています。
空室改善には物件資産価値を高まることが不可欠であり、リノベーションすることで収益性や成約率を大幅い向上させることが可能です。
本投稿は、アパートオーナーが知っておくべきリノベーションの基本についてお伝えいたします。
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私の経営する有限会社 山長ではアパートの経営改善、空室対策など賃貸経営者を支援するコンサルティングサービスを行なっています。自己破産寸前の状態から空室ゼロへ、そして安定した入居率を実現するまでに至った経験をもとにオーナー様と一緒になって改善のお手伝いをさせていただきます!
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【本記事でお伝えする結論】
"リノベーションの基本で重要なポイント”
1.リノベーションのメリットとは?

築年数が経過した物件をリノベーションすることで貸主には以下3つのメリットが期待できます。
家賃アップが可能となり収益改善が期待できる
借主の質が格段に良くなる
仲介会社から紹介されやすくなる
それぞれの理由についてみていきましょう。
1)家賃アップが可能に
築年数が経過するにつれて物件資産価値が低下し、空室率が悪化することがあります。その結果多くの物件では募集時、更新時に家賃値下げを余儀なくされ、収益性が低下しキャッシュフローが悪化する可能性があります。
一方、リノベーションすると資産価値が向上し目減りが抑えられるため…
従前と比べ家賃値上げが可能
契約更新時家賃値下げ交渉が入りにくくなる
ため安定した家賃収入を得ることが期待できます。
2)借主の質が良くなる
不動産投資を成功させるためには、借主の質の向上が不可欠です。一般的に築年数が経過している物件は家賃帯が安めなため借主の質は低下しがちです。
借主の質が悪くなれば騒音トラブルや早期退去のリスクが高まります。
一方家賃が高い物件では借主属性がとても良く、リノベーションを施した物件は家賃値上げが可能となるため、借主の質は向上します。その結果トラブル回避&長期入居を実現することができます。
3)仲介会社から紹介されやすくなる
築年数が経過すると物件自体の訴求力が弱くなるため、客付けが難しくなります。
しかしリノベーション物件は築年数は経過しているものの新築並みのクオリティーをもちリーズナブルな家賃帯を提供しています。
このため仲介担当者にとって客付けがしやすく、積極的に紹介してくれる可能性が高くなります。
2.リノベーション基本情報

リノベーションを行うことで早期成約や収益性の向上が期待できますが、一方で費用が高額となり工期も長くなることが懸念されます。
しかし工夫次第で工期&費用を抑えることは可能です。
それではリノベーションにかかる費用及び期間について詳しく見ていきましょう。
1)リノベーション期間は工事内容で異なる
一般的にリノベーションを行う場合、内装や間取り、設備交換が必要になるため、完成までに1か月前後かかると言われています。
しかしリノベーション後の家賃設定次第で、工事内容は変わるため工期も異なってきます。賃貸物件におけるリノベーションは主に…
一部分リノベーション
フルリノベーション
の2つがあります。
一部分リノベーション
一部分リノベーションとは、集客上絶対に変えたほうがいい「一部の設備や内装のみを交換」することです。リノベーション範囲を限定することで工期を短縮でき、概ね2~3週間程度で完成します。
なお、一部分リノベーションは家賃アップは難しいものの、現状家賃で募集する場合には比較的短期間で成約を見込めることができます。
フルリノベーション
フルリノベーションとはその名の通り、室内の設備や内装、場合によっては間取りまでもリノベーションすることです。すべてを変えると配管変更も必要となり、工期は最低でも1か月以上かかることが一般的です。
フルリノベーション部屋は物件資産価値を最大限高めることができるため、家賃アップも十分可能です。
しかし新築物件並みの家賃設定を行うと、借主にとってはオトク感が薄れてしまい、入居促進が難しくなるため注意が必要です。
2)リノベーション費用は?
リノベーション費用は、内容や劣化状況によって大きく異なりますが、弊社実績(2LDK)では、一部分リノベーションの場合でおおよそ120万円、フルリノベーションでは220万円となっています。
なお昨今はインフレの影響で建築部材は高騰しているため、現在はこの金額で行うことは難しくなっています。しかし建築部材の高騰分を家賃に転嫁することで、家賃設定が高過ぎなければ客付けに大きな影響は出ないと考えられます。
3.リノベーションを成功させるためには?

リノベーションすることで資産価値が上昇し、成約率や収益性の向上が期待できます。リノベーションを成功させるためには、借主ニーズの把握と他物件との明確な差別化を徹底することが求められます。
1)ニーズの把握
SUUMOが発表した2021年実態調査によると、借主が入居する際「築年数と家賃はあきらめている」ことが分かったとのことです。
▶SUUMOが発表したリリース詳細は、こちらをご覧下さい。
つまり築年数が経過しても、物件クオリティーや居住性を意識したリノベーションを行えば、入居検討される方が多くなることが期待できます。
またリノベーションを行う際には、成約ターゲットに沿った部屋作りが重要です。成約ターゲットを意識したリノベーションを行うことで早期成約が期待できますが、その際競合リノベーション物件との明確な差別化が必要です。
2)差別化
近年では賃貸空室率が全国的に悪化しているため、リノベーションを行う物件は多くなってきています。
しかしリノベーションを行う際、競合リノベーション物件との差別化が重要になります。差別化を怠ると同質化しやすくなり価格競争に巻き込まれるリスクが高まります。

リノベーション物件は新築/築浅物件を検討している方をターゲットにしていますが、新築物件は逆にリノベーション物件を脅威に感じているため、徹底的に競争を仕掛けてくる可能性があります。
そのため新築物件は人気が高い…
ホームセキュリティー
オートロック
インターネット無料化
といった最新設備を充実させて対抗しています。
ランチェスター戦略上リノベーション物件は「弱者」の立場になるため、差別化戦略を打ち出さなければなりません。
しかし、多くのリノベーション物件は「新築物件に近いような設備や内装」「成功しているリノベーション物件」を意識した部屋作りをしています。その結果一部の部屋は空室期間が長期化し、費用対効果が期待できない物件になっています。
徹底的な差別化を図るためには、集客ターゲットが確実に興味を示してくれる部屋を作ることが重要です。差別化を実現できれば、競合物件が過当競争を行っても影響を受けることは殆どありません。
▶差別化戦略に関する詳細は、過去記事をご覧下さい。
4.まとめ
今回は、アパートオーナーが知っておくべきリノベーションの基本についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
リノベーションを行うことで築年数が経過した物件でも、収益性や稼働率が向上し利益を残しやすくなります。
但しニーズを把握した上で差別化を徹底しないと、家賃値上げしても借主は納得してくれないため、空室期間が長期化してしまうリスクがあります。
弊社物件も築年数が経過しているため、2018年から差別化リノベーションを展開。その結果2年後から4期連続で増収増益を達成し、2024年度はアパート家賃収入及び利益が過去最高を更新することができました。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
あなたのアパート経営を支援させていただきます!
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