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【2026年版】日銀利上げでアパートローンはどうなる?賃貸経営への影響と5つの対策

2026年6月16日、日本銀行は政策金利を1.0%程度へ引き上げることを決定しました。変動金利型のアパートローンを利用している貸主の中には…



  • 返済額はどのくらい増えるのか?


  • 賃貸経営への影響は大きいのか?



と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。



確かに利上げが続けば借入金利が上昇し、返済負担が増加する可能性があります。しかし、賃貸経営は借入金利だけで決まるものではありません。家賃収入や空室率、修繕費などを含めた収益全体で判断することが重要です。



本投稿では、日本銀行の利上げが賃貸経営に与える影響と、築20年以上の物件を所有する貸主が今後どのような視点で経営判断を行うべきかについて解説します。



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▼ 目 次




【本記事でお伝えする結論】


  • 日銀の利上げが続くと、変動金利型アパートローンの返済負担が増える可能性がある。


  • 利上げは返済額増加だけでなく、手残り減少や修繕費上昇など経営全体に影響する。


  • 利上げ対策は金利対応よりも、空室削減や収益力向上による経営改善が重要。


  • 新築家賃が上昇する今、リノベーションは空室改善と収益向上の有効策。




1.日銀利上げでアパートローンはどう変わる?


日銀利上げでアパートローンはどう変わる?



日銀が政策金利を引き上げると、多くの金融機関は短期プライムレートの見直しを行います。



短期プライムレートとは、銀行が信用力の高い企業へ短期間で融資する際の基準となる金利です。日本銀行の政策金利が上昇すると、金融機関の資金調達コストや預金金利の負担も増えるため、その影響が貸出金利にも反映されることがあります。



アパートローンの中でも、特に変動金利型は短期プライムレートを基準として金利が決まることが多いため、利上げの影響を受けやすい特徴があります。



そのため、日本銀行が利上げを行うと、まずメガバンクが預金金利を見直し、その後、各金融機関も追随する形で貸出金利を見直すことがあります。



変動金利型のアパートローンは短期プライムレートの影響を受けるため、利上げが続けば借入金利も上昇し、返済負担が増加する可能性があります。特に借入残高が大きい物件ほど、その影響は大きくなります。



▶日銀利上げが賃貸経営に与える基本的な影響については、関連記事「日銀利上げ発表における賃貸経営の影響は?」でも解説しています。


2.利上げが賃貸経営に与える3つの影響


利上げが賃貸経営に与える3つの影響

日銀の利上げによって、変動金利型のアパートローンは影響を受ける可能性があります。



しかし、貸主が注意すべきなのは借入金利だけではありません。賃貸経営では、毎月の返済額や手元に残る資金、修繕費なども収益に大きく関わります。



ここでは、利上げが賃貸経営に与える主な影響として、「返済額の増加」「キャッシュフローの悪化」「インフレによる経営コストの上昇」の3つについて解説します。

1)返済額の増加


変動金利型のアパートローンを利用している場合、借入金利が上昇すると支払利息も増加し、毎月の返済負担が重くなる可能性があります。



特に借入残高が大きい物件では、わずかな金利上昇でも年間の利息負担に差が出ます。たとえば、金利が0.25%上昇した場合の年間利息増加額の目安は以下の通りです。



一見すると年間数万円から数十万円の増加に見えるかもしれません。しかし、複数棟を所有している場合や借入残高が大きい場合は、金利上昇の影響が積み重なります。



また、日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に政策金利を引き上げています。




このように、近年は複数回の利上げが行われています。そのため、変動金利型の融資を利用している貸主は、今後の金利動向だけでなく、自分の借入残高に対してどの程度の影響が出るのかを確認しておくことが重要です。



▶金利上昇時にアパートローンの借り換えを検討すべきかは、関連記事「【金利上昇】アパートローン借り換え検討すべきか?」も参考になります。


2) キャッシュフローの悪化


 キャッシュフローの悪化

支払利息が増えると、その分だけ手元に残る資金は少なくなります。



賃貸経営では、毎月の返済だけでなく、空室対策、設備交換、原状回復、外壁塗装などにも資金が必要です。そのため、金利上昇によって手残りが減ると、必要な修繕や改善に回せる資金が不足する可能性があります。



特に近年、変動金利型の融資を活用して新築アパートを建築した貸主の場合、当初の収支計画よりも利息負担が増え、想定していた利回りを下回ることも考えられます。



つまり、利上げの影響は「返済額が増える」だけではありません。手元資金が減ることで、空室対策や物件維持に使える資金が圧迫される点にも注意が必要です。


3)インフレによる経営コストの上昇


インフレによる経営コストの上昇


利上げの背景には、物価上昇への対応があります。物価上昇が続くと、建築資材や人件費も上がりやすくなり、外壁塗装、設備交換、リフォーム工事などの費用が高くなる可能性があります。



築年数が経過した物件では、修繕や設備更新を先送りにすると、室内の古さや設備面の不足が目立ちやすくなります。その結果、入居率や家賃維持に影響することも考えられます。



一方で、物価上昇に伴って周辺家賃相場が上がるケースもあります。現在の家賃が周辺相場より低い場合は、更新時などに賃料改定を検討する余地もあります。



ただし、家賃の見直しが受け入れられるかどうかは、地域の需給状況や物件の状態によって異なります。空室率が低いエリアでは家賃改定を検討しやすい一方、借り手有利になりやすい地方都市では、値上げによって退去や法定更新につながる可能性もあります。



そのため、利上げ局面では「金利が上がったから家賃を上げる」と単純に考えるのではなく、周辺相場、入居率、物件の状態、借主の負担感を踏まえて慎重に判断することが重要です。


3.利上げ時代に貸主が取るべき5つの対策


利上げ時代に貸主が取るべき5つの対策

ここまで見てきたように、利上げは返済額の増加やキャッシュフローの悪化、修繕費の上昇など、賃貸経営にさまざまな影響を与える可能性があります。



利上げは貸主がコントロールすることはできないものの、物件の収支管理や空室対策、家賃設定、支出の見直しなどは、貸主自身の判断で改善できる部分です。



そのため重要なのは、金利動向に一喜一憂するのではなく、自身の物件の収益力を高めるための対策を進めることです。まずは、現在の収支状況を正しく把握するところから始めてみましょう。



1)キャッシュフローを見える化する


キャッシュフローを見える化する



まず取り組みたいのが、現在のキャッシュフローを把握することです。



賃貸経営は、家賃収入からアパートローン返済や固定資産税、過去の実績をもとに平均化した年間修繕費などを差し引くことで手残りが決まります。他業種と比較すると収支の予測が立てやすいため、将来のシミュレーションも行いやすい特徴があります。



特に原状回復工事や設備交換、リフォーム工事などの支出は年によって大きく変動するため、過去数年間の実績から年間平均額を算出しておくと、より実態に近い収支計画を立てやすくなります。



変動金利型のアパートローンを利用している場合は、金利が0.25%、0.50%、1.00%上昇した場合に、年間返済額や手残り資金がどの程度変化するのかを試算しておくと、利上げの影響を把握しやすくなります。



利上げへの対応を考える際は、感覚ではなく数字で収支を確認することが重要です。



▶賃貸経営の資金の流れを理解したい方は、関連記事「アパート経営においてキャッシュフローはなぜ重要なの?」をご覧ください。



2)空室期間を短縮する


空室期間を短縮する

利上げを心配する貸主は多いですが、賃貸経営では空室による収入減少の方が大きな影響を与えることがあります。



例えば、家賃7万円の部屋が1か月空室になれば、その月の家賃収入は7万円減少します。



一方、1億円のアパートローンを利用している場合でも、金利が0.25%上昇した際の利息負担増加額は年間約25万円、月額換算では約2万円程度です。



もちろん借入条件によって異なりますが、収益への影響を比較すると、空室による家賃収入の減少額の方が大きくなるケースも少なくありません。



そのため、利上げへの備えとして金利動向を確認することも重要ですが、それ以上に空室期間を短縮し、安定した家賃収入を確保することが賃貸経営では重要になります。



私自身も1993年築20戸のアパートを運営する中で、金利変動以上に空室が収益へ与える影響の大きさを実感してきました。



安定した家賃収入を確保できれば、利上げによる利息負担の増加を吸収しやすくなるだけでなく、物件全体の収支安定にもつながります。利上げ局面ほど空室対策の重要性は高まると考えています。



3)家賃を適正化する


家賃を適正化する

周辺家賃相場が上昇している場合は、募集条件を見直すことも選択肢の一つです。特に退去後の募集では、周辺相場や物件の状態を踏まえながら、適正な家賃設定を行うことが重要です。





そのため、周辺家賃相場が上昇し、現在の家賃が相場よりも低くなっている場合は、入居中であっても賃料改定を検討する余地があります。



ただし、実際には更新のタイミングで協議されるケースが多く、借主の同意や個別事情も考慮する必要があります。



また、首都圏など供給が限られ空室率が低いエリアでは家賃改定を検討しやすい一方、借り手優位になりやすい地方都市では、相場との差が小さい状態で値上げを提案すると、更新を機に退去される可能性もあります。



利上げへの対応として家賃改定を検討する際は、周辺相場だけでなく、物件の状態や入居状況、地域特性などを踏まえながら、収益改善と入居者維持のバランスを考えて判断することが重要です。


4)無駄な支出を見直す


無駄な支出を見直す


利上げによって支払利息が増える局面では、収入を増やすだけでなく、支出を見直すことも重要です。



一般的にアパートやマンションでは、家賃とは別に共益費が設定されています。共益費の中には共用部清掃費用が含まれており、多くの物件では外部業者へ委託しています。



物件規模や清掃頻度によって費用は異なりますが、貸主が物件の近くに住んでいる場合は、自ら清掃を行うことで維持管理費を抑えられる可能性があります。



また、退去後の原状回復工事や室内クリーニング、リフォーム工事も見直しの対象です。



管理会社へ管理を委託している場合、工事や清掃の手配を管理会社経由で行うことが一般的です。一方で、管理会社によっては工事手配に関する費用等が含まれる場合もあるため、貸主が直接リフォーム会社や清掃会社へ依頼した方が費用を抑えられるケースもあります。



実際に弊社では大手管理会社へ管理を委託していますが、退去後のリフォーム工事や室内クリーニングについては直接リフォーム会社や清掃会社へ依頼しています。



さらに、火災保険の更新時も支出を見直す機会の一つです。



補償内容を確認し、重複している特約がないかを見直したり、免責金額(自己負担額)の設定を検討したりすることで、保険料を抑えられる場合があります。



このように、大きな支出削減が難しい場合でも、管理費用や工事費用、保険料などを定期的に見直すことで、収支改善につながる可能性があります。



5)物件の収益力を高める


物件の収益力を高める


利上げ局面では、支出を抑えることも重要ですが、それだけでは収益改善に限界があります。賃貸経営を安定して続けていくためには、支出削減と同時に家賃収入を維持・向上させる視点も必要です。



そのためには、エリア内にある競合物件と比較した際に、入居希望者から選ばれる理由を持つ物件にしていくことが重要です。



特に築年数が経過した物件では、設備や内装が周辺物件と比較して見劣りすると、空室期間の長期化や家賃下落につながる可能性があります。



私自身も1993年築20戸のアパートを運営する中で、支出を抑えるだけでは収益改善に限界があることを実感してきました。安定した賃貸経営を続けるためには、物件の収益力そのものを高める取り組みも重要です。


▶物件の収益力を高める具体的な方法については、以下の記事で詳しく解説しています。



4.なぜ今リノベーションが重要なのか?


なぜ今リノベーションが重要なのか?



ここまで見てきたように、利上げによって返済額や経営コストが増加する局面では、支出を抑えるだけでなく、安定した家賃収入を確保することも重要になります。



近年は建築費や人件費の上昇などの影響から、新築や築浅物件の家賃も上昇傾向にあります。一方で、物価上昇による家計負担の増加を感じる人も多く、部屋探しにおいて家賃を重視する傾向も見られます。



そのため、エリアや物件によっては、新築や築浅物件であっても建物完成後すぐに満室にならないケースや、築10年以内でも早期成約に時間がかかるケースがあります。



こうした中で、リノベーション物件は部屋の内装や設備が刷新されていながら、新築や築浅物件より家賃を抑えられる場合があります。そのため、築年数が浅い物件を検討している方にとって、新たな選択肢となる可能性があります。



私自身も1993年築20戸のアパートを運営する中で、原状回復中心の募集だけでは空室改善に限界を感じ、2018年から退去した部屋を順次リノベーションを実施してきました。



リノベーション後は従前より8~10%程度高い家賃で募集していますが、周辺相場と比較して1万円以上高く設定しても早期成約につながり、その結果、2020年以降は入居率95%以上を維持しています。



もちろん、すべての物件で同じ結果になるとは限りません。しかし私の経験では、リノベーションは空室期間の短縮や家賃維持だけでなく、物件の収益力向上につながる可能性がありました。



利上げによる返済負担が増える時代だからこそ、築20年以上の物件をリノベーションし、入居希望者から選ばれる物件へ改善していくことは、有効な選択肢の一つだと考えています。



▶実際にどのようなリノベーションを行い、どのような成果につながったのかは、以下の記事で詳しくご紹介しています。


5.まとめ


今回は、日本銀行の利上げが賃貸経営に与える影響と、築20年以上の物件を所有する貸主が今後どのような視点で経営判断を行うべきかについてお伝えしました。


利上げによって変動金利型のアパートローンは影響を受ける可能性がありますが、賃貸経営は金利だけで決まるものではありません。実際には、空室率や家賃水準、修繕費、借入残高など複数の要素が収益に影響します。



そのため、利上げ局面では金利動向だけを気にするのではなく、キャッシュフローの把握、空室期間の短縮、家賃の適正化、支出の見直しなど、自分で改善できる部分に目を向けることが重要です。



私自身も1993年築20戸のアパートを運営する中で、原状回復中心の募集では空室改善に限界を感じ、2018年からリノベーションに取り組んできました。その結果、2020年以降は入居率95%以上を維持しています。



私自身の経験から感じるのは、利上げによる支出増加に備えるためには、支出削減だけでなく、空室を減らし、安定した家賃収入を確保できる物件づくりも重要だということです。



築20年以上の物件を所有している貸主の方は、金利だけに目を向けるのではなく、物件全体の収益力を高めるという視点を持ちながら、今後の賃貸経営を考えてみてはいかがでしょうか。




今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。


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空室対策コンサルタント 有限会社山長

有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)    空室対策コンサルタント


1993年・98年に祖父が建設した計4棟のアパートを、2006年に突如相続。当時は赤字経営に陥り、修繕費すら捻出できない絶望的な状況からのスタートでした。


暗中模索の中、2018年より独自の「高付加価値リノベーション」を本格開始。


その結果、2020年以降はリノベーション前の入居率77%から、年間平均95%以上へと劇的に改善しました。築30年以上の物件ながら、周辺相場より10%以上高い家賃設定で「年間収入430万円アップ」と「満室継続」を同時に達成しています。


この逆転劇は『全国賃貸住宅新聞』などの業界メディアでも大きく取り上げられました。


現在は、山梨県内を中心に空室対策コンサルタントとして活動。自ら苦境を乗り越えた「大家の痛みがわかる専門家」として、コストを抑えつつ物件収益を最大化する、持続可能な満室経営をサポートしています。


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▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

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