築年数が経過すると物件資産価値が低下するため価格競争になりやすく…
空室が目立つ
客付けのために家賃値下げ
を余儀なくされるため、新築時と比べ収益性は大幅に下落してしまいます。また少子高齢化の影響により賃貸物件を最も利用する15~64才人口(生産年齢人口)は2050年には約5,200万人(2021年比約30%減)に減少することが見込まれています。
そのため今後全国的に空室率が悪化し、特に競争力が低下した築年数が古い物件は家賃値下げしても客付けが厳しくなるため、物件によっては淘汰される可能性が高くなります。
しかし近年では部屋探しの多様化によりリノベーション物件を選択する方が増加しています。リノベーションすると室内機能性+利便性が大幅に向上し、築年数さえ気にならなければ部屋探しの選択肢が増えるため、早期客付け+収益改善効果が期待できます。
本投稿は古いアパートをリノベーションするメリットについてお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.古いアパートが敬遠されるワケ
築年数が古いアパートは新築/築浅物件と比べ人気がありません。人気がない最大の理由は「機能性」「利便性」が大幅に低下しているからです。
1)機能性が低下
リクシル住宅研究所のリリースによると築年数が経過すると「室内機能性(断熱、湿気、防音)は低下」し賃貸アパートに入居している約8割は不満を感じるとのことです。
約8割以上の方が感じた賃貸アパートの機能性不満点とは…
上階の足音や声が響く
断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い
風通しが悪く、湿気がこもり、カビが生えやすい
壁が薄いため、隣室や外の音がうるさく、室内の音も外にもれる
とのことで、注意しなければならないのは不満点を解消するため「引越しを検討」している方が約3割いることです。つまり築年数が古いアパートは機能性を改善しない限り、長期入居/早期客付けが厳しくなってしまいます。
2)利便性低下
新築物件と比べ築年数が古い物件設備は、利便性が大幅に低下しています。特にキッチン/浴室は築年数以上に古さが感じられ…
キッチンは作業スペースが狭い
浴室は清潔感が全くない
ため、女性が成約のカギを握る女性限定アパート/ファミリー物件では間違いなく敬遠されます。
2.古いアパートをリノベーションするメリットとは?
古いアパートをリノベーションすると借主/貸主双方ににメリットが生まれます。貸主側のメリットを挙げると次の通りです。
古さは感じられない
家賃値上げが期待できる
機能性が向上し長期入如に繋げられる
それではそれぞれのメリットを見てみましょう。
1)古さは全く感じない
リノベーション物件は基本的に室内設備/内装/間取り変更しているため、見た目的には「新築物件みたいにきれい」になっています。
特にリノベーション物件は新築/築浅物件入居者をターゲットにしているため、室内デザイン性を意識した部屋作りをしています。そのため従前と比べると内見時の物件印象が高くなり入居促進効果が期待できます。
2)家賃値上げが期待できる
リノベーション物件が人気なのは家賃帯がリーズナブルになっているからです。新築とほぼ同じような部屋なのに同じエリアの新築/築浅物件より安い家賃で借りられるのは、借主にとってメリットが大きくなります。
一方貸主側にもメリットがあり、リノベーションすると「資産価値が高くなる」ためリノベーションを機に家賃値上げができ、家賃設定を間違えなければ従前と比べ収益改善が期待できます。
3)機能性が向上する
リノベーションを機に室内設備を一新することで従前と比べ機能性が大幅に向上します。
特にキッチン/浴室リフォームを行うと利便性が改善されるため、早期客付け+長期入居に繋げることができ安定した家賃収入を得ることが期待できます。
3.古いアパートのリノベーション効果
弊社物件は築年数が古いアパートのため2018年から「カフェスタイル」に特化した差別化リノベーションを展開しています。
リノベーションを行ったことで従前と比べ家賃収入/成約期間/入居率を大幅に改善させることができました。
【家賃収入】
2017年の繁忙期今までの空室対策(表装リフォーム強化)が全く通用しなくなり、客付けに失敗し赤字転落となりました。客付けができなかったことについて弊社代表は「物件資産価値が下落したから」と考え、これを機にリフォームからリノベーションへと舵を切る決意をしました。
翌年リノベーションブランドを立ち上げ従前より家賃8~10%値上げして募集を開始。2年後から軌道に乗り年々収益を伸ばすことに成功しています。
【成約期間】
2018年にリノベーション事業を開始したものの、当時は賃貸検索サイト集客のみのため客付けに苦戦しました。そこで物件公式サイトを開設し、SNS+SEO強化したところ2020年から公式サイトからの反響数が急増し、成約期間を大幅に短縮させることに成功しています。
【入居率】
リノベーションを行ったことで従前と比べ入居率を大幅に改善させることができました。特に昨年度は5月に2件退去が発生したものの、退去後すぐに入居申込が入ったため昨年1年間の入居率は驚異の99%。
その結果昨年度の弊社家賃収入は過去最高を更新することができました。
▶弊社リノベーション詳細は過去記事をご覧下さい。
4.まとめ
今回はは古いアパートをリノベーションするメリットについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
リノベーションすると費用が高額になるため躊躇する貸主は結構多いです。
しかし賃貸空室率は今後さらに悪化するため、原状回復のみで募集するよりリノベーションした方が「空室による家賃機会損失を減らす」「収益アップが期待できる」ため、費用対効果が高くなります。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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