古いアパートをリノベーションするメリットとは?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 2025年11月18日
- 読了時間: 12分
賃貸経営は、借主が入居すれば安定した家賃収入を得ることができます。しかしアパートの築年数が古くなるにつれて、物件価値が徐々に低下し空室が目立つようになります。
空室を埋めるために家賃を値下げする物件が多いですが、値下げを繰り返すと収益が悪化するのは時間の問題になります。
近年の賃貸市場では、部屋探しの価値観が多様化し、築年数で物件を判断される方は少なくなっています。間取りや設備を現代のライフスタイルに合わせてリノベーションすることで付加価値が高まり、リノベーションを機に家賃をアップさせても、入居率や収益の改善が期待できます。
築古アパートが抱える収益低下や入居率の減少といった課題は、リノベーションを施すことで解決が可能になります。
リノベーションはコストがかかるものの、費用対効果を十分に見込めるため、長期的な視点で考えれば、貸主にとってはメリットが期待できるため、おすすめの空室対策と言えます。
本投稿は、古いアパートをリノベーションするメリットについて解説します。
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【本記事でお伝えする結論】
1.古いアパートが敬遠されるワケ

部屋探しされる方は、家賃予算さえ合えば「築年数が浅い物件を選ぶ傾向」が強く、古い物件は避けられることが多いです。古い物件が避けられる理由として「機能性」「利便性」「デザイン性」が劣り、顧客のニーズとはかけ離れていることが挙げられます。
それではこれらの問題点について、詳しく見ていきましょう。
1)機能性が低下

リクシル住宅研究所のリリースによると築年数が経過すると「室内機能性(断熱、湿気、防音)が低下」し賃貸アパートに入居している約8割の借主は不満を抱いているとのことです。
約8割以上の方が感じた、機能性に関する不満点とは以下の通りです。
上階の足音や声が響く
断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い
風通しが悪く、湿気がこもり、カビが生えやすい
壁が薄いため、隣室や外の音がうるさく、室内の音も外にもれる
これらの不満点を解消するため「引越しを検討」している方が約3割いることです。家賃が安くても入居者が少ないのは、室内機能性を重視している方が多いことが影響していると考えられます。
2)利便性低下

新築物件と比較すると築年数が古い物件の設備は、利便性が著しく低下しています。特にキッチンや浴室は老朽化が目立ち、以下の点が問題になりやすくなります。
最新キッチンと比べ、作業スペースや収納スペースが狭く、使い勝手が悪い
浴室は内装や浴槽が劣化しているため清潔感が薄れ、物件によっては2ハンドル水栓を使用している
こうした状況では、特に女性が成約のカギを握る「女性限定アパート」や「ファミリー物件」では、確実に避けられるでしょう。

また築年数が古いアパートの特徴として、間取りがDKのままであったり、和室が設定されていることがあります。ファミリー向け物件を希望される方の多くは、リビングでゆっくりとくつろげる空間や、退去時に表替えが不要な、全室洋室の物件を求める傾向があります。
そのため間取りが20年以上前のままでは、現代のライフスタイルにそぐわない点が多くなり、入居後の生活イメージが連想しにくく、住みにくい印象だけが先行してしまいます。その結果、家賃が安くても敬遠されるケースが少なくありません。
3)デザイン性

築20年以上経過している物件では、新築当時のデザインがそのまま残っていることが多いです。代表的なのはダークブラウン系の合板フローリングです。
ダークブラウン系の床材は流行に左右されず、さらにキズや汚れが目立ちにくいメリットから、多くの物件で採用されていました。
しかし、ダークブラウンは光を吸収して空間を引き締める「収縮色」のため、賃貸物件ような限られた空間で広範囲に使用すると、圧迫感を強く感じてしまう特徴があります。そのため色の配分を間違えると、部屋全体のバランスが崩れやすくなってしまいます。
賃貸物件を借りる20~30代は、明るく開放的な間取りを求める傾向が強いです。そのため、圧迫感が感じやすく、またインテリアのレイアウトがしにくくなるダークブラウン系の床材がある古い物件は、敬遠されるリスクが高まります。
2.古いアパートをリノベーションするメリットとは?

古いアパートをリノベーションすると借主/貸主双方ににメリットが生まれます。貸主側のメリットを挙げると次の通りです。
早期成約と家賃値上げが期待できる
機能性が向上し長期入居に繋げられる
建て替えより費用を抑えられる
それではそれぞれのメリットを見てみましょう。
1)早期成約と家賃値上げが期待できる

リノベーション物件は、室内設備や内装、間取りを大幅に変更しているため、見た目には新築物件並みに再生されています。
さらに、新築や築年数が浅い物件を希望する方をターゲットにしており、顧客が求めているライフスタイルを意識した部屋作りを心掛けています。
リノベーションを行うと従前と比べ、物件価値が向上しているため、リノベーションを機に家賃値上げが可能になりますが、新築物件と比べてリーズナブルな家賃設定となっているため、新築や築年数が浅い物件を検討中の方にとって、部屋探しの選択肢が広がります。
その結果、募集が開始されると賃貸検索サイトの反響が増え、早期成約や収益アップにつなげることが期待されます。
▶リノベーションによる早期成約と家賃値上げの詳細は、過去記事をご覧下さい。
2)機能性が向上し長期入居に繋げられる

リノベーションをきっかけに室内設備を交換することで、従前と比べ機能性が大幅に向上します。
特に日々の暮らしの中で重要な役割を果たす、キッチンや浴室がリニューアルされると、機能面に対する不満が軽減されます。またリーズナブルな家賃で提供することで、入居者満足度が高まり、長期入居に繋げやすくなります。
結果的に安定した家賃収入が確保しやすくなり、コストがかかっても入居期間中に費用の回収+利益をもたらしてくれます。
▶リノベーションで機能性を高める理由についての詳細は、過去記事をご覧下さい。
3)建て替えより費用を抑えられる

物件築年数が30年を超えると、経年劣化による修繕費の増加や建物の減価償却費の終了により、支出が増え税負担が重くなってしまいます。そのためこの時期を境に出口戦略を検討し、今後も賃貸需要が期待できるエリアにある場合は、建て替えを決断するケースがよく見られます。
しかし最近では、インフレの影響により建築資材や人件費が高騰し、新築建築費用は30年年前と比べ2倍近くまで増大しています。
建て替え後、安定した家賃収入を得るためには、頭金を相当用意しなければならず、貸主にとって費用負担が大きくなります。
一方で、賃貸市場では住まいに対する価値観が変化し、リノベーション物件が社会的に広く認知されるようになっています。リノベーションは建替えを比較して50~70%程度コストを抑えられる可能性があるため、有効な選択肢となる場合が多いです。
将来建て替えを行う予定があるならば、今の物件をリノベーションして収益を高め内部留保を増やし、適切なタイミングで建て替えを行えば、新しい物件でも安定した家賃収入を得ることが容易になります。
リノベーションは築年数が古い物件を所有している貸主にとって、新たな出口戦略のひとつになります。
▶出口戦略の詳細は、過去記事をご覧下さい。
3.古いアパートのリノベーション効果
弊社物件は築年数が古いアパートのため、2018年から「カフェスタイル」に特化した差別化リノベーションを展開しています。
リノベーションを行ったことで従前と比べ家賃収入や成約期間、入居率を大幅に向上させることに成功しました。
【家賃収入】

2017年の繁忙期、表装リフォーム強化した空室対策が全く通用しなくなり、客付けに失敗し赤字転落してしまいました。客付けができなかった原因について弊社代表は「物件資産価値の下落」と判断し、これを機にリフォームからリノベーションへの転換を決意しました。
翌年リノベーションブランドを立ち上げ、従前より家賃8~10%値上げして募集を開始。その結果、2年後から軌道に乗り始め、以降毎年着実に収益を延ばすことに成功しています。
▶家賃値上げに成功した理由については、過去記事をご覧下さい。
【成約期間】

弊社物件は、もともと周辺の家賃相場と比較して高めに設定して募集していましたが、リノベーションを機にさらに8~10%値上げを行ったことで、賃貸検索サイトからの反響が伸びず、空室期間が長期化してしまいました。
集客力を強化するために、2018年の秋に物件専用の公式webサイトを開設し、さらに2年後にはSNS運用とSEO対策にも注力しました。
その結果、オーガニック検索やハッシュタグ検索からホームページ流入が増加し、成約期間を大幅に短縮させることに成功しています。
▶SNS集客の重要性に関しては、過去記事をご覧下さい。
【入居率】

顧客が求めるリノベーションを展開し、さらに独自集客を強化したことにより、従前と比べ入居率を大幅に改善させることができました。
2023年度は5月に2件退去が発生したものの、退去後すぐに入居申込が入ったため、年間入居率は驚異の99%を記録しました。
この結果、2023年度の弊社家賃収入は過去最高を更新することができました。
▶弊社リノベーション詳細は過去記事をご覧下さい。
4.リノベーション後のメンテナンス戦略

空室対策の一環としてリノベーションを行う場合、定期的にメンテナンスを加えることで、その価値を保ち続けることができます。その結果、借主が退去した後でも家賃を維持したまま、再募集が可能になります。
賃貸物件におけるリノベーションのメンテナンスは、主に退去後となります。弊社物件では、以下の方法でリノベーションメンテナンスを実施しています。

弊社物件のキッチン扉には無垢材を使用しています。
経年により汚れやシミが付着することがありますが、通常のクリーニングで落としきれない場合は、専用の薬剤を使用して、汚れを浮かせて除去しています。

上級グレードの部屋には自然素材の漆喰を施工しています。漆喰のデメリットはクラックが入りやすい点です。
しかし、漆喰は壁紙とは異なり、上から補修を行うことができるため、退去後クラックが発生した場合は、その都度補修を行っています。

一部の部屋を除き、リノベーションを機に琉球畳を敷いています。琉球畳は、デザイン性が高く借主からの評価が高いものの、入居中に重い家具を長期間置かれると、畳に跡が残りやすくなります。
軽微な跡であれば補修を行いますが、明確な跡が残っている場合は、その箇所だけ新しい畳に交換しています。

年数が経過すると床を支える根太や大引などの下地材が緩むことで、床鳴りが発生することがあります。
弊社物件では退去後に室内を点検し、床鳴りが確認された際には、床にビスを打ちこんでいます。
今回紹介したリノベーションメンテナンスの中で、よく行っているのは、漆喰のクラック修繕です。
漆喰は完全手作業で施工するため、壁紙と比べて一般的に3倍~5倍程度のコストがかかります。またクラックが発生しやすい特徴を持つため、定期的なメンテナンスが必要になりるものの、修繕箇所が少ないため、コストはあまりかかりません。
ただし漆喰は無機質であるため、紫外線による化学反応は起こりにくく、壁紙のように定期的な張り替えは不要になります。
つまりクラック補修以外のランニングコストは発生しにくく、また価値自体も下がりにくいため、借主の入れ替えが発生しても家賃を維持し続ける可能性が高く、費用対効果は非常に優れていると言えます。
▶漆喰の補修の詳細、また弊社が漆喰にこだわる理由については、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は古いアパートをリノベーションするメリットについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
今後の賃貸市場は人口減少や新規物件供給の増加によって、一部のエリアを除き全国的に賃貸空室率は上昇することが予想されます。この傾向は、競争力が低下した築20年以上の物件に影響を及ぼし、適正家賃で募集しても空室が埋まりにくくなります。
近年ではリノベーション物件が社会的にも認められています。そのため築年数が古くなっても適切なリノベーションを行うことで、以下のメリットが期待できます。
空室による家賃機会損失を最小限に抑えられる
付加価値が向上するため、家賃値上げができ、収益の向上が期待できる
従前と比べ機能性や利便性が改善されるため、長期入居が期待でき安定した家賃収入が得られる
原状回復はコストを抑えることができるものの、これらの効果は期待できません。そのため、築20年以上の古いアパートについては、原状回復よりもリノベーションを行った方が、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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