不動産投資の理想と現実とは?
更新日:4月4日
不動産投資のメリットは、「本業とは別の副収入を得られる」「年金代わりになる」「他の投資と比べてインフレに強い」ため多くの方が行っていると思われます。
確かに「入居さえ決まってしまえば、毎月家賃収入を得られる」ので、安定した投資と言えます。
面倒な管理業務に関しては管理料を支払うことによって、管理会社が対応してくれるので不動産投資=不労所得というイメージが強くなってしまっています。
しかしリスクが少ないと言われている不動産投資にもデメリットはあり、デメリット部分を把握しておかないとキャッシュフローが一気に悪化してしまう恐れが出てしまいます。
本投稿は、不動産投資の理想と現実についてお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
"不動産投資の理想と現実を考える上で重要なポイント”
1.市場は既に飽和状態

1)空室率の悪化
日本は今後少子高齢化が急速に進むことから、一部のエリア以外では「人口が減少」していくことが明白となっています。
賃貸物件数に関しては「現時点」においても、エリアによっては供給過多状態が続いています。
物件供給数が多くなると必然的に空室率は悪化してしまいます。
空室率悪化=築年数が古い物件では影響が大きくなってしまうことから、家賃値下げしても部屋が埋まらない=負のスパイラルに陥る可能性が高くなってしまいます。
仮に現在売りに出されている物件の利回りが良い数字であったとしても、空室率悪化や家賃下落が進んでしまえばキャッシュフローが回らなくなってしまいます。利回りや築年数だけ全てを判断してしまうと後日必ずと言っていいほど苦労してしまいます。
▶利回りに関する注意喚起については、こちらの記事をご覧下さい。
低利回り物件vs高利回り物件!あなたに向いている物件はどっち?
2)サブリースは実は危ない
「賃貸市場が飽和状態となっても空室保証があるサブリース物件は安心」と考えている貸主は意外に多いです。
確かにサブリース物件は「毎月の賃料は確実に保証」されているため、空室が何室あったとしても安定した賃貸経営を行うことができます。
しかしサブリース契約では、サブリース会社が借地借家法の借主の立場になることから
物件稼働率の低下
募集家賃と家賃相場に乖離が発生
していると、同法32条1項により貸主に対して家賃減額請求を行ってきます。要求が出されてしまうと貸主は拒否することができないため、値下げに応じなければなりません。そのため場合によってはキャッシュフローが回らなくなってしまう可能性が出てきます。
▶サブリースの詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
▶サブリース契約に対する貸主の考えについては、こちらをご覧下さい。
【サブリース契約での絶望、経験者に調査】74.6%がサブリース契約に関して「後悔」経験あり 「収益が低い」や「想定以上の免責期間」などが原因に
2.安く貸すと経営が大変なことに

借り手が見つからないと、家賃値下げして早期に決めた方が家賃機会損失を最小限に防げると考えてしまいがちです。
しかし安易な家賃値下げは、かえって賃貸経営上のリスクを悪化させてしまう要因にもなります。
具体的には「借主の質の低下」「家賃滞納リスク」「収入減少」が挙げられます。それぞれの原因についてみていきましょう。
1)借主の質の低下
家賃と借主の質はリンクしています。そのため安易に家賃値下げし続けている物件では、借主の質が低下しトラブル発生率が必然的に高くなります。
特に借主同士による生活音トラブルは発生しやすくトラブルが原因で退去してしまうと、空室期間が長期化してしまい負のスパイラルに陥ってしまうリスクが高くなってしまいます。
▶負のスパイラルに関しては、過去記事をご覧下さい。
2)家賃滞納リスク増加
近年では「家賃保証会社」を利用している物件が多いため家賃滞納が発覚しても、代位弁済請求することによって、家賃を立て替えてもらうことができます。
家賃が安い物件では借主の質が悪くなってしまうことから、場合によっては滞納癖がある方が入居してくるかもしれません。万が一家賃滞納が続いた場合、保証会社では強制退去に向けて訴訟を起こします。
訴訟費用は保証会社負担となるものの、裁判に勝訴し強制執行を行う際には、執行官立ち合いのもと複数人が立ち会うことになるため、物件イメージが低下してしまう可能性は高くなります。
▶家賃保証会社の詳細については、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】確実に債権回収を図りたいなら、家賃保証会社は付けるべき
3)収入減少
一般的に適正賃料に合わせた募集を行うと、早期成約に繋げることができると言われています。
しかし、適正賃料=家賃相場であるためよほどの好エリアではない限り、築年数と共に家賃相場は下落していきます。そのため何も対策を行わなければ家賃収入は右肩下がりとなってしまいます。
▶家賃値下げ集客の危険性については、過去記事をご覧下さい。
家賃値下げによりキャッシュフローが悪化すると、返済期間の延長(リスケジュール)などを検討しなければならなくなります。
リスケジュールすることで収支バランスが保たれるものの、返済期間を延長しすぎてしまうと建物の減価償却期間が終了してしまいます。
そのため帳簿上は黒字なのに実際は多額の税金が発生してしまうため赤字となってしまう「デッドクロス」に陥ってしまう可能性が出てきてしまいます。
3.成功している投資家の特徴とは?

不動産投資に成功している方は、計画性をしっかりと持っています。
投資用物件は、築年数が経過しているものが中心となるので、どうしても現在の部屋のままでは客付けすることが難しくなってしまいます。
「計画性」をもってリノベーションを行い「何年で回収し、利益はどのくらいになるのか?」をしっかりとシミュレーションを行っているので、リノベーションをしてミスをするようなことは、少ないです。
また客付けを行ってくれる「仲介会社」に対しても、意見交換などを積極的に行っており、成約に繋げることができた場合にはしっかりとお礼をしています。
▶不動産投資に成功している方の詳細については、こちらをご覧下さい。
【経験談あり】不動産投資で「成功する人」「失敗する人」決定的な違いや特徴とは?
4.まとめ
今回は不動産投資の理想と現実についてお伝えいたしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
不動産投資は稼働率がよければ比較的安定的な投資と言えるものの、今後の賃貸市場は人口減少の影響を確実に受けるため空室率がさらに悪化することが予想されます。
そのため物件管理全般の質を高めなければ、安定的な収益を確保することは難しくなってしまいます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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