賃貸リフォームとリノベーションの違いとは?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 1 時間前
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賃貸物件の資産価値は築年数の経過と共に減少するため、古くなると早期客付けや家賃維持が難しくなります。しかし適切なリフォームやリノベーションを行うと資産価値が向上するため…
早期成約
収益改善
が期待できます。ただしリフォーム/リノベーションは意味合いが異なるため、この違いを理解していないと空室対策において失敗する可能性があります。
本投稿はリフォームとリノベーションの違いについて、お伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
"賃貸リフォームとリノベーションの違いについて”
1.賃貸リフォームとリノベーションの違いとは?

まず最初に確認すべきことは「リフォーム」と「リノベーション」の法的定義は存在しないという点です。そのためリフォーム会社や管理会社は工事内容から「リフォーム」または「リノベーション」と判断しているのが実情です。
しかしこの判断だけでは理解が難しいため、弊社代表が考えるリフォームとリノベーションの違い、つまりその境界線についてお伝えいたします。
【リフォーム】
リフォームを簡単に言えば「劣化した状態を元の状態」に戻すことです。入居期間が長くなると内装や設備は時間の経過と共に劣化し見栄えが悪くなるため、客付けが難しくなってしまいます。
そこで内装や床材の交換、場合によっては設備交換を行うことで、劣化した状態を元の状態、つまり原状回復に戻すことで、古びた印章や前借主の生活感が感じなくなり、客付けがしやすくなります。
【リノベーション】
リノベーションをわかりやすく言うと、劣悪な状態を改善し価値を高めることを指します。同じ間取りも新築物件と築年数が相当数経過した部屋では、室内機能性が大きく異なります。
内装や設備交換に加え和室から洋室にしたり、DKからLDKに間取り変更することで新築物件並みの価値を持つことになります。見た目の古さは感じさせず室内機能性も大幅に向上します。
近年では部屋探しの価値観の多様化しており、築年数だけで物件判断される方は少なくなっています。そのためリノベーションすることで早期客付けや収益改善が期待できます。
2.リフォームがおススメな方

リフォームは従前家賃をキープしつつ費用を抑えた空室対策を求める貸主にとって、非常に最適な方法です。
リフォームを行うことで前借主の生活感はなくなり、部屋の第一印象は大幅に向上します。その結果内見者の家賃予算に合えば成約率が一気に高まります。リフォームは主に内装や床材張替えがメインとなり設備交換は現況次第となるため、募集時に家賃値上げは難しいのが実情です。
なお築年数が20年を超えると設備の減価償却が終了し競争力が低下するため、表装リフォームを強化しても家賃維持/早期客付けは難しくなります。
したがってリフォームは概ね築20年以下の物件に対して推奨されると言えるでしょう。
3.リノベーションがおススメな方

リノベーションを行うことで従前や同築年の競合物件と比べ物件資産価値が向上するため、家賃値上げや早期成約がしやすくなります。収益性を高めたい貸主にとって、これは非常に効果的な手段と言えるでしょう。
リノベーションを検討している貸主が最も関心を持つのは、家賃値上げ率ではないでしょうか?

上のグラフは、弊社所有物件がある山梨県甲府市大里町の新築時の2LDK家賃相場と、弊社リノベーション物件の家賃値上げ率を比較したものです。リノベーション物件に入居したい方は…
新築物件と同等の居住空間を求めている
家賃を抑えたい
と考えています。そのためリノベーション後の家賃を新築と同じ水準に設定してしまうと、リノベーション物件に入居するメリット薄れてしまいます。
地域の物価状況により異なりますが、リノベーションによる家賃値上げ率は10%、または新築家賃相場の8掛けが限界と考えられます。
▶リノベーション家賃設定の詳細は過去記事をご覧下さい。
4.弊社物件の事例紹介
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を随時リノベーションを進めています。現在3棟所有し、そのうち2棟は退去後家賃値上げを目的としたフルリノベーションを実施し、1棟は部分リフォームを行い家賃据置で募集しています。
弊社物件の家賃は家賃相場と比べると最大1万円以上高い設定ですが、本執筆時の2025年4月18日現在満室状態が続いています。リノベーションの際には、明確なビジョンをもって取り組んでいるため、従前と比べ内見時の第一印象が非常に良くなりました。
弊社リノベーション部屋は…
成約ターゲットを20~30代女性に設定
女性が好むカフェスタイルに特化した部屋
を意識した部屋作りを行っています。それではそれぞれの部屋の特徴について詳しく見ていきましょう。
弊社の物件は築年数が経過しているため、2018年以降、空き室のリノベーションを随時行っております。現在、3棟を所有しており、そのうち2棟は退去後に家賃の値上げを目的としたフルリノベーションを実施し、1棟は部分的なリフォームを行い、家賃を据え置いて募集しています。 弊社の物件の家賃は、相場と比較して最大1万円以上高い設定となっていますが、2025年4月18日現在、満室の状態が続いています。リノベーションに際しては明確なビジョンを持って取り組んでおり、その結果、内見時の第一印象が以前よりも大幅に向上しました。 弊社のリノベーションされた部屋は、20~30代の女性をターゲットにしており、女性に好まれるフェミニンなスタイルを意識した部屋作りを行っています。それでは、各部屋の特徴について詳しく見ていきましょう。
(1)リフォーム編
家賃据置の部屋では、リフォーム費用を可能な限り抑える必要があるため、基本的に既存の内装や設備をそのまま利用しています。
しかし訴求効果を高めるために必要な部分については、費用が掛かっても交換を行います。これにより内見者にとって魅力的な印象を与え、入居促進に繋げることができます。
玄関エントランス
賃貸物件の玄関エントランスは、採光が期待できずまた備え付け照明もあまり明るくないため、暗いイメージになりがちです。そこで弊社物件ではリフォーム/リノベーション時にエントランス照明を変更し、壁棚を設置しています。
リフォーム部屋では、照明及び壁棚はIKEA製を採用していますが、低価格でありながらクオリティーが高いため、設置することでエントランスの印象を大きく改善することが可能です。
キッチン
キッチンは賃貸物件にとって非常に重要な要素であり、特にファミリー物件では女性が契約の決定権を持つため、キッチンのクオリティーが低いと契約に至るのが難しくなります。
そのため弊社物件では退去後に温かみが感じられるカフェスタイルキッチンに変更しています。既存キッチンをリメイクしたもので、扉には無垢材を取入れパネルを新調したことで、キッチン印象がとてもよくなりました。
ただこのままでは使い勝手が悪くなってしまうため、キッチン改修する際にはカウンターを新設しています。
フルリノベーション部屋ではオリジナルのキッチンカウンターを新設していますが、リフォーム部屋ではコスト削減のためIKEA製を採用しています。
既製品でありながらカウンター部分がとても広いため、ダイニングテーブルとしても利用できることから、内見された方からも高い評価を頂いております。
(2)リノベーション編
一方フルリノベーション部屋は「原則として従前家賃に対して8~10%値上げ」を行っています。そのためカフェスタイルキッチンの他に…
LDKにダウンライト&ペンダントライトを設置
特注の造作洗面台を用意
LDK、和室、洋室の壁に自然素材の漆喰
を標準仕様とし、家賃据置部屋との差別化を図っています。
自然素材をリノベーション部屋に取り入れることで、競合他社との差異を明確にし、生活感が感じられないおしゃれな部屋に仕上がっています。そのため入居される方々にも納得して頂いています。
その結果契約時/更新時家賃値下げ交渉は発生せず、安定した家賃収入を得ることに成功しています。
▶弊社リノベーション部屋の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
(3)資金面について
リフォームやリノベーションを行うと、費用が高額になる可能性があります。
自己資金での対応が最も理想的かもしれませんが、頻繁に行えば内部留保が減少してしまいます。そのため借入を行った方が経営的に安心できるでしょう。
融資を行う際可能な限り、金利は抑えたい所です。そこでおススメなのが公的融資です。
市区町村では公的融資制度があります。プロパー融資と比べ金利が低く固定金利となっています。また条件によっては利子補給/保証料の一部が公的負担になるため、貸主にはとても非常に使いやすい融資と言えるでしょう。
▶公的融資の詳細は、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回はリフォームとリノベーションの違いについてお伝えいたしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認確認してみましょう。
築年数が20年を超えてくると設備の減価償却が終わり、さらに家賃相場も急激に下落するため、収益性を確保するにはリノベーションがおススメです。
しかし近年ではリノベーションを積極的に行う物件が増加しているため、差別化を図らないと早期成約が難しくなります。
弊社物件ではカフェスタイルに特化した差別化リノベーションを展開し、収益性や資産価値を高めることに成功しました。その結果2年前から4期連続で増収増益を達成することができました。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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