【築30年アパート】リノベーションでここまで変わるビフォーアフター3選
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 4月2日
- 読了時間: 16分
近年の賃貸市場では、部屋探しの多様化が進み、「築年数が古い=不利」という時代は大きく変わりつつあります。実際に、築年数が古い物件であっても、魅力的なリノベーションが施されていれば、築年数だけで判断されるケースは少なくなっています。
一方で貸主の中には、リノベーションに対して次のような不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
リノベーションして本当に部屋の価値が上がるのか?
家賃アップや空室対策につながるのか?
高額な投資に見合う費用対効果は得られるのか?
こうした疑問や不安から、リノベーションに踏み切れないケースも少なくはありません。
しかし結論としてコンセプトが明確なリノベーションを行えば、早期客付けと収益アップの両立は十分に可能になります。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションを行っていますが、2年後から早期客付けに成功し、安定した家賃収入を得ています。
本投稿は築30年を超えた、弊社リノベーション物件3部屋のビフォーアフターをお伝えいたします。
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▼ 目次
【本記事でお伝えする結論】
弊社物件は築年数が30年を超えているため、2018年から空き室をカフェスタイルに特化したリノベーションを行ったことで、早期成約を実現している。
リノベーション後の家賃上限は新築の約8割が目安。この基準を意識しないと投資回収に時間がかかり、また家賃が高すぎると早期成約が難しくなる。
一般的にリノベーション後の家賃上昇率は、従前と比べ10~20%程度。ただエリア特性やリノベーション内容によって大きく異なる。
弊社物件の場合、家賃アップ率は8~10%、リノベーションを推進した結果、年間空室率はピーク時と比べ約2割改善し、年間家賃収入は約4割アップに成功。
リノベーションを検討する際、短期利回りではなく、長期的な収益性、空室対策、節税対策も含めて総合的に判断する。
1.【築30年アパート】リノベーションでここまで変わるビフォーアフター3選
冒頭でもお伝えした通り、弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションを進めています。
物件の間取りは2LDK~3LDKのファミリー向けで、主な入居者層は20~30代のカップルや新婚世帯が中心です。
ファミリー向け物件では、女性が部屋探しの主導権を握るケースが多いことから、デザイン性や居心地の良さが重要なポイントになってきます。
そこで弊社ではリノベーションコンセプトを「賃貸でもおうちカフェが楽しめる」とし、カフェスタイルに特化した部屋づくりを展開しています。
具体的には、無垢材などの自然素材を積極的に取り入れることで、一般的なリノベーション賃貸にはない「温かみ」や「安らぎ」を感じられる空間を実現。思わず長く過ごしたくなる、居心地が良い住まいへと生まれ変わりました。
その結果、「おしゃれなリノベーション賃貸に住みたい」という二ーズをしっかりと捉え、入居者満足度の向上にもつながっています。それではここから、弊社リノベーション部屋がどのように変化したのか、ビフォーアフター事例を3つご紹介します。
1)3DK→2LDKリノベーション前に入居申込が入る

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弊社ではファミリー向け物件をを3棟所有していますが、そのうち1棟8戸はもともと3DKでした。ファミリー向け物件を検討される方の多くは「開放感があるリビング」を求めているため、退去の度にDKからLDKへの間取り変更を順次進めてきました。
今回紹介する部屋は、最後まで残っていた3DK。約10年間入居されていた方が2023年5月末に退去となったため、本格的なリノベーションを予定していました。
退去から数日後に内見予約が入り、当日は同タイプの他室リノベーション部屋の写真を見せながら、完成イメージを説明しました。するとリノベーション完成前にもかからわず内見当日に入居申込が入り、早期成約につながりました。
後日ヒアリングしたところ、内見者は以前からSNSで弊社リノベーション部屋を確認しており、「この部屋に住みたい」というイメージを持っていたとのことです。
弊社リノベーションの特徴としては、室内を白を基調としたシンプルな部屋に仕上げています。ベースカラーを白で統一することで、空間に明るさと清潔感が生まれ、家具やインテリア、そしてカフェスタイルキッチンとの相性が良くなります。
その結果、内見時の第一印象が向上し、訴求力アップにつながります。さらに室内の内装配色を2色以下に抑えることで、視覚的にすっきりとした印象を演出できます。統一感のあるデザインは、物件の魅力をより際立たせ、「おしゃれなリノベーション賃貸」としての価値を高めます。
このように、ターゲットニーズを捉えた間取りとデザイン設計をすることで、築年数が古い物件であっても、早期成約や空室対策に大きな効果を発揮します。
▶こちらの部屋のリノベーション詳細は、過去記事をご覧下さい。
2)コストパフォーマンが魅力的なリノベーション

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弊社リノベーションは、空室対策だけではなく”収益改善(家賃アップ)”を目的としているため、原則として従前より家賃を8~10%程度値上げして募集しています。
しかし内見者の中には、「部屋自体は良いがもう少し家賃が安くならないか」といった要望が多かったため、全ての部屋をフルリノベーションするのでなく、価格帯が異なる選択肢を用意する戦略を採用しました。
具体的には、もともと3DKだった1棟8戸の部屋で退去が発生した場合、リノベーションをする箇所を限定し、家賃を抑えたセカンドライン(部分リノベーション)として提供しています。
こちらの部屋は、退去時の状態が比較的良好で、特に壁紙の劣化が殆ど見られなかったため、壁紙の張り替えは行わず、キッチン設備と床材のみを刷新しました。必要箇所のみ投資することで、コストを抑えながらも印象改善を図りました。
一般的に家賃アップを前提としたリノベーション部屋は、デザイン性や設備のクオリティーが伴わなければ「家賃が高すぎる」イメージしか残らなくなるため、早期成約が難しくなってしまいます。
一方で、セカンドライン戦略は、後述するフルリノベーション部屋と比べると、仕様はシンプルではありますが、競合する築年数が古い物件と比べれば、高いクオリティーを確保しています。
その結果、コストパフォーマンスの高さが評価され、反響数の向上や早期客付けにもつながることが期待できます。
このように、「家賃アップ型(フルリノベーション)」と「家賃据置型(部分リノベーション)」をバランスよく組み合わせることで、幅広いニーズに対応できるため、安定した賃貸経営を確立することができます。
▶セカンドラインの詳細は、こちらをご覧下さい。
3)気分はおしゃれなカフェの店内

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こちらは家賃アップと資産価値向上を目的とした、フルリノベーション部屋の事例です。先程ご紹介したセカンドライン(部分リノベーション)と比較すると、デザイン性や設備ともにワンランク上の仕様となっています。
主なリノベーション内容は以下の通りです。
室内にの壁面に自然素材の漆喰を施工
LDKにダウンライト&ペンダントライトを新設
ドアノブをアンティーク調のデザインへ変更
オリジナルの造作洗面台を設置
浴室内装張り替えと水栓、鏡を交換した浴室リノベーション
これらの要素を取り入れることで、一般的なリノベーション物件とは一線を画す、カフェ風で統一感のある空間デザインを実現しています。
特に注目すべきは照明です。多くの物件では居住空間に照明器具が設置されていないため、借主が入居後にシーリングライトを設置するケースが多いですが、どうしても生活感が出やすく、リノベーション空間の魅力を損ねてしまう恐れがあります。
そこでフルリノベーション部屋に関しては、LDKにダウンライトとペンダントライトを新たに標準装備しています。天井面をすっきりと見せながら空間全体をバランスよく照らすことで、洗練された印象を演出してくれます。
さらに、ペンダントライトがカフェスタイルキッチンの魅力を一層引き立てるため、結果的にない検事の第一印象が大きく向上し、入居促進につなげやすくなります。
このように、ターゲットニーズに合わせた空間設計と差別化戦略を徹底することで、家賃アップと早期成約の両立が可能になります。
2.築30年アパートのリノベーション費用と収益効果
リノベーションは決して安い投資ではありませんので、リノベーションを検討している貸主にとって一番の懸念とは、どのくらいの費用対効果が期待できるのかという点です。そのため…
どの程度の工事を行うべきなのか
どのくらいの家賃アップが見込めるのか
空室対策としてどの程度の効果があるのか
を具体的に把握することが重要です。ここでは、弊社が実際に行った築30年の所有物件のリノベーション事例をもとに、費用の目安から家賃アップの実例、入居スピードの変化、投資回収の考え方について解説いたします。
1)リノベーション費用の目安

築年数が古い物件のリノベーションを検討する際、最も重要になるのが「どこまで費用をかけるべきなのか」という点です。リノベーションを行うと物件の付加価値が高まるため、相場より高い家賃設置が可能になります。
しかしリノベーション物件は、あくまでも「既存建物の再生」であり、新築物件の価値を超えることはできません。そのため、どれだけデザイン性や設備を高めたとしても、新築以上の家賃設置は現実的に難しくなります。
一般的には、リノベーション後の家賃上限は新築物件の80%程度が目安とされており、このラインを意識した投資計画が重要になります。
この前提を無視して過剰にコストをかけすぎてしまうと、家賃アップで回収できる金額とのバランスが崩れ、投資回収までに時間を要し、費用対効果が低下するリスクがあります。また家賃が高すぎるとリノベーション物件の魅力が薄れてしまうため、早期成約が難しくなる可能性が高くなります。
弊社物件における、リノベーション費用の目安は以下の通りです。
部分リノベーション:約120万円~180万円
フルリノベーション:約240万円
なおコストを最適化するために、水回り設備は移動していません。水回りの移設は工事費が大きく膨らむ要因であるため、費用対効果を重視する上では非常に重要なポイントです。
このように「家賃アップの上限」と「投資額」のバランスを見極めながら、リノベーション計画を立てることで、無理のない収支改善が可能になります。
▶リノベーションによる家賃アップ失敗例、費用を抑えるコツについては、過去記事をご覧下さい。
2)家賃アップの実例

一般的にリノベーション後の家賃上昇率は、10~20%程度が目安とされていますが、実際にはエリア特性やリノベーション内容によって大きく異なります。
例えば、東京都心などの需要が高いエリアでは、デザイン性が高いフルリノベーションを行うことで、20%以上の家賃アップに成功しているケースもあります。しかし地方都市の場合は、市場環境が異なるため同じような上昇率を期待することは難しくなります。
▶都心のリノベーション家賃上昇率の詳細は、こちらをご覧下さい。
弊社物件がある山梨県は、大都市圏と比較すると地価や家賃相場が低いため、現実的な家賃アップの上限は、10%程度というのが実情です。もちろんですが、リノベーション内容によっては、それ以上の家賃設定も理論上は可能です。
しかし近年、インフレの影響により生活コストが上昇している一方で、賃金の上昇が追いついていない状況が続いています。さらに新築物件の家賃も高止まりしていることで、建物完成後も部屋が埋まらず募集が長期化するケースが増えてきました。
このようなことは、これまでの賃貸市場ではあまり見られなかった動きです。そのため強気な家賃設定をしてしまうと、反響数の減少や空室期間の長期化につながるリスクが高まり、結果的に収益が下がってしまう可能性があるため、注意が必要です。
そこで弊社では、リノベーションによる付加価値を適切に評価しつつ、管理会社の意見を踏まえた上で現実的な家賃設定を行い、従前より8~10%値上げに留まることで、収益性と客付けのバランスを最適化しています。
3)空室率、入居スピードの変化

弊社物件は、もともと同築年の競合物件と比較してリフォームに注力していたため、客付けで苦戦することはありませんでした。
しかし2017年の繁忙期、従来の空室対策を講じたにもかかわらず、空室が埋まらなくなり、さらに3月には転勤による2部屋同時退去が発生。その結果、稼働率は大きく低下し、損益分岐点を下回り赤字に転落しました。
「従来の空室対策では限界がある」と判断し、これを機に翌年度から本格的にリノベーションを行うことにしました。
▶弊社がリノベーションを行うきっかけについて、その詳細は過去記事をご覧下さい。
その後の変化は、数字にも的確に表れています。リノベーション実施前の2017年と、直近の2025年を比較すると…
年間空室率:23%→2%へ大幅に改善
年間家賃収入:2017年比で36%アップ
という結果となりました。この改善要因は、単なる設備更新ではなく、競合物件との差別化を徹底したリノベーション戦略にあります。具体的には…
カフェスタイルを意識したデザイン性の高い空間づくり
20~30代カップルや新婚夫婦をターゲットにした内装
写真映えを意識した室内空間
などを行ったことで、賃貸検索サイトや公式ウェブサイトからの反響率が大幅に向上しました。さらに物件の魅力が明確になったことで、仲介会社からの紹介数も増加。これにより、客付けが難しくなる閑散期においても、集客に苦戦するケースは減少しました。
結果として、入居スピードが大幅に改善し、早期成約が常態化。空室期間の短縮が収益性の向上に直結する好循環を生み出しています。
このように競争力が低下した築年数が古い物件であっても、戦略的なリノベーションを行うことで、空室率の改善と入居スピードの向上は十分に実現可能です。
▶早期に入居が決まった事例については、過去記事をご覧下さい。
4)投資回収の考え方

リノベーションを検討する際、多くの貸主が気にするのが「リフォーム利回り」です。確かに利回りは重要な指標ですが、築年数が古い物件においては、利回りだけで破断するのは非常に危険です。
その理由は、古いアパートの場合、リノベーション工事中に想定外の設備不良や劣化が発生していることがあり、緊急修繕が発生するリスクがあるからです。また利回りを優先するあまり改修範囲を狭めてしまうと、結果的に物件の訴求力が弱くなり、客付けがしにくくなる恐れがあります。

そこで弊社では短絡的な利回りではなく、「10年収支」をベースに投資判断を行っています。具体的には…
将来的な賃料値下げリスク
空室期間の発生
数回にわたる退去に伴う(貸主側の)原状回復費用
などを織り込んだうえで、シミュレーションを作成しています。累積収支で比較すると、原状回復のみで再募集を繰り返すよりも、リノベーションを行った方が明らかに利益が残ることが明らかになりました。
初期投資額は大きくなりますが、リノベーションによって物件価値が向上し、適切な客付けや物件管理ができていれば、長期的には安定した家賃収入を確保できる可能性が高いと言えます。
弊社物件の場合、競合物件との明確な差別化が図られているため、リノベーション価値の目減りが小さく、また再募集時に数千円家賃値上げしても、客付けに大きな影響はありません。結果として、長期的に見れば、リノベーションを実施した方が収益性は高まります。
また税務上においてもメリットがあります。リノベーションは物件の価値を高める「資本的支出」として計上できるため、減価償却による節税効果があります。
このように、リノベーション投資は単なる短期利回りではなく、長期的な収益性、空室対策、節税効果を含めた総合的な判断が重要です。築年数が古い物件こそ、戦略的なリノベーションによって資産価値と収益性を高めることが可能になります。
▶弊社物件の投資回収の考え方の詳細は、過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は築30年目を迎えた、弊社リノベーション物件3部屋のビフォーアフターについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
弊社物件は築年数が30年を超えているため、2018年から空き室をカフェスタイルに特化したリノベーションを行ったことで、早期成約を実現している。
リノベーション後の家賃上限は新築の約8割が目安。この基準を意識しないと投資回収に時間がかかり、また家賃が高すぎると早期成約が難しくなる。
一般的にリノベーション後の家賃上昇率は、従前と比べ10~20%程度。ただエリア特性やリノベーション内容によって大きく異なる。
弊社物件の場合、家賃アップ率は8~10%、リノベーションを推進した結果、年間空室率はピーク時と比べ約2割改善し、年間家賃収入は約4割アップに成功。
リノベーションを検討する際、短期利回りではなく、長期的な収益性、空室対策、節税対策も含めて総合的に判断する。
近年ではインフレの影響により、競争力が高い築年数が浅い物件を中心に、再募集時家賃を値上げする動きが目立っています。
しかし物価上昇が続く局面では、節約志向が強まるため、無理してまで家賃が高い物件を選ぶ方は多くありません。
そのような中で注目されているのがリノベーション物件です。新築物件と比べて2割程度家賃が安いながらも、ライフスタイルに合ったおしゃれで快適な住環境が整っているため、コストパフォーマンスを重視する方からは支持されやすくなります。
結果として、リノベーション物件はインフレ時代において”選ばれやすい物件”となりやすく、空室対策や収益改善を図りたい築20年以上の物件を所有する貸主にとって、有効な戦略のひとつと言えるでしょう。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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