アパート経営は空室や家賃下落などのリスクはあるものの、借主がいる限り毎月安定的な家賃収入が入ります。しかし手元にある実際のお金の流れを把握しておかないと、突発的な支出が発生した際資金繰りに苦しむことになります。
そのため貸主はお金の流れをしっかりと理解することが重要です。
本投稿はアパート経営においてキャッシュフローの重要性についてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
1.キャッシュフローとは?

アパート経営におけるキャッシュフローとは、家賃収入から各種経費やアパートローンなどの返済金を引いた「手元に残る」お金のことです。
アパートローンなどの支払日(引落日)はあらかじめ決まっているため、キャッシュフローを把握しておかないとキャッシュが焦げ付き返済が滞る恐れがあります。
残高不足で引き落とせなかった場合、再引落日までに現金を用意しないと信用情報機関に登録(所謂ブラックリスト)され5年間は新規融資が難しくなる/遅延損害金が発生するため注意が必要です。
2.キャッシュフローで勘違いしてしまうこととは?

アパート経営されている方は毎年不動産所得を確定申告しなければなりません。
同じ所得でも帳簿上の所得と実際のお金の流れ(キャッシュフロー)は異なることを理解しなければなりません。アパート経営を始められた方の中には、この部分を勘違いされていることがあります。
帳簿上の所得の計算方法:家賃収入−(経費+借入金利子+減価償却費)
キャッシュフローの計算方法:家賃収入−(経費+借入金(元金+利子)+税金)
帳簿上の所得とキャッシュフローの計算方法は異なるため、帳簿上の所得が黒字でキャッシュフローは赤字もしくは逆のパターンも十分考えられます。
なお年度末に支払う所得税は「帳簿上の所得」に応じて課税されますので、貸主はキャッシュ不足しないように内部留保などを活用して支払いに備えておく必要があります。
3.アパート経営においてキャッシュフローはなぜ重要なの?

アパート経営においてキャッシュフローはなぜ重要なのか?その理由を解説いたします。
万が一の時すぐに対応できる
築年数が経過すると突発的な修繕やリノベーションを行う機会が増えますが、キャッシュフローが健全であれば借入なしで費用の捻出ができます。そのため収支バランスが崩れることはありません。
空室が発生しても経営が厳しくなるリスクは少ない
アパート経営は空室リスクがありますが、キャッシュフローが健全であれば多少空室が発生してもキャッシュや内部留保から補填できますので、アパート経営が厳しくなるリスクは少なく、預貯金等が圧迫されることは少ないです。
4.キャッシュフローで気をつけることとは?

キャッシュフローで気をつけることは、デッドクロスに巻き込まれないよう事前対策を行うことです。
アパート経営は毎年「減価償却」を経費計上できるため節税効果が期待できますが、減価償却は建物構造構造より償却期間が決まっています。償却期間が終わると減価償却費と元金返済額のバランスが変わってしまうため…
帳簿上の利益が出てしまうと所得税が高額になりその結果資金繰りが一気に悪化
してしまいます。これをデッドクロスと言います。デッドクロスは築20年を超えてくるとどの構造躯体でも発生リスクがあり、事前対策を講じないと黒字倒産もあり得ます。デッドクロスに巻き込まれないようにするには…
内部留保を貯めておく
減価償却が終了する時期を把握する
借り換えを行い月々の返済を減らす
減価償却が終了するタイミングで売却する
償却資産がある物件を購入する
などの対策があります。なお上記対策ができない場合は、リスケジュールを行うしか方法はありませんが…
貸主の格付けが下がる
リスケジュールを行う引き換えとして借入金利引き上げを提示される
リスケジュール中は新規融資が認められない
ため正直あまりおススメできません。
5.キャッシュフローの悪化を防ぐには?

キャッシュフローの悪化を防ぐには以下3点を行うと効果的です。
家賃収入をアップ
返済期間を伸ばす
金利交渉する
それではそれぞれの対策を見ていきましょう。
家賃収入をアップ
キャッシュフローを改善させるには支出を見直し収入を増やすことが第一条件となります。つまり空室期間を短くし家賃収入をアップさせれば必然的キャッシュは増えるためキャッシュフローは健全になります。
近年の賃貸業界は部屋探しの多様化が進んでいるため、築年数で物件判断される方は少なくなっています。そのため適切なリフォーム/リノベーションを行うことで入居率改善や家賃値上げは十分期待できます。
またこれは多くの貸主が忘れがちですが、空室を作りにくい対策(物件管理を強化)も重要です。
返済期間を伸ばす
アパートローンの他に複数借入がある場合、金融機関に相談すれと一本化が可能です。一本化できれば返済期間を伸ばしてくれる可能性があるため毎月の返済負担額が軽減され、キャッシュフローを大幅に改善できます。
さらに一本化することで毎月の返済日をまとめることができ、返済日がわかりやすくなります。
金利交渉する
借入金利の引き下げができれば、利息が減るためキャッシュフローが改善されます。ただし金融機関にとって利息は利益になるため、簡単には応じてはくれません。
しかしアパート経営で複数年増収増益が達成できれば、交渉次第で金利引き下げに応じてくれる可能性が高まります。弊社では2020年から毎年増収増益を達成しており、融資担当者に交渉した結果、一部の借入金利を0.3%引き下げてもらうことができました。
6.まとめ
今回はアパート経営においてキャッシュフローはなぜ重要なのかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
キャッシュフローを理解することで資金不足に陥るリスクは少なくなります。ただ今後の賃貸市場は空室率がさらに悪化する可能性が高いため、キャッシュフローが厳しくなる貸主は増えるかもしれません。
ただし適切な空室対策を行えば客付けで苦戦することはほとんどなく、キャッシュフローが悪化することは少ないと考えます。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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