top of page

賃貸繁忙期に広告料は付けるべき?



毎年1月~3月までは新年度に向けて賃貸物件を探す方が増えるため、この時期に募集する物件は早期に部屋が埋まりやすくなります。



しかし現在の部屋探しでは、賃貸検索サイトで希望条件に合う複数の部屋を選んだ上に内見し、その中から部屋を決めています。そのため、内見があったとしてもそのまま成約になるとは限りません。



繁忙期に客付けができなければ、空室による家賃の機会損失が大きくなってしまいます。そこで貸主の中には、繁忙期中の早期成約を目指し、広告料を設定すべきかどうか悩んでいる方もいるはずです。



しかし結論からお伝えすると、繁忙期だからという理由だけで広告料を増やす必要はありません。まずは反響数や内見数、募集条件、室内の競争力などを確認し、空室の原因を把握したうえで判断することが重要です。



本投稿では、弊社物件での募集経験をもとに、繁忙期に広告料を付けるべきかについてお伝えします


▶︎お知らせ◀︎


私の経営する有限会社山長では、アパート経営改善・空室対策コンサルティングを行っています。かつて私自身が直面した「自己破産寸前」だった状態を、独自の高付加価値リノベーションで再生。入居率77%から年間平均95%以上への改善、年間家賃収入約430万円増加という、自社物件での実績をもとに、オーナー様の経営改善をサポートしています。


その実績は『全国賃貸住宅新聞』『楽待』などのメディアにも多数紹介されています。まずはお手軽な無料相談からお気軽にご相談ください。 [→詳しいプロフィールと解決事例は記事末尾へ]





▼ 目次




【本記事でお伝えする結論】


  • 繁忙期でも、広告料を設定するだけで早期成約につながるとは限らない。


  • 家賃を下げても、競合物件と比較して競争力がなければ選ばれにくい。


  • 広告料を増やす前に、物件の競争力を高める空室対策を検討することが重要。




1.そもそも広告料とは?


そもそも広告料とは?

本題に入る前に、広告料について簡単に説明します。



仲介会社が賃貸物件の契約を成立させた場合、仲介手数料を受け取ることができます。賃貸物件の場合、仲介会社が貸主・借主双方から受け取ることができる仲介手数料は、原則として合計で家賃1.1か月分以内と定められています。


また、一方から受け取れる仲介手数料は原則として家賃0.55か月分以内ですが、媒介の依頼を受ける際に承諾を得ている場合は、一方から家賃1.1か月分を受け取ることもできます。



実際の賃貸契約では、借主が仲介手数料を全額負担することに承諾し、借主から仲介手数料を受け取るケースもあります。



一方、広告料(AD)とは、貸主側から仲介会社へ支払われる費用で、賃貸物件の客付けを促進する目的などで設定されることがあります。募集状況に応じて貸主が設定するケースだけでなく、エリアや募集条件によっては、あらかじめ広告料が設定されているケースもあります。



広告料が設定されている物件が成約すれば、仲介会社は仲介手数料とは別に、貸主から広告料を受け取れます。そのため、広告料の設定は仲介会社が物件を紹介する動機のひとつになり、客付けを促す目的で利用されています。



2.賃貸繁忙期に広告料は付けるべき?


繁忙期に広告料は付けるべきではない

先程もお伝えした通り、広告料を設定することで、仲介会社が物件を紹介する動機のひとつになります。



しかし、賃貸繁忙期だからという理由だけで広告料を設定しても、それだけで早期成約につながるとは限りません。その理由について解説していきます。



部屋探しで比較される物件数は限られている


部屋探しで比較される物件数は限られている



SUUMOが発表した「2024年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」によると、部屋探しをした方が訪問した仲介会社の店舗数は平均1.5件となっています。



また、株式会社AlbaLinkが賃貸物件に住んでいる方を対象に行った調査では、現在住んでいる物件に決めるまでの内見件数は平均3.0件となっています。




このように、内見者が実際に訪問する仲介会社や内見する物件数には限りがあることが分かります。そのため、広告料を設定することで仲介会社から紹介されやすくなったとしても、内見者が求める家賃・間取り・立地・設備などの条件に合っていなければ、最終的に選ばれるとは限りません。



実際にAlbaLinkの同調査でも、現在住んでいる物件を選んだ決め手として、「間取り」「立地条件」「家賃」「設備」などが挙げられています。



つまり広告料は、仲介会社が物件を紹介する動機のひとつにはなりますが、入居希望者から見た物件そのものの競争力を高めるものではありません。


希望条件に合わなければ新築でも成約するとは限らない


希望条件に合わなければ新築でも成約するとは限らない

これは、弊社物件を管理している管理会社直営の仲介会社店長から直接聞いた話です。



新築物件は一定の需要があるものの、近年は建築費などの上昇によって募集家賃が高くなっている物件もあります。そのため、早期に部屋を埋める目的で新築物件でも広告料を設定するケースがあるとのことです。



しかし広告料を設定しても、家賃などの募集条件が入居希望者の希望と合わなければ、完成後も募集が続くケースがあると教えてもらいました。



これは弊社物件がある山梨県での話であり、地域によって賃貸市場や募集状況は異なります。



実際に弊社物件の近隣にある2025年12月に完成した新築賃貸マンションでも、2026年9月末時点で1室が募集を続けていました。



この事例からも、少なくとも弊社物件の周辺では、「新築」「広告料あり」という条件だけで早期成約できるとは限らず、入居希望者の希望条件と物件の募集条件が合っているかも重要だと考えています。



3.弊社が広告料より優先している空室対策


弊社が広告料より優先している空室対策


弊社では、広告料を増やすよりも、入居ターゲットに選ばれる物件をつくり、その魅力を伝えることを優先しています。



弊社が所有するのは、1993年築のファミリー向けアパート3棟です。以前は表装リフォームを強化していたこともあり、周辺相場より高い家賃で募集しても、客付けに大きく苦戦することはありませんでした。



しかし2017年の繁忙期には、募集していた4部屋のうち成約できたのは1部屋だけでした。さらに3月末に転勤による退去が2件重なり、その年の入居率は77%まで低下しました。



空室が長期化した場合、家賃の値下げや広告料の設定によって客付けを促す方法も考えられます。



しかし、弊社物件がある山梨県は賃貸住宅の空室率が全国平均より高く、周辺には同築年の競合物件も多くあります。そこで、家賃を下げるだけでは競合物件との差別化が難しいと考え、物件そのものの競争力を高める必要があると判断しました。



リビングをリノベーション


そのため2018年から、空き部屋を順次リノベーションしています。



単に設備や内装を新しくするのではなく、20~30代のカップルや新婚世帯を主な入居ターゲットとして、間取り・設備・デザインなどを見直しています。



また、リノベーション後は家賃の値上げも行っていますが、築年数や周辺相場だけを基準にするのではなく、競合物件や新築物件の募集条件なども確認したうえで募集家賃を設定しています。



▶築年数が経過した賃貸物件の競争力を高めるリノベーションについては、関連記事「空室対策リノベーション完全ガイド」をご覧ください。



さらに、リノベーションと同時に取り組んだのが自社での情報発信です。


さらに、リノベーションと同時に取り組んだのが自社での情報発信です。



弊社では物件公式ウェブサイトを開設し、SNSと併用して空室情報やリノベーションした部屋の魅力を発信しています。



20~30代はGoogle検索だけでなくSNSも情報収集に利用していることから、ターゲット層に訴求できる部屋をつくり、その魅力をホームページやSNSで発信することで、仲介会社からの紹介だけに頼らず、入居希望者にも物件情報を届けられる仕組みをつくりました。



その結果、2017年に77%まで低下した年間入居率は、2020年以降95%以上を継続しています。また、リノベーション済みの部屋を再募集する際に家賃を値上げしても、早期成約につながった事例があります。



▶弊社が実際に行ってきたリノベーションによる空室改善や収益改善については、「空室対策リノベーション実績」をご覧ください。


広告料を設定した競合物件より先に成約した事例


広告料を設定した競合物件より先に成約した事例


実際の募集事例を紹介します。



弊社物件では、2025年1月末に約8年間入居されていた部屋が退去しました。当初は退去後にリノベーションを予定していましたが、退去後すぐに内見が入り、リノベーション工事を行う前に入居申込となりました。



▶こちらの部屋の詳細については、関連記事「退去後わずか3日で入居申込、家賃12%値上げに成功」をご覧ください。




一方、同じ時期に近隣では、弊社物件と同じ間取りの2005年築の競合物件も募集され、広告料0.5か月分が設定されていました(礼金0.5か月分の設定あり)。結果として弊社物件が先に成約し、競合物件は3月末頃まで募集が続いていました。



さらに弊社物件の成約後、別の方から内見したいとの問い合わせがありました。すでに成約していたため、管理会社直営の仲介会社が前述の競合物件を紹介しましたが、その方も競合物件では成約に至りませんでした。



もちろん、これは一つの募集事例であり、この結果だけで広告料の効果を判断することはできません。

ただ、こうした実際の募集経験から、弊社では広告料を増やすことを最初に考えるのではなく、入居ターゲットから選ばれる物件をつくり、その魅力をホームページやSNSで伝えることを優先しています。


4.まとめ


今回は、繁忙期に広告料をつけるべきかについてお伝えしました。



広告料は仲介会社が物件を紹介する動機のひとつになりますが、入居希望者が求める家賃・間取り・立地・設備などの条件に合っていなければ、広告料を設定しても早期成約につながるとは限りません。



また、家賃を下げれば必ず成約できるわけでもありません。現在の部屋探しでは複数の物件を比較して決めるため、競合物件と比べて魅力がなければ、値下げだけで選ばれることは難しくなります。



それならば、広告料や家賃値下げを最初に考えるのではなく、**空室の原因を確認したうえで、室内の競争力に課題がある場合は、その費用をリフォームやリノベーションに回し、物件そのものの競争力を高めることもひとつの方法です。



それによって早期成約や家賃維持・値上げにつながれば、中長期的な投資対効果も期待できます。



弊社でもこの考え方をもとに、2018年から空室対策リノベーションと自社での情報発信に取り組んできました。




▶家賃を下げる前に確認しておきたい空室対策については、関連記事「家賃を下げる前に行うべき空室対策とは?」をご覧ください。


▶弊社が実際に行ってきた空室対策リノベーションと、入居率・家賃収入の改善実績については「空室対策リノベーション実績」をご覧ください。



今回ご紹介した内容は、私自身が1993年築のアパートを運営する中で実践し、試行錯誤を重ねながら取り組んできた空室対策です。



しかし、「何から始めればよいのかわからない」「自分の物件でも活用できるのか判断できない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。



そのような場合は、(有)山長の無料相談をご利用ください。






空室対策コンサルタント 有限会社山長

有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)    空室対策コンサルタント


1993年に祖父が建設した3棟のアパートを、2007年に突如相続。当時は赤字経営に陥り、修繕費すら捻出できない絶望的な状況からのスタートでした。


暗中模索の中、2018年より独自の「高付加価値リノベーション」を本格開始。


その結果、2020年以降はリノベーション前の入居率77%から、年間平均95%以上へと大きく改善しました。築30年以上の物件ながら、周辺相場より10%以上高い家賃設定で「年間収入430万円アップ」を達成しています。


この逆転劇は『全国賃貸住宅新聞』などの業界メディアでも大きく取り上げられました。


現在は、山梨県内を中心に空室対策コンサルタントとして活動。自ら苦境を乗り越えた「大家の痛みがわかる専門家」として、コストを抑えつつ物件収益を最大化する、持続可能な満室経営をサポートしています。


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

▶︎まずはお気軽にお問い合わせください

055-241-2218

090-8514-3562



コメント


bottom of page