低コスト空室対策が成功しないと断言できるわけとは?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 2025年6月25日
- 読了時間: 6分
近年の賃貸業界では低コストで行う空室対策が注目を集めています。その代表的な方法が、最低限のリフォームにホームステージングをプラスするという手法です。
実際この方法を採用した物件では、築年数の古さや空室率が悪いエリアといった不利な条件下でも、早期客付けに成功しています。最小限のコストで客付けができれば、空室による家賃機会損失を最小限に抑えられます。
しかしこの方法にはいくつかの課題があります。

まず、こうした空室対策は手軽に参入できるため、市場全体で同質化が進みやすい点です。またより高い効果が期待できる、新たな空室対策が登場する可能性も考えられます。
その結果、これまで効果的とされていた従来の対策が通用しなくなり、一気に状況が悪化する恐れがあります。このようなリスクはマーケティングの分野でよく知られている「同質化」や「破壊的イノベーション」によるものです。
過去の事例から見ても、これらが発生した際には、順調だった企業が急激に業績を落とした例は少なくありません。
同質化がなぜ危険なのか?
一時期、大手牛丼チェーンでは大幅な値下げを行いました。その背景にはBSE(牛海綿状脳症)問題/消費者の低価格志向の高まりが挙げられます。しかし結果として、大手牛丼チェーン3社はいずれも売り上げを大きく減少させてしまいました。
破壊的イノベーションが生まれると形勢は逆転する
同じ製品でも革新的な製品が登場すると、既存製品の需要は瞬く間に低下します。その代表的な例がカメラです。
かつてはカメラといえば一眼レフが主流でしたが、現在では一眼レフ匹敵する性能を持つカメラ付きのスマートフォンが普及しているため、一眼レフ市場は急激に縮小しています。

低コストで行う空室対策には、以下のような問題点が考えられます。
問題点①:長期入居が難しくなる
低コスト空室対策の一番の問題点は、室内機能性を向上させる取り組みが十分に行われていない点です。
築年数が経過すると、物件の断熱性や湿気対策、防音性能といった室内機能性は徐々に低下していきます。その影響で多くの借主が不満を抱いています。リクシル住宅研究所の調査によると、こうした不満を抱いた借主の約3割が、その解消を目的に住替えを検討しているとのことです。
これにより、借主の長期入居に繋げることが難しくなり、結果的に物件の稼働率が低下してしまうリスクが高まります。
問題点②:家賃相場を意識しなければならない
低コスト空室対策は従前と比べ資産価値が向上していないため、家賃相場を考慮した集客が求められます。そのため客付けできても従前と比べ収益が減少し、同じ物件内で家賃が異なることから、借主からのクレームが発生するリスクが高まります。
さらに、客付けできても借主属性は低下するため、これが原因で借主間のトラブルが増加します。こうしたトラブルにより退去者が出ると、再募集時告知をしなければならないため、今後の客付けがより難しくなります。
問題点③:修繕費が上昇する
建物の築年数が経過すると経年劣化による影響が表れる箇所が増加し、目に見えない部分でも劣化が進行するため、修繕費はどうしても高くなりがちです。
しかし適切な時期にリフォームなどのメンテナンスを行うことで、何も手を加えない物件と比べ修繕費を抑えることができます。
低コスト空室対策は最低限のリフォームしか行わないため、見逃してはいけない劣化を確認できない場合があります。その結果突発的な修繕が発生しやすいくなり、修繕費の増加だけでなく、入居中に重大な建具トラブルが発生すると、お見舞の支払いが必要となり、さらに退去されるリスクも高まります。
つまり低コスト空室対策を行い、客付けできたとしても室内機能性や借主属性は低下してしまうため、稼働率や収益性の向上は期待できません。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から自然素材を取り入れたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開しています。
▶弊社リノベーション詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
他社物件ではほとんど見られない無垢材や漆喰といった自然素材を積極的に採用し、競合物件との差別化を図っています。その結果、弊社リノベーション物件は資産価値を最大限に引上げ、競争の少ないブルーオーシャン市場を実現しました。
このアプローチがもたらした成果として、以下の点が挙げられます。
成約期間短縮
収益性向上
長期入居
また定期的にリノベーションを行うことで、通常では発見しにくい劣化箇所を把握し、建具トラブル予防/建物寿命を延ばすことにも成功しています。
弊社リノベーション物件は、同築年の家賃相場より1万円以上高く設定していますが、本執筆時の2024年9月6日現在満室状態継が続き、2020年以降増収増益達成。さらに2024年度にははアパート家賃収入が過去最高を更新しました。
一方エリア内にある弊社と同築年の競合物件では、適正家賃に設定しているものの、客付けに苦戦し物件によっては6か月以上空室が続いているところがあります。

こうした事例から言えるのは、弊社が展開した差別化空室対策リノベーション、すなわち破壊的イノベーションが価格競争からの脱却を成し遂げ、安定した集客と収益基盤を確立したという点です。
マーケティング用語で言う「イノベーションのジレンマ」という概念がまさにこれであり、高コストであっても他社が真似できない独自の価値を生み出すことが、弊社の成功要因と言えます。
弊社代表が低コスト空室対策では成功しないと断言している理由も、ここにあります。破壊的イノベーションによる優位性がなければ、収益性や稼働率で劣勢に立つことは明らかだからです。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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