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入居時に行われる賃貸オーナー審査、厳しくしたほうがいい?

更新日:2022年12月30日



近年の入居審査では「家賃保証会社」を利用するのが一般的となりました。

入居審査の流れは、まず家賃保証会社による審査→管理会社審査→貸主審査となり、全ての審査をパスしなければ、契約手続きを行うことができません。

 

なお、上記審査は集金管理物件/自主管理物件が対象となり、サブリース物件は貸主審査はありません

 


入居審査で問題が発生することは正直それ程多くはありません。

ただ入居審査は「管理会社及び貸主の考え」によって、各管理会社でばらつきがあるのは事実です。


本投稿は、入居時に行われるオーナー審査は厳しくしたほうがいいのかどうかについて、お伝えいたします。

 

▼目 次

1.入居審査でわかること

(1)過去の滞納歴がわかる

(2)家賃支払い能力があるか、確認できる

(3)入居希望者の属性

2.管理会社にとって一番敬遠したいこととは?

3.入居審査で引っかかる=質の低下が懸念

(1)入居者トラブル増加

(2)設備を破損させてしまう

(3)退去させたくても難しい

4.まとめ

 

1.入居審査でわかること

(1)過去の滞納歴がわかる

今では「約8割の物件で家賃保証会社」を、契約時に利用していると言われています。

保証会社は、主に「信販系(信販会社が運営)」「信用系(保証協会が加盟している)」「独立系(管理会社の子会社が運営)」の3つのグループに分かれています。


その内「信販系」「信用系」に属している保証会社では、独自に「信用情報を確認」することができるため、過去5年間に「家賃滞納やクレジットカード滞納など」があると、すぐに判明いたします。



(2)家賃支払い能力があるか、確認できる

管理会社が保証会社を利用する最大の理由は、万が一家賃滞納が発覚した場合、保証会社に代位弁済してもらうことによって、管理会社における家賃滞納を予防することです。そのため契約者となられる方が、家賃支払い能力があるのかどうかは、入居審査時においては、非常に重要な問題。


信販系及び信用系保証会社は、独立系保証会社と比べて「審査が厳しい」と言われています。家賃滞納もそうですが、家賃支払い能力も非常に気にしています。一般的には「入居希望先の家賃が手取り収入の30%以下」であれば、家賃支払い能力があると認められます。


(3)入居希望者の属性

仲介会社担当者は、常日頃からお客様を物件案内しているので、お客様の属性=人間観察能力は、人並みにあります。もし、仲介担当者が「この人を入居させてしまうと、トラブルになりそう」と直感で感じた場合には、その旨を管理担当者や貸主に報告します。

 

▶家賃保証会社の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。

【過去記事】家賃保証会社利用物件がどうして増加傾向となっているのか?

 


2.管理会社にとって一番敬遠したいこととは?

管理会社にとって一番敬遠したいこととは?

不動産管理会社にとって、一番恐れているのは「家賃滞納」です。


保証会社を利用することによって、管理会社内における家賃滞納リスクは「ゼロ」となります。


保証会社を利用することによって、借主の家賃支払先が「保証会社」となるため、管理会社が滞納があることに気づくのは、家賃滞納が連続して3か月してからの時が多いです。

 

家賃支払いに関する流れ

借主家賃支払い→保証会社(滞納があっても立替)→管理会社→貸主

 

保証会社によって、対応が異なりますが、厳しい保証会社では「家賃が連続して3か月以上続くと、契約上における信頼関係が破綻」したと見做して、「賃貸借契約の解除」をした後に「不動産明け渡し訴訟」(=所謂強制退去)を起こしてきます。


3か月以上滞納が続くと、裁判所も「契約上における信頼関係破綻している」と判断するケースが多いため、強制退去を認めることが多くなります。

強制退去処分が決定すると、裁判所から派遣された執行官立ち合いの元、強制的に退去して頂く事になるため、物件イメージが悪くなります。


管理会社としても、自社のブランドにキズをつけることにもなるので、入居審査時に家賃滞納があると、入居審査が厳しくなる傾向が強くなります。

 

▶強制退去の詳細に関しては、こちらをご覧下さい。

家賃滞納を3ヶ月以上続けると強制退去?裁判リスクや、回避する方法を徹底解説

 

3.入居審査で引っかかる=質の低下が懸念

入居審査で引っかかる=質の低下が懸念

集金管理物件(サブリース契約ではない物件)では、貸主の入居許可決済が必要となります。



入居審査時に「滞納」「入居者属性の低下」が発生した場合、それらは全て貸主に報告することになります。もちろんですが、管理会社担当者の私見も併せて報告した上で、決済してもらうことになりますが、家賃入金を急ぎたいがため「入居審査を甘く」してしまうと、入居後大変なことになってしまいます。


(1)入居者トラブル増加

属性が低い方を入居させてしまうと、「騒音問題」等を発生させてしまい、借主同士によるトラブルが発生しやすくなります。


(2)設備を破損させてしまう

たまにありますが、属性が低い方を入居させてしまうと、設備を壊してしまう可能性があり、トラブルを引き起こしてしまう可能性が出てきてしまいます。


(3)退去させたくても難しい

仮に明らかに「故意に発生させたトラブル」を何度も起こしたとしても、賃貸借契約が成立した時点で、「借家権」という法的保護が与えられます。これがあることによって、貸主が借主に「退去して下さい」といったとしても、正当事由がない限りは、強制退去させることができません。


正当事由を認めてもらうためには、司法判断を仰がなくてはならないので、ハードルが高くなり、退去させたくても難しくなってしまいます。

 

▶借主の質の低下がもたらしたトラブルに関しては、こちらの記事をご覧下さい。

〈茅ヶ崎刺殺事件〉「家賃4万円の部屋で230万円以上を滞納」「以前より住居を不法占有」…外資系IT社員を殺害した50歳無職男の裁判官も呆れ果てた不動産トラブル「別の部屋の住人が私を泥棒にしようとした!」

 

4.まとめ


今回は、「入居時に行われる賃貸オーナー審査」についてお伝えいたしました。


空室を少しでも埋めるためには、多少入居審査を甘くしたほうがいいのではといった考えも出てくると思います。しかし、上述の通り入居を許可した時点で「借家権」問題が浮上してくることから、問題行動を起こしたとしても、正当事由がない限りは借主を強制的に退去させることはできません。


また借主の質を低下させてしまうような賃貸経営を続けていると、場合によっては貸主に危害を与える借主が出てきてしまうため、やはり入居審査は厳しくした方が、結果的には安定した賃貸経営を行うことができると推察いたします。



今回ご紹介した内容は安定した賃貸経営を継続するためには必要な情報です。


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有限会社 山長

取締役 長田 穣(オサダミノル)

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