賃貸物件を最も借りる方の人口(生産年齢人口:15~64才)は少子高齢化の影響により2050年には約5,270万人(2021年比約30%減)に減少すると言われています。
人口が少なくなれば当然賃貸需要も少なくなるものの、今後も節税対策の一環で新規新築物件の供給は増え続けるため、一部の大都市圏以外では賃貸空室率はさらに悪化します。
賃貸空室率の悪化は競争力が低下した築20年以上の賃貸アパートは圧倒的に不利になり、適正家賃~以下で募集しても供給数が多い/価格競争の影響で客付けが難しくなる→淘汰する可能性が出てきます。
しかし近年では部屋探しの価値観が多様化しているため、リノベーションを行えば築年数で物件判断される方が少ないため収益アップ+満室経営も夢ではありません。
本投稿は賃貸物件を満室にさせるリノベーション戦略についてお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.賃貸リノベーションを成功させるには?
賃貸リノベーションはリフォームと比べ高額な費用が発生します。そのため賃貸リノベーションで成功させるには、リノベーション価値の目減りを小さくし2回転/3回転しても早期客付け+家賃維持が期待できる部屋作りをしなけば意味がありません。
しかし競合が多くなれば価格競争が発生し、またリノベーション価値が下落すれば家賃値下げを余儀なくされます。上記を避けるには弱者の立場に立ったランチェスター戦略を行うしか方法はありません。
1)ランチェスター戦略とは?
ランチェスター戦略とは市場競争で競合に勝つための戦略理論のひとつで、中小企業が大企業に勝ち抜くために役立つ戦略のこと。もともとは第一次世界大戦時における英国人フレデリック・ランチェスター氏が提唱した戦闘法則「ランチェスターの法則」がベースとなっています。
2)弱者が強者に勝つ5つの法則
ランチェスター戦略は強者と弱者に分類され、ここでいう強者とは特定市場でシェア1位の企業のこと、2位以下は弱者の位置づけとなります。賃貸業界で置き換えると…
強者:新築物件/大手リノベーション会社
弱者:これからリノベーションを行う物件
となります。強者は弱者を徹底的に叩くためにミート戦略を行いますが、弱者が強者に勝つには以下の5つの法則を活用しなければなりません。
局地戦:ビジネスの領域を絞る
一騎打ち:一社限定と競合する
接近戦:顧客に近づいてビジネスを行う
一点集中:1点に絞って戦う
陽動作戦:競合相手の裏をかく
弊社物件は築年数が古いため2018年から空き室を随時リノベーションしていますが、実は上述の弱者の5大法則を活用したことで、2年後から3期連続増収増益/物件稼働率95%以上を継続させることに成功しています。
2.賃貸物件を満室にさせるリノベーション戦略
弊社物件がある山梨県は賃貸空室率全国ワースト3位で、約30%空室といわれています。また弊社物件は1993年に施工された2LDKでエリア内にある競合物件は1990年~2000年代に施工された物件が多いため価格競争が激化しています。
その中で弊社物件はリノベーションを行い3期連続で増収増益+稼働率95%以上を継続させることに成功していますが、具体的には以下の対策を行っています。
局地戦:ビジネスの領域を絞る
山梨県の賃貸市場でも近年リノベーションを行う物件が増えてきています。ただエリア内にある競合リノベーション物件を比較すると…
新築物件と類似している
リノベーションコンセプトが不明
他社リノベーションとの差はあまりない
ことがわかりました。弊社物件は2LDKで20~30代カップル/新婚さんが多く入居し、所謂ファミリー物件は女性が成約のカギを握っていることから、20~30代女性が興味を示し競合他社が絶対真似できない自然素材を用いたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開しています。
コストがかかるカフェスタイルリノベーションを行うことで競合リノベーション物件との徹底的な差ベル化を図ることができ、従前と比べ資産価値/訴求力が向上したため、募集時期関わらず早期客付けが可能となりました。
一騎打ち:一社限定と競合する
女性はおしゃれなカフェ巡りに興味を示しています。株式会社スマイルモアが全国の20代女性300人にアンケート調査を行ったところ、約6割が興味があると回答しています。視点を変えれば日々の暮らしの中にカフェテイストを取り入れたいと考える方は潜在的に多いと思われます。
そこで弊社リノベーションでは自然素材の漆喰や無垢材を可能な限り室内に取り入れることで、本格的なカフェスタイル空間を作りました。ここまで行うリノベーション物件はエリア内には全くないため、家賃値上げしても納得して入居してくれるため、収益アップを図ることができています。
接近戦:顧客に近づいてビジネスを行う
築年数が経過すると室内機能性は低下するため「住みにくい」イメージが先行してしまいます。そこで弊社物件では上級グレードのリノベーション部屋のみ自然素材の漆喰を居住スペースに施工しています。
漆喰を施工することで室内機能性を大幅に改善させることができるものの、顧客の中には漆喰効果を知らない方が多いです。
弊社物件では公式サイトを独自に開設しているため、同サイトから内見予約が入った際は弊社代表自ら内見同行しています。その際漆喰のメリットはもちろんのこと、借主の声を直接伝えることで「住みやすいアパート」を認識させることで成約率を高めることに成功しています。
一点集中:1点に絞って戦う
弊社物件ではリノベーションを機に弊社オリジナルのカフェスタイルキッチンを導入しています。キッチン本体はそのまま活用し、無垢材扉/キッチンパネルを新たに設置しただけです。
家事の中で最も長くいる場所はキッチンで、特に女性はキッチンの利便性はもちろんですがデザイン性も非常に意識しています。そのためシステムキッチンをただ単に入れ替えただけでは、次第に飽きられることは明白です。
無垢材扉を取付けたオリジナルキッチンを製作することで、キッチン全体から温かみや居心地が感じられるため、料理をする時間がとても楽しくなります。またカフェスタイルキッチンを導入している物件はまずないため、訴求効果を最大化させることに成功しています。
陽動作戦:競合相手の裏をかく
賃貸物件を探している方にとって高額になる初期費用は少しでも抑えたいと考えています。ただ99.9%のリノベーション物件は「初期費用はあくまでも借主の問題」と捉え特段対応していないのが現実。
弊社物件は大手管理会社に管理委託契約を結んでいるため、直営の仲介会社が物件募集の窓口となっています。そこで弊社公式サイトから入居申込された方を直営の仲介会社に紹介/賃貸借契約を結ぶ代わりに、初期費用を相場の4分の1程度に抑えた特別価格にしてもらうことに成功しています。
初期費用の見積もりを内見時にお渡しし「浮いた費用を新生活費用に回してください」と伝えると、入居後の生活イメージが一気に連想しやすくなるため、約8割の確率で内見当日に入居申込されます。
3.まとめ
今回は賃貸物件を満室にさせるリノベーション戦略についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
リノベーションを行うと従前と比べ価値が向上するので客付け+収益アップ効果が期待できます。一方で顧客目線に立ったリノベーション戦略を行わないと訴求力が高まらないため、思っているような結果を出すことはできません。
特に今後リノベーションを行う物件は増加することが予想されるため、今回紹介した弱者の立場に立ったランチェスター戦略を行わなければ安定した家賃収入を得ることは難しくなります。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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