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新築&リノベーション賃貸の違いを徹底解説


築年数が経過した賃貸物件を所有していると、修繕費の増加や設備の老朽化、空室、減価償却の進行などをきっかけに、今後の物件経営を見直す時期が訪れます。



その際、貸主にとって大きな判断となるのが、「既存建物を解体して新築に建替えるか」「現在の建物を活かしてリノベーションするか」という選択です。



新築は新たな建物として長期的な運用を始められる一方、多額の建築資金が必要になります。リノベーションは既存建物を活用できるため投資額を抑えやすい反面、建物の状態や今後の保有方針まで考えて判断する必要があります。



私自身も1993年築の賃貸アパートを所有しており、建替えではなく既存物件を活かしたリノベーションを進めてきました。



本記事では、貸主の立場から新築とリノベーションのメリット・デメリットを比較し、築古物件の出口戦略を考える際の判断ポイントについて解説します。



▶なお、築年数が経過した賃貸物件でリノベーションを検討する際の費用や判断基準、実際の事例については、関連記事「空室対策リノベーション完全ガイド」で詳しく解説しています。



▶︎お知らせ◀︎


私の経営する有限会社山長では、アパート経営改善・空室対策コンサルティングを行っています。かつて私自身が直面した「自己破産寸前」だった状態を、独自の高付加価値リノベーションで再生。入居率77%から年間平均95%以上への改善、年間家賃収入約430万円増加という、自社物件での実績をもとに、オーナー様の経営改善をサポートしています。


その実績は『全国賃貸住宅新聞』『楽待』などのメディアにも多数紹介されています。まずはお手軽な無料相談からお気軽にご相談ください。 [→詳しいプロフィールと解決事例は記事末尾へ]




▼ 目次




【本記事でお伝えする結論】


  • 新築とリノベーションにはそれぞれメリット・デメリットがあり、物件の状況に合わせた選択が重要。


  • 築年数だけで建替えを決めず、建物の状態や賃貸需要、投資額、収益性を踏まえて判断することが重要。


  • 既存建物を活用できるなら、リノベーションで収益力を高め、将来の建替えに備える方法もある。



1.新築&リノベーションについて


新築&リノベーションについて

本題に入る前に新築/リノベーション、また費用面についておさらいしたいと思います。

新築物件


新築物件とは築1年未満+入居履歴がない物件のことで、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって定義づけられています。なお築1年未満でも入居履歴があれば新築物件ではなく築浅物件となります。



リノベーション物件


築年数が経過すると、設備や間取りが現在のライフスタイルや入居者ニーズに合わなくなることがあります。



リノベーション物件とは、既存物件の設備や内装、間取りなどを見直し、機能や価値を高める改修を行った物件です。



費用面


新築とリノベーションでは工事を行う範囲が異なるため、必要となる費用にも大きな違いがあります。



新築は、建物を基礎や構造部分から新たに建設するのに対し、リノベーションは既存建物の構造や利用できる設備などを活かしながら、間取り・内装・設備など必要な部分を改修します。



そのため、構造や建築規模、使用する設備・部材、施工範囲などによって費用は大きく異なりますが、既存建物を活用するリノベーションは、新築と比べて初期投資を抑えやすい傾向があります。



ただし、リノベーションでも施工範囲が広くなれば工事費は高くなるため、単純に「リノベーション=安い」と判断することはできません。



また、新築・リノベーションのどちらを選択する場合でも、工事費だけで判断するのではなく、工事後に見込める家賃や収益、投資額の回収期間、資金調達などを含めて検討することが重要です。



2.新築&リノベーションの違いを徹底解説


新築&リノベーションの違いを徹底解説


貸主から見た新築/リノベーション物件のメリット&デメリットを挙げると以下のとおりです。




1)新築メリット、デメリット


メリット①:節税効果が高い


節税効果が高い

新築物件の最大のメリットはやはり節税効果が高い点です。賃貸アパートの取得費用は法定耐用年数で分割し、複数年にわたって計上することができます。



法定耐用年数は構造躯体によって異なりますが、築年数が耐用年数を過ぎると減価償却費用を経費計上できないため、帳簿上その分の費用が利益加算されるため所得税や住民税が高くなります。



新築物件を建てることで新たな減価償却費用が生まれるため、税圧縮効果が高くなります。


メリット②:空室&修繕リスクが少なくなる


空室&修繕リスクが少なくなる


新築物件は、新しい設備や間取り、内装などを訴求しやすいため、築年数が経過した物件と比べて入居希望者から選ばれやすく、一定の賃貸需要が期待できます。



そのため、立地や家賃設定などが市場ニーズに合っていれば、空室リスクを抑えやすいことは新築物件のメリットのひとつです。



また、建物や設備が新しいため、築年数が経過した物件と比較すると、当初は経年劣化による修繕が発生しにくく、修繕リスクを抑えやすいというメリットがあります。



一方、築年数の経過とともに外装や室内設備などの経年劣化が進むと、修繕が必要となる箇所が増え、修繕費が賃貸経営の収支に影響することがあります。



デメリット①:初期費用が高い


初期費用が高い

新築アパートを建設する際、アパート本体費用の他に不動産取得税/登録免許税/消費税/印紙税などの税金が発生します。また昨今はインフレの影響により建築部材が高騰し、従前と比べ新築価格は約2割アップとなっています。



そのため新築物件を建設する際は、ある程度の頭金を用意しないと融資が通りにくくなります。


デメリット②:家賃下落が早くなる


家賃下落が早くなる

築年数が経過すると物件資産価値が下落するため空室率悪化/客付けのために家賃値下げ/修繕費増加/金利上昇などの影響が出やすくなりキャッシュフローが悪化することが予想されます。



2)リノベーションメリット、デメリット

メリット①:早期客付けが期待できる


早期客付けが期待できる

近年は部屋探しに対する価値観が多様化しており、築年数だけではなく、間取りや設備、内装、暮らしやすさなどを重視して物件を選ぶ方もいます。



そのため、入居ターゲットのニーズに合わせて間取りや設備、内装などを改善することで、築年数が経過した物件でも競争力を高め、早期客付けにつながる可能性があります。



また、既存建物を活用したリノベーション物件は、新築物件と比べて家賃を抑えて募集しています。そのため、新築・築浅物件を検討している方にとっても、家賃と室内の設備・デザインなどの条件が合えば、部屋探しの選択肢のひとつになり得ます。


メリット②:家賃値上げができる


家賃値上げができる

入居中の家賃については、貸主が一方的に自由に値上げできるものではありません。家賃の増額について借主との合意が得られない場合には、借地借家法に基づいた手続きが必要になります。



一方、退去後にリノベーションを行い、間取りや設備、内装などを改善することで物件の競争力が高まれば、周辺相場や競合物件との比較で募集条件に妥当性がある場合、従前より高い家賃で募集できる可能性があります。



ただし、リノベーションを行えば必ず家賃を値上げできるわけではありません。リノベーション後の物件価値だけではなく、立地や周辺相場、競合物件の家賃、入居ターゲットなどを踏まえて募集家賃を設定することが重要です。



▶弊社が実際に行ったリノベーションの施工内容や、家賃・入居率への影響については、関連記事「空室対策リノベーション成功事例紹介」で詳しく紹介しています。


デメリット①:費用が高くなる


費用が高くなる


新築物件を建てるより空き室をリノベーションした方がトータルコストは大幅に抑えられるものの、リフォームと比べると倍近い費用が発生するため、貸主によってはリノベーション資金を借り入れることになります。



デメリット②:節税効果は限定的


節税効果は限定的

リノベーションは、一般的に既存物件の設備や間取り、内装などを改善し、従前より機能や価値を高めることを目的に行われます。



そのため、工事内容によっては、資産価値を高めるための「資本的支出」に該当する場合があります。


資本的支出に該当した費用は、その年に全額を必要経費として計上するのではなく、原則として減価償却によって複数年にわたり必要経費として計上します。



つまり、リノベーションにまとまった費用をかけたとしても、工事費全額をその年の必要経費にできるとは限らないため、短期的な節税効果は限定的です。




3)最適な出口戦略とは?


最適な出口戦略


築30年以上が経過した賃貸物件では、建物の構造や取得時期などによっては建物本体の減価償却が終了し、今後の出口戦略を本格的に検討する時期を迎えます。



建物の老朽化が進んでいる一方で、今後も一定の賃貸需要が期待できるのであれば、既存建物を建替えて新築物件として再スタートすることも選択肢のひとつです。



しかし近年は、建築資材価格や人件費などの上昇によって、新築に必要となる建築費も高くなっています。




減価償却による節税効果だけを考えて建替えを判断するのではなく、建替え後にどれだけキャッシュフローを確保できるのかまで事前に検証することが重要


そのため、減価償却による節税効果だけを考えて建替えを判断するのではなく、建替え後にどれだけキャッシュフローを確保できるのかまで事前に検証することが重要です。



一方、建物の状態に問題がなく、今後も一定の賃貸需要が期待できるのであれば、すぐに建替えるのではなく、既存建物を活用してリノベーションを行い、収益力を改善しながら将来の建替えに備える方法もあります。



弊社でも1993年築のファミリー向け賃貸アパート3棟20戸を所有しており、すでに築30年を超えています。また、物件はリニア中央新幹線の山梨県駅(仮称)から車で5分程度の場所にあることから、今後も一定の賃貸需要が期待できると考えています。



そのため、弊社では築年数だけを理由に建替えを急ぐのではなく、2018年から既存建物を活かしたリノベーションを段階的に進めています。2026年5月末時点では、20戸中15戸でフルまたは部分リノベーションを実施しています。



その結果、2017年に77%まで低下した年間入居率は、2020年以降95%以上を維持しています。



こうした実績から、現在の建物を活用でき、今後も賃貸需要が期待できるのであれば、リノベーションによって競争力や収益性を維持・改善しながら自己資金を蓄え、その後に建替えを検討することも出口戦略のひとつだと考えています。



建替えまでにある程度の自己資金を確保できれば、将来の借入額や返済負担を抑えることにつながります。そのため、焦って建替えるのではなく、リノベーションによる収益改善と自己資金の確保を進めたうえで建替えを検討する方が、将来的なキャッシュフローの悪化を抑えやすいと考えています。




▶築古物件をすぐに建替えるのではなく、既存建物を活用しながら将来の建替えに備える考え方については、関連記事「築古物件を活用した新たな出口戦略の可能性」をご覧ください。


3.まとめ


今回は新築とリノベーションの違いについてお伝えしました。



築年数が経過し、減価償却の終了や修繕費の増加が見えてくると、建替えを検討する貸主も多いと思います。しかし、「築古だから新築に建替える」と決めるのではなく、現在の建物を今後も活用できるのかを見極めることが重要です。



建物の老朽化が進み、今後の賃貸需要も期待しにくいのであれば、建替えが有力な選択肢になります。



一方、建物の状態に問題がなく、今後も一定の賃貸需要が期待できるのであれば、リノベーションによって競争力や収益性を高めながら、既存建物を活用する方法もあります。



特に建替えでは、節税効果だけではなく、建築費や借入額、返済額、建替え後にどれだけキャッシュフローを確保できるのかまで検証する必要があります。



新築とリノベーションのどちらが正解かは、物件によって異なります。大切なのは、それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで、目先の税負担や築年数だけにとらわれず、将来の収益性まで見据えて自分の物件に適した出口戦略を選択することです。





今回ご紹介した内容は、私自身が1993年築のアパートを運営する中で実践し、試行錯誤を重ねながら取り組んできた空室対策です。



弊社が建替えではなく既存物件のリノベーションを進めてきた結果や、入居率・家賃収入の変化については「空室対策リノベーション実績」で詳しく紹介しています。



しかし、「何から始めればよいのかわからない」「自分の物件でも活用できるのか判断できない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。



そのような場合は、(有)山長の無料相談をご利用ください。






空室対策コンサルタント 有限会社山長

有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)    空室対策コンサルタント


1993年に祖父が建設した3棟のアパートを、2007年に突如相続。当時は赤字経営に陥り、修繕費すら捻出できない絶望的な状況からのスタートでした。


暗中模索の中、2018年より独自の「高付加価値リノベーション」を本格開始。


その結果、2020年以降はリノベーション前の入居率77%から、年間平均95%以上へと大きく改善しました。築30年以上の物件ながら、周辺相場より10%以上高い家賃設定で「年間収入430万円アップ」を達成しています。


この逆転劇は『全国賃貸住宅新聞』などの業界メディアでも大きく取り上げられました。


現在は、山梨県内を中心に空室対策コンサルタントとして活動。自ら苦境を乗り越えた「大家の痛みがわかる専門家」として、コストを抑えつつ物件収益を最大化する、持続可能な満室経営をサポートしています。


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

▶︎まずはお気軽にお問い合わせください

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