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賃貸リノベーションで賃料収入アップ!築古物件の投資戦略


貸主が安定した賃料収入を確保するためには、物件の空室率の低減し、収入の向上を図ることが欠かせません。



しかし築年数が進むにつれて物件資産価値が低下し、賃料を維持し続けることが難しくなります。さらに借地借家法によって入居中の値上げのハードルは高くなり、結果として賃料収益は時間とともに減少しやすくなります。



そこでこの問題を解決する手段として、リノベーションが挙げられます。リノベーションによって物件の資産価値が高くなるため、結果的に相場に左右されにくくなり、賃料の値上げが可能になります。



本投稿は、築古物件をリノベーションし、賃料収入を増加させるための効果的な投資戦略について、解説します。

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▼ 目次




【本記事でお伝えする結論】


  • リノベーションで賃料を上げられる理由は、顧客のライフスタイルに合う部屋に改装することで、新築同等の価値を生み出せるから。


  • 賃貸リノベーションの費用対効果を見極めるには、リフォーム利回りに固執するのではなく、「10年収支」を基準にする方がより効果的。


  • 間取りを改修して賃料アップを目指すには、DKをLDKに変更したり、3LDKから2LDKにして空間を広くすること。和室を洋室に変更し、さらに収納をクローゼット化することがポイント。



1.賃貸リノベーションで賃料をアップできる理由


賃貸リノベーションで家賃収入をアップさせる理由


近年の賃貸市場は、築年数の経過と共に物件供給量が増加し、さらに人口減少の影響も相まって需要と供給のバランスが崩れつつあります。この結果、借り手がより有利な立場となり、競争力が高い築年数が浅い物件が人気を集めています。



一方で、築年数が古い物件は競争力自体が低下しているため、適正賃料以下で募集をかけたり、広告料を増額しても、そもそも選ばれにくい状況のため、空室問題を解消させることが難しくなっています。



しかし近年の部屋探しでは、物件選びの基準が多様化しており、築年数だけで判断する方は減少傾向にあります。その中で注目されている手法としてリノベーションがあります。



リノベーションによって現代のライフスタイルに合った設備や内装、間取りにすることで、物件の付加価値が向上し、新築物件に匹敵するクオリティーへと再生させることが可能です。



その結果、原状回復しか行っていない競合物件との差別化が明確となり、顧客が賃料以外の部分で、選んでくれる可能性が高まります。



これにより、リノベーションを機に賃料の値上げが可能になり、新築物件に比べリーズナブルな賃料設定となるため、借り手にとっては魅力的な選択肢となり、空室問題を解消させることができます。



さらにリノベーションによる差別化は、高い収益率の実現や物件ブランドの価値向上にも寄与します。


▶差別化戦略の詳細については、こちらをご覧下さい。


2.築古リノベーションを成功させるには?


築古物件リノベーションの成功事例


弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションしています。2026年1月末時点で、全20戸中15戸リノベーションを完了しています。



物件がある山梨県は、賃貸空室率が25%と全国平均と比べ高い水準で、さらに物件があるエリアは1990年から2000年代にかけて建てられた物件が多いため、価格競争が激化しています。



このような厳しい状況下でありながら、弊社物件では差別化したリノベーションを推進したことにより、2020年以降4期連続で増収増益を達成することができました。築古物件をリノベーションし成功させるには、以下の点を意識することが重要であると、弊社代表は考えています。


ターゲット層を明確にして、そのニーズに応じたデザインを取り入れる


ターゲット層を明確にして、そのニーズに応じたデザインを取り入れる

過去の入居履歴を分析することで、借主の年齢層や世帯構成をある程度把握することが可能です。そのデータを活用すれば、成約対象となる具体的なターゲット層を見定められます。



特にリノベーション物件に注目するのは、主に若年層であり、その中でも20~30代女性が中心です。この年代は、自分のライフスタイルや好みに合ったインテリア空間で心地よく暮らしたいという意識を持っています。




一方、株式会社一条工務店が、全国の男女1,097名を対象に実施した「住まいのインテリアに関する意識調査」によると、賃貸物件に入居されている方の約7割は、「自分の好きなインテリアテイストを実現していない」ことが明らかになっています。



つまりリノベーションを成功させるには、ターゲット層を明確に設定し、そのニーズに応えるインテリアデザインを提供することが重要になってきます。また内見者は、所有している家具や雑貨が部屋全体とバランスよく調和しているか注目しています。



そのためリノベーション時には、室内内装の配色設計も慎重に行い、2色程度に抑えるのがおすすめです。配色が多多くなり過ぎると、部屋全体の統一感が失われてしまい、結果として雑然とした印象を与えてしまう恐れがあります。



こうしたデザイン上のミスが原因で、客付けで苦労する可能性も考えられるため、注意が必要です。


▶株式会社一条工務店が発表したリリースの詳細は、こちらをご覧下さい。




▶リノベーションを行う際のインテリアデザインの詳細については、過去記事をご覧下さい。


予算を明確にする


予算を明確にする


予算を明確にすることは、リノベーション計画を成功に導くための重要なステップです。リノベーションを通じて資産価値が向上すれば、賃料の値上げも比較的スムーズに進めることができます。



ただし、新築物件の価値には及ばないため、賃料の増額も最大で新築物件相場の80%程度が限界となります。このため、予算を過剰に投入してしまうと、客付けできても毎月のキャッシュフローが圧迫される可能性があります。



一般的には、リノベーション費用の回収期間は3年から5年程度と言われているため、この期間を基準に予算を設定すると管理がしやすくなります。具体的には、リノベーション後の家賃3年分を予算上限とする方法が定番です。



またコストパフォーマンスを高めるには、集客に繋がる設備とそうでない設備をしっかりと分けることが大切です。こうした区別を意識して予算配分を行えば、限られた予算内でも効果的な改修が可能になります。


▶リノベーションコストの詳細については、過去記事をご覧下さい。



物件管理を強化する


物件管理を強化する


資産価値が高まるリノベーションを行うことにより、収益性や入居率の改善といった魅力的なメリットが期待できます。



しかし、こうしたリノベーション物件の多くは築20年以上経過しているため、築浅物件に比べて突発的な設備トラブルが発生する可能性が高いことも考慮しなければなりません。



ここで重要となるのは迅速な対応です。



管理会社との密な連携を図り、問題が発生した際には即座に修繕を行う体制を整えれば、早期に問題解決ができ、顧客満足度が高まります。早期解決を図ることで借主は「大切にされている」と感じやすくなるため、結果的に長期入居につながりやすく、安定した賃料収入を得られる可能性が高まります。



▶レスポンスを早くするメリットについては、こちらをご覧下さい。



3.賃貸リノベーションの費用対効果の見極め


賃貸リノベーションの費用対効果の見極め


賃貸リノベーションの費用対効果は、リノベーション利回りで判断すると効果的と言われています。



ただし、リノベーション中に予期せぬ追加工事が発生したり、またスムーズな客付けが期待できないケースも当然考えられるため、考慮しなければなりません。



より確実に賃貸リノベーションの費用対効果を見極めるには、「10年収支」に基づいて比較するのが効果的です。この方法は、賃料の値下げ、空室期間、退去後の原状回復費用などを想定し、これらを取り入れたシミュレーションを行うことで、実際の収支バランスが見えやすくなります。





このシミュレーション数値は、弊社物件のリノベーション前と後の賃料を比較しています。リノベーション前の賃料は6万円で貸し出していましたが、築30年以上の物件で原状回復しかしていない場合、5万円台前半で募集しなければ、客付けは難しいのが現状です。



累積収支で比較すると、原状回復で募集するよりリノベーションを行った方が、明らかに利益が出ることが確認できます。初期投資額は大きくなるものの、リノベーションによって物件価値が向上し、適切な客付けが実現すれば、長期的に安定した家賃収入を得られる可能性が高いと言えるでしょう。


▶リノベーションの累積収支に関しては、こちらをブログを参考に作成しました。




2019年にフルリノベーションを行った部屋に入居していた借主が、2025年8月末、戸建て住宅を購入されたことにより退去されました。



退去後室内を確認したところ、経年劣化が発生した箇所は数か所しかなく、結果的に貸主負担の原状回復費用は僅か15,000円程度でした。こちらの部屋は客付けまでに3か月かかりましたが、賃料をさらに値上げして募集したことを踏まえると、リノベーション効果は十分期待できると言えます。


▶詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。



4.賃料アップに向けた間取り改修のススメ


家賃収入アップに向けた間取り改修のススメ


リノベーションによる賃料アップを確実に実現するには、間取りを現代のライフスタイルに合わせ、ターゲットとする顧客が魅力を感じる部屋作りにすることが重要です。



特に築年数が古い物件では、以下のような従来型の間取りが多く見られるため、リノベーションによる改修を行うことで物件価値を高め、結果として賃料アップも期待できるでしょう。


LDKを拡張する



現代のライフスタイルが多様化する中で、ファミリー向けの賃貸物件を探している方は、これまで以上に広々としたリビング空間を重視する傾向にあります。



しかし、2000年以前に建設された物件では、間取りがDKになっているケースも少なくありません。この間取りはかつては人気がありましたが、ファミリー向け物件としてリビングスペースが欠けていると、適正賃料で募集しても客付けに苦戦してしまいます。



さらに近年では、少子高齢化の影響により3LDKの賃貸需要が減少している点も見過ごせません。このような課題に対処する有効な手段として、LDK空間の拡張が挙げられます。



例えばDKの部屋は、ダイニングとキッチンを隔てる壁を取り払えば、広々としたLDK空間を生み出すことが可能です。また、3LDKの場合は洋室の一部を廃することで、大きなLDKへと再構成できます。



改修作業はおおよそ20万円程の費用がかかりますが、それによって物件の競争力がアップし、賃貸位検索都の反響を高めることができます。結果として賃料の引き上げも十分期待できるため、長期的には収益性の改善に繋がると言えるでしょう。


▶DKからLDKに変更した事例については、過去記事をご覧下さい。



収納スペースの強化


収納スペースの強化

ダイワハウスが実施した収納に関するアンケート調査によると、賃貸アパート入居者のうち収納設備に満足している人は、全体の約3割に留まっていることが明らかになりました。この数字を見ると、収納の充実度が、賃貸物件選びの大きなポイントになっていることが伺えます。



最近建設された新築物件では、居住スペースを犠牲にしてでも収納力を重視した部屋作りを行い、クローゼットが標準装備されているのが一般的です。



一方で築年数が古い物件では、クローゼットがなく収納スペースの中央部分に棚が設置されているケースが多いため、洋服を沢山収納することが難しくなります。結果として借主が後付けでハンガーラックなどを用意しなければならないため、利便性が低下してしまいます。



しかしこの問題はリノベーションを通じて改善することが可能です。収納力を強化することで顧客満足度を高めるだけでなく、物件全体の価値向上にもつながります。




例えば既存の収納スペースにある棚を撤去して、ハンガーパイプを設置することにより、クローゼットとして活用することができます。また壁面にハンガーパイプを設置し、洋服を吊るせる収納を作ることで、簡単に収納力を向上させることができ、高いコストパフォーマンスも期待できます。



収納力を強化するリノベーションは、物件の資産価値を高めるだけでなく、家賃の値上げも見据えた環境を整える点で、費用対効果の高い改修方法と言えるでしょう。


▶築古物件の収納リフォームの詳細は、過去記事をご覧下さい。


5.まとめ


今回は、築古物件をリノベーションし、家賃収入を増加させるための効果的な投資戦略について、お伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。



  • リノベーションで賃料を上げられる理由は、顧客のライフスタイルに合う部屋に改装することで、新築同等の価値を生み出せるから。


  • 賃貸リノベーションの費用対効果を見極めるには、リフォーム利回りに固執するのではなく、「10年収支」を基準にする方がより効果的。


  • 間取りを改修して賃料アップを目指すには、DKをLDKに変更したり、3LDKから2LDKにして空間を広くすること。和室を洋室に変更し、さらに収納をクローゼット化することがポイント。



賃貸市場が日々変化する中で、以前は敬遠されがちだった築年数が古い物件も、しっかりと手を加えることで、付加価値が高まり賃料の値上げや長期入居が期待できるようになっています。



そのためリノベーションの投資効果は広く認識され、多くの関心を集めています。



しかし、今後はリノベーションを施す物件は、着実に増加していくことが予想されます。その結果、競争がさらに激化する厳しい賃貸市場で成功を収めるためには、単なるリニューアルではなく、差別化を強く意識したリノベーションが求められるでしょう。



物件の特性やエリアニーズを深く考慮し、他とは一線を画す特徴を持った内装や設備を取り入れることが鍵となります。これにより、多様化するニーズに応えつつ、競争力のある物件として長期的な収益を確保する道が開けてきます。




今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


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空室対策コンサルタント 有限会社山長
有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


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